HP ProDesk 400シリーズは机の上のわずかなスペースでも設置可能なミニPCからコンパクトデスクトップPCまで取りそろえる法人向けのPCシリーズ。
今回メーカーからレンタルした検証機はHP ProDesk 405 G6 DMでRyzen 4000番台のCPUを搭載したミニPCだ。
スペック
検証機は6コア12スレッドのAMD Ryzen 5 4650GEを搭載したモデル
HP ProDesk 405 G6 DMのスペック | |
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OS | Windows 10 Home (64bit) |
CPU | AMD Ryzen 5 4650GE |
GPU | AMD RadeonGraphics |
メモリ | 8GB |
SSD | 256GB |
HDD | – |
光学ドライブ | – |
無線LAN | インテル Wi-Fi 6 AX200 |
電源 | 65W/ACアダプター |
保証 | 1年保証(1年間翌営業日オンサイト対応、1年間パーツ保証) |
※キーボード・マウス付属
HP ProDesk 405 G6は日本HPの法人向けモデルとして発売されているため、通常のコンシューマー向け製品と違い、パーツ保証や電話サポートまで付帯。
特徴
超ミニサイズでハイパワー
HP ProDesk 405 G6 DMはRyzen プロセッサを採用する超ミニで、モニター下や背面に設置可能なほど筐体サイズがコンパクト。
出力は65WでノートPCと同じくらいの電力で動作可能。ACアダプターは非常にコンパクトでまるでノートPCを接続するかのようなサイズ感だが、これはデスクトップPC。
もちろんパフォーマンスはデスクトップPC級なので省スペースかつハイパフォーマンスなデスク環境を構築する場合にチョイスしたい選択肢だ。
5万円から購入可能
現在、様々な事情により一時取り扱い停止となってしまったが、HP ProDesk 405 G6 DMはエントリーモデルが税込み4.9万円で購入可能だ。
搭載プロセッサがRyzen 3 4350GE/メモリ8GB/SSD256GBではあるが法人向けPCとして非常に低価格で購入できる点が魅力。
また、5万円ながらUSB-CやHDMIなど、データ転送や映像出力に使える各種ポートは搭載しているため、利便性が高い点も魅力。
65Wという限られた出力ではあるものの一般的なノートPCと同等かそれ以上の拡張性は確保されている。
USB-Cで本体に給電し、画面出力もできる
PC本体はUSB-Cでも動作可能。
写真のようにモニター側にUSB-PDに対応したポートがあればケーブル一本で映像出力とPCの電源をまかなえてしまう。
計測機で計測すると出力が安定していなかったが、メーカーによると65W出力のUSB-PDモニターとの接続を推奨している。
日本HPでは HP EliteDisplay E243dが該当モニターとのこと。コンパクトなPC環境を構築するならこの2セットがおすすめだ。
もちろん法人向けモデルは個人でも購入可能なため、家用のノートPCを日本HPのシンプルな法人PCにしたいというひとにおすすめだ。
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HP ProDesk 405G6 DM
販売ページでみる価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。
デザイン・外観について
PC本体は黒とグレーのカラーでサイズは18cmほど。
底面はVESAマウントに対応したネジ穴が開いている。
HPが販売する「HP Quick Release 2」を使うとモニター裏のVESAマウントに取り付けることができる。前述のモニター出力と組み合わせると非常にコンパクトなPC環境を構築できる。
インターフェースについて
HP ProDesk 405G6 DMはUSBポートがType-C含め前後で8つ搭載されているためデスクトップPCとしての拡張性は確保されている。
- HDMI
- DP
- USB-A×3
- USB-C
- USB-A
- RJ-45
- USB-C
- USB-A×2
- オーディオジャック
- 電源ボタン
Thunderbolt 3にこそ対応していないがマウス・キーボードを接続してもなお余るUSBポートは頼りになる。
拡張性
本体内部へはネジ一つを外すと開封できる。
2.5インチベイがあり、内蔵HDD、SSDを搭載可能。
2.5インチベイの下にはM.2スロットが。Wi-FiモジュールとSSDが装着されている。
メモリスロットは内部のファンの下に格納。スロットはすでに埋まっているため増設する場合は交換する必要がある。
付属のキーボード・マウスについて
HP ProDesk 405 G6 DMに付属するキーボード・マウスは本体と同様に黒の塗装が施されたキーボードでビジネスシーンに最適だ。非常に統一感があるうえ、標準的なパンダグラフ式のキーボードなので操作性も高い。
すでに使っている物がなければこれでも必要にして十分だだろう。
Wi-Fiについて
AX200は応答速度や最大下り速度がAX201と比べると若干不利な結果に。
もちろん、標準的な使い方であれば全く問題ないと思われる。
HP ProDesk 405G5DMは有線LANも内蔵しているため速度有線であれば有線を利用したほうが良いだろう。
ベンチマーク結果
Cinebench R23
Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り
Cinebench R23の総合スコア | |
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Core i7 11800H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 9 5900HS | |
Ryzen 5 4650GE(レビュー機) | |
M1 | |
Core i7 11370H | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7 1165G7 | |
Core i7 1165G7 | |
Ryzen 5 4500U | |
Core i5 1135G7 |
最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では8252pts。
65W出力ということで少なからずパフォーマンスは抑えられているような印象ではあるが、さすがデスクトップ用CPUといったところで、標準的なノートPC用の8コアCPUに勝るパフォーマンスだ。
PCMark 10
FutureMarkが提供するPCMARK 10は、MicrosoftOfficeのWord、Excelに類する互換ソフトウェアや、ビデオ通話会議ソフト、画像編集ソフトのバッジファイルを実際に動作させ、どの程度の快適性があるかをスコア化。提供元はおおむね4000点以上あれば快適としている。
結果は総合スコアが5237でMicrosoftOffice互換ソフトやビデオ会議ソフトは快適水準だった。またメモリは8GBだがデュアルチャネル動作に対応しているため、グラフィック性能も高い。画像編集などの作業も快適に行える水準だ。
SSDの読み書き速度
搭載SSDはMicron製のM.2SSD。読み書き速度は高速で一般的な作業では必要にして十分。大容量データの読み書きでは読込、書込みともに大幅に速度がダウン。
データを頻繁に移動させるなど、クリエイティブなタスクを行うと速度の低下が気になるかもしれない。
ファンの動作音
ファンの動作音はほとんどなく、非常に静か。そもそもCPUのパフォーマンスを最大まで発揮するような設計ではないため騒音は気にする必要がない。
HP ProDesk 405 G6 DMの評価とまとめ
良い点
- ケーブル一つで本体の電源、映像出力が可能
- 小さい筐体でモニター裏にも設置できる
- 8GBメモリもメモリ2枚構成のデュアルチャネル構成なので低価格ながら標準的なノートPCよりも高性能
- 価格が5万円からと法人向けモデルとしてはかなり安い
気になる点
- 出力が限定的で拡張性はデスクトップPCのなかでは控えめ
省スペースでデスク環境を構築するためのビジネスPC
HP ProDesk 405 G6 DMはRyzenプロセッサを搭載することで省エネハイパワーに仕上げている点が最大の特徴で、そのパフォーマンスをコンパクトにまとめている点が素晴らしい。
特にUSB-C一本で本体の給電・モニター出力はひとつのロマン。「有線接続で配線がぐちゃぐちゃが嫌い派」の人にとっては垂涎の選択肢になるのではないだろうか。
事務作業やMicrosoft Officeによるビジネスシーンにおける基本的な動作は非常に快適に動作してくれるため、PCの設置スペースを最小限に抑えたい人におすすめのビジネスPC。
もちろん法人向けモデルは個人でも購入可能なため、家用のノートPCを日本HPのシンプルな法人PCにしたいというひとにおすすめだ。
日本HPの法人向け製品が4%オフになるクーポンを当サイト限定で発行してもらっているので法人モデル検討の方は是非ご利用ください。
HP ProDesk 405G6 DM
販売ページでみる価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。