ホームPCLenovoThinkPad Z16 レビュー 極薄筐体を採用したクリエイターPC

ThinkPad Z16 レビュー 極薄筐体を採用したクリエイターPC

レノボが販売するThinkPad Z16を借りられたのでベンチマーク結果や使い勝手を紹介。

スペック

Lenovo ThinkPad Z16
モニター
  • 16型(1920×1200ドット)
CPU
  • AMD Ryzen 5 Pro 6650H
iGPU
  • AMD Radeon Graphics
メモリ
  • 16GB
SSD
  • 512GB
サイズ(幅×奥行×厚さ)幅約354.4mm×奥行き約237.4mm×高さ約15.8mm
バッテリー72Wh
無線通信規格Wi-Fi6E/Bluetooth V5.2対応
充電タイプ135W/USB-C
重量約1.81kg
保証1年間引き取り修理サービス・パーツ保証

 

特徴

動画で見る

金属素材をあしらった新世代のためのThinkPad

ThinkPadといえば樹脂素材を使った軽量のビジネスPCというイメージだったが、Z世代と定義される若年層にリーチさせるべく

本体はシンプルなデザインかつアルミシャーシを採用している。

キーボード面はThinkPadらしいデザインを踏襲しつつ最新のタッチパッドも搭載。

タッチパッドはハプテックフィードバックと言われる、触れた時に振動を伝え、あたかも押してるかのような感覚が得られる最新の機構を採用している。

搭載CPUはAMDのRyzen 6000番台のプロセッサを採用

ThinkPad Z16に搭載されているプロセッサは最新のRyzen 6000番台の「Ryzen 5 Pro 6650H」。Ryzen 7 Pro 6860Zは下記

6nmプロセスで製造された新しいAMDプロセッサで、バッテリーの連続動作時間やパフォーマンスが伸びた。

PCMark10 バッテリーテストでは16型でも最長クラスの連続動作時間14時間12分を確認できた。

テレワークに最適な高画質なカメラを搭載

搭載されているカメラのレンズはF2.0の明るいレンズを採用。

インカメラはフルHDの解像度に対応したIRカメラを搭載。顔認証でログインできるWIndows Helloに対応している。

 

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

デザイン

カラーはアークティックグレーを採用し、薄型の筐体にアルミニウムシャーシをあしらうデザイン。

このカラーは黒い机との相性が抜群に良く、ライティングによってはチタンを磨いたようなカラーが印象的。

底面は黒に塗装されていて、ゴム足がギリギリに設置されているため、写真でもほとんどわからない。

ボディ本体はUSB-CとオーディオジャックSDカードスロット、電源ボタンのみを搭載することで薄型軽量を実現。エッジのたったデザインでスタイリッシュだと感じさせてくれる。

重量

ThinkPad Z16
PC本体1.81kg
ACアダプター5.05kg

 

モニター

搭載されているパネルは色域が広く、コントラスト比が高い有機EL。

ThinkPad Z16(LEN41B5)の色域
sRGBカバー率99.0%
DCI-P3カバー率75.7%
Adobe RGBカバー率75.5%

非常に色域が広く色再現性に優れたパネル。動画編集や画像編集にも使える。

キーボード・タッチパッドについて

ThinkPad Z16はJIS配列に準拠したキーボード。左右にスピーカーが配置されてはいる。

打鍵感について、押し込んだ時の深さはそれほどないが、筐体が頑丈に作られているため安心感がある。

矢印キーの隣に指紋認証のセンサーが搭載されている。

タッチパッドは最新のハプテックフィードバック方式を採用していて押している感じがないため好みがあるだろう。触れて力を込めると振動するタイプでデルのXPSなどにも採用されている。

個人的には従来の方式の方が好き

カメラ

搭載されているカメラはフル解像度のカメラ、f2.0のレンズが搭載されているため非常に綺麗に撮影できる。テレワーク時に専用のカメラは不要

インターフェース

左側

  • USB-C
  • USB-C
  • SDカードスロット

右側

  • 電源ボタン
  • オーディオジャック
  • USB-C
  • セキュリティロック

性能

Cinebench R23

Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り

 

Cinebench R23の総合スコア

Core i7 12700H
16525pts
Core i7 12700H
16052pts
Core i7 12700H
15241pts
Core i9 12900H
14884pts
Ryzen 7 6800HS
14496pts
Core i7 11800H
14111pts
Ryzen 9 5900HX
13894pts
Core i7 12700H
13180pts
Ryzen 7 5800H
12651pts
Ryzen 9 5900HS
12058pts
Ryzen 7 5800H
11670pts
Ryzen 76800U
11306pts
Core i7 11800H
11250pts
Ryzen 7 5800H
11224pts
Core i7 1260P
10686pts
Ryzen 7 Pro 6860Z
10488pts
Ryzen 5 5600H
8815pts
Ryzen 5Pro 6650Hレビュー機
8671pts
Ryzen 7 5800U
7889pts
Ryzen 5 5625U
7838pts
M1
7372pts
Core i7 11370H
7135pts 
Core i5 1235U
6398pts

最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では8671pts

PCMark 10

Microsoft Office互換ソフトや画像編集ソフトのバッチファイルを動作させてスコアを算出するPCMark10ではスコアが5567でMicrosoft Officeは非常に快適なレベル。内蔵GPUの性能が高いのでフルHDやHD画質の解像度でビデオ編集なども行える

バッテリーの連続動作時間

ThinkPad Z16バッテリーの動作時間
PCMark 10 Modern Office14時間12分

ThinkPad Z16に搭載されているバッテリーは72Whrで、16型のノートPCとしては非常に大型

SSDの読み書き

クリスタルディスクマークの結果。搭載されていたSSDはサムスン製。大容量データの読み書きでは速度低下はなく高品質なSSD。

PCの温度とファンの動作音について

ピーク時のCPU温度について

Cinebench R23の10minuteテスト実行時の挙動をHWInfoで計測した。CPUの温度は95℃近くまで上昇すると張り付き動作周波数は緩やかに下降した。

システム上ではサーマルスロットリングの反応はなかったが、明らかにパフォーマンスが制限されている。

PCの表面温度

Cinebench R23 10minuteテスト時のPCの表面温度を計測。

最も熱い箇所で39.4℃ほど。金属素材などでキーボード状に熱が伝わる仕様。

ファンの動作音

エクストリームモード時で47.7dbほど。クリエイターノートPCとしてはうるさい水準

ThinkPad Z16の評価とまとめ

良い点

  • 高級感のあるデザイン
  • 高性能カメラ
  • 新CPU搭載
  • バッテリーの連続動作時間が長い

気になる点

  • パフォーマンスが出しきれてない
  • キーボード側の熱
  • ファンの音がうるさい

来年以降のモデルに大いに期待したい

今年発売されたThinkPad Z16はRyzen 6000番台を搭載し、グラフィックス性能やCPU性能は高いものの、筐体がアルミシャーシで薄く作られているためパフォーマンスが活かしきれていないと感じた。

また、クリエイターノートPCとしてはファンの音がうるさく、専用GPUを搭載したモデルよりも騒音が大きいのはマイナス。

ThinkPad Z16は競合他社でいうXPSENVYシリーズに近い完成度で改善点が多くあるものの、パフォーマンス面やファンの大きさについてはプロセッサの進化で改善される箇所なので来年以降のモデルに期待が持てる。

あえて今買う必要はないと感じた。

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
関連記事

コメント

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)