2025年現在、ゲーミングノートPCとデスクトップPCの性能差はかつてないほど縮まっています。
最新の「GeForce RTX 50シリーズ」や「Ryzen 8000/Intel Core Ultra」などの高性能CPUを搭載したノートPCは、
従来の「持ち運べるけど性能は控えめ」というイメージを大きく覆しています。
とはいえ、冷却性能・拡張性・静音性といった要素では、依然としてデスクトップに優位性があります。
この記事では、実際のベンチマーク結果をもとに、2025年時点でどこまで性能差が縮まったのかを解説します。
比較する2機種について
今回の比較では、同じLenovo LOQシリーズから、
ノート型のLenovo LOQ AHP 10と、デスクトップ型の**Lenovo LOQ Tower 26ADR10(AMD)**を使用しました。

LOQ AHP 10は、価格と性能のバランスが良いコスパ重視のゲーミングノートPCです。
最新のRyzenプロセッサとRTX 5060 Laptop GPUを搭載し、
フルHDゲーミングを快適にプレイできるスペックを持ちながら、
実売価格は15万円前後と非常に手の届きやすいモデルです。

一方、**LOQ Tower 26ADR10(AMD)**は、
ノート用のCPUを搭載しつつも、電力制限のないフルパワー動作が可能なデスクトップモデル。
筐体サイズに余裕があるため、冷却性能も高く、
同価格帯ながら一段上のパフォーマンスを発揮できる構成になっています。
この2機種はどちらも「コスパ重視×AMDプラットフォーム」で設計されており、
価格帯はほぼ同等ながら、筐体・電力設計・冷却性能の違いが明確に分かる組み合わせです。
この記事では、この2モデルを使って
ノートPCとデスクトップPCの性能差が実際どの程度あるのかを、
実測ベンチマーク結果をもとに詳しく検証していきます。
スペックについて


| モデル | Lenovo LOQ 15AHP10(ノート) | Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ) |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 約179,850円 | 約159,830円 |
| CPU | AMD Ryzen 7 250(8コア16スレッド / 最大5.1GHz) | AMD Ryzen 7 8745HX(8コア16スレッド / 最大5.1GHz) |
| GPU | NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop GPU(8GB GDDR7) | NVIDIA GeForce RTX 5060(8GB GDDR7) |
| メモリ | 16GB DDR5-5600(SODIMM) | 16GB DDR5-5600(SODIMM) |
| ストレージ | 512GB SSD(PCIe 4.0 QLC) | 512GB SSD(PCIe 4.0 TLC) |
| OS | Windows 11 Home 64bit | Windows 11 Home 64bit |
| 価格 | 179,850円 | 159,830円 |
今回比較したLenovo LOQ 15AHP10(ノート)とLOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)は、
税込価格で見ると約2万円ほどノートのほうが高い構成になっています。
しかし、ここには明確な理由があります。
LOQ 15AHP10は、144Hz対応のゲーミングディスプレイを標準搭載しているためです。
このクラスの高リフレッシュレート液晶は、市場価格で約1万円〜1.5万円程度。
つまり、モニターを別途用意することを考えると、
実質的な構成価格差は1万円前後しかなく、
「モニター込みのゲーミングノート」としては非常に妥当な価格設定です。
性能の比較
今回の検証では、ゲーミングノートPCとデスクトップPCの性能差を客観的に評価するために、
3種類の異なるベンチマークソフトを使用しました。
| 使用ベンチマーク | 測定項目 | 比較対象 |
|---|---|---|
| Cinebench R23 | CPUの演算性能(シングル/マルチスレッド) | 純粋なCPU性能差 |
| 3DMark Time Spy | GPUのグラフィックス処理性能 | GPU性能の理論値差 |
| モンスターハンターワイルズ ベンチマーク | 実際のゲームプレイ時のfps(フレームレート) | ゲーム体感性能 |
Cinebench R23

Cinebench R23を実行した結果、**Lenovo LOQ Tower(Ryzen 7 8745HX)**のスコアは
マルチコア:17,288、シングルコア:1,831と、
**Lenovo LOQ 15AHP10(Ryzen 7 250)**の
マルチコア:15,717、シングルコア:1,764をわずかに上回る結果となりました。
| モデル | CPU | マルチコア | シングルコア |
|---|---|---|---|
| LOQ Tower 26ADR10 | Ryzen 7 8745HX | 17,288 | 1,831 |
| LOQ 15AHP10(ノート) | Ryzen 7 250 | 15,717 | 1,764 |
CPU性能差の正体は「使える電力の違い」


モンスターハンターワイルズのベンチマーク実行中におけるCPUクロックと消費電力の推移を比較した結果が上のグラフです。
青がLenovo LOQ 15AHP10(ノート)、オレンジが**Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)**の計測結果です。
まずCPUクロックを見ると、Towerは平均4.9GHz前後を安定して維持しているのに対し、
ノート側は4.3〜4.5GHz程度で変動しています。
この安定性の違いが、最終的なベンチマークスコアにも直結しています。
一方、CPU電力(パッケージ電力)を比較すると、
Towerでは常時70W前後で推移しているのに対し、
ノートでは35〜45W程度に制限されています。
つまり、Towerは倍近い電力をCPUに供給できる設計になっており、
その分だけ高クロックを維持できる=性能差が出る、という構図です。
冷却性能そのものはどちらも十分ですが、
ノートは内部スペースの制約からCPUに使える電力が制限されるため、
結果的に発揮できる性能が抑えられるというわけです。
3DMark TimeSpy

GPU性能を比較するために、3DMark Time Spyを実行しました。
その結果、Lenovo LOQ Tower 26ADR10(RTX 5060)のスコアは13,206点、
一方でLenovo LOQ 15AHP10(RTX 5060 Laptop GPU)は12,136点という結果になりました。
| モデル | GPU | GPUスコア(3DMark Time Spy) |
|---|---|---|
| LOQ Tower 26ADR10 | RTX 5060(デスクトップ版) | 13,206 |
| LOQ 15AHP10 | RTX 5060 Laptop GPU | 12,136 |
スコア差は約9%前後で、
これは同じ「RTX 5060」でもデスクトップ版とLaptop版のTGP(消費電力上限)の違いによるものです。
ノート向けのRTX 5060は消費電力が最大でも115W前後に制限されているのに対し、
デスクトップ版は160〜200Wクラスまで動作可能。
冷却面でもデスクトップの方が有利なため、長時間でも高いクロックを維持できます。
実際のゲームプレイにおいても、フレームレート換算で見ると
フルHDでは10〜15fps程度の差になることが多く、
同価格帯で見ればTowerモデルが純粋なパフォーマンスでは一歩上という結果になりました。
モンスターハンターワイルズのベンチマーク結果
Lenovo LOQ AHP 10

Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)

実際のゲームでのパフォーマンスを確認するため、
**モンスターハンターワイルズベンチマーク(1920×1080/高設定)**を実施しました。
結果は以下の通りです。
| モデル | スコア | 平均fps | 判定 |
|---|---|---|---|
| Lenovo LOQ 15AHP10(ノート) | 19,079 | 112.28fps | 快適にプレイできます |
| Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ) | 21,717 | 127.64fps | 非常に快適にプレイできます |
デスクトップ版のLOQ Towerでは、ノート版より平均で約15fps高い結果となりました。
これは3DMarkの結果と同様、
GPUの消費電力(TGP)と冷却性能の違いによるものです。
ノートPC側のRTX 5060 Laptopは最大115W前後に制限されていますが、
デスクトップ版のRTX 5060は150〜160Wまで安定して動作可能。
そのため、クロックを落とさず描画処理を継続できる点がこの差につながっています。
とはいえ、どちらもフルHD・高設定で100fps以上を維持できており、
実際のプレイでは両者とも非常に快適です。
ノートでもデスクトップに迫る性能が出ており、
「この価格帯でここまで差が小さいのか」と感じるレベルです。
フレームレートの比較

上のグラフは、「モンスターハンターワイルズ」ベンチマーク(フルHD・高設定)実行時の
フレームレート推移を重ねたものです。
青がLenovo LOQ 15AHP10(ノート)、オレンジが**Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)**の結果を示しています。
平均fpsではTower側が約15fpsほど高い結果でしたが、
グラフを見る限り、フレームレートの波形(安定性)は非常に近いことが分かります。
特に、ゲーム中盤以降のシーンではどちらも120fps前後で安定しており、
大きなフレームドロップも発生していません。
一部の重いシーンでTowerが優位に立つ瞬間はあるものの、
全体的に見れば体感的な滑らかさの差はほとんどないと言って良いでしょう。
GPU電力比較:平均で約20Wの差が性能差に直結

上のグラフは、モンスターハンターワイルズのベンチマーク実行中に計測したGPUの消費電力の推移です。
青がLenovo LOQ 15AHP10(ノート)、オレンジが**Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)**を示しています。
結果を見ると、Tower側のGPU電力はおおむね100〜110W前後で推移しているのに対し、
ノート側は平均して80〜90W前後にとどまっています。
つまり、おおよそ20W前後の出力差が存在しており、
この20Wが約15fpsの性能差として表れたと考えられます。
GPUのTGP(Total Graphics Power)に上限が設けられて性能差になってるということです。
一方で、Towerは内部空間に余裕があり、冷却ファンや電源容量にも余力があるため、
GPUがフルパワーで動作し続けることができます。
GPU温度比較:温度はほぼ同等、性能差は電力制限の違いによるもの

上のグラフは、モンスターハンターワイルズのベンチマーク中におけるGPU温度の推移を示したものです。
青がLenovo LOQ 15AHP10(ノート)、オレンジが**Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)**の測定結果です。
結果を見ると、どちらも温度は70〜75℃前後で安定しており、
冷却性能そのものに大きな差はありません。
つまり、温度によるサーマルスロットリング(熱制御による性能低下)は発生していないと考えられます。
それでもTower側が約15fps高いパフォーマンスを示したのは、
やはり前項で示した通りGPUの消費電力(TGP)の違いが主な要因です。
ノートPCは平均で約85W前後、Towerは100〜105W程度の出力で動作しており、
この20W前後の電力差がクロック維持性能を左右しています。
冷却能力が十分でも、電源設計上の上限(TGP)が異なるため、
ノートではそれ以上の性能を引き出せない仕組みになっています。
ファンの駆動音について
騒音測定:ノートはややうるさめ、デスクトップは静音性良好
ベンチマーク実行中におけるファンの駆動音(騒音レベル)を測定したところ、
Lenovo LOQ 15AHP10(ノート)では約50dB、

Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ)では約45dBという結果になりました。

| モデル | 駆動音(最大時) | 体感 |
|---|---|---|
| LOQ 15AHP10(ノート) | 約50dB | ファン音がはっきり聞こえる(うるさい) |
| LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ) | 約45dB | 静か。設置場所を工夫すればほぼ気にならない |
ノートPCの50dBは、日常環境でいうと「静かなオフィス〜換気扇の音」程度の音量で、
ゲーム中にヘッドセットを使用していればほぼ気にならないレベルです。
一方で、デスクトップはケース容量に余裕があり、
冷却ファンも大口径タイプを採用しているため低回転でもしっかり冷える設計。
その結果、45dB前後と静かで、設置場所を少し離せばほぼ無音に感じるレベルでした。
ミドルクラスのゲーミングノートPCとゲーミングPCの差はファンの駆動音と20Wの差のみに
総合性能バランス比較表
| 項目 | Lenovo LOQ 15AHP10(ノート) | Lenovo LOQ Tower 26ADR10(デスクトップ) | コメント |
|---|---|---|---|
| CPU | Ryzen 7 250(8C/16T) | Ryzen 7 8745HX(8C/16T) | 構成はほぼ同等、性能差は冷却の違いによる約10%程度 |
| GPU | RTX 5060 Laptop(TGP 約85W) | RTX 5060(TGP 約105W) | 約20WのTGP差が性能差の主因 |
| 3DMark Time Spy(GPU) | 12,136 | 13,206 | 約9%差、実ゲームではほぼ体感差なし |
| モンハンWスコア | 19,079(112fps) | 21,717(127fps) | 平均15fps差、どちらも快適プレイ可能 |
| GPU温度 | 約73〜75℃ | 約70〜72℃ | 冷却性能はどちらも安定、温度差は僅か |
| GPU電力 | 平均85W | 平均105W | ここが性能差の決定的要因 |
| 騒音(最大時) | 約50dB | 約45dB | ノートはややうるさい、Towerは静か |
| 携帯性 | ◎(約2.4kg) | ✕(据え置き) | 外出先で使うならノート一択 |
| 価格(税込) | 約179,850円(モニター込み) | 約159,830円(モニター別売) | モニター込みなら実質同価格帯 |
2025年まとめ:ノートかデスクトップか、どちらを選ぶべき?
2025年現在、ゲーミングノートPCとデスクトップPCの性能差は非常に小さくなりました。
今回検証したLenovo LOQシリーズの結果を見ても、
CPU・GPUともに約10〜15%の差に収まっており、体感ではほぼ同等。
つまり、いまや「性能でどちらを選ぶか」ではなく、
“使い方でどちらを選ぶか”の時代になっています。
■ こんな人はゲーミングノートPC(LOQ 15AHP10)がおすすめ
- 外出先やリビングでプレイしたい
- ディスプレイ込みで1台完結がいい
- コンパクトで省スペースに使いたい
- 軽い動画編集や配信もしたい
→ 144Hzディスプレイ搭載・約2.4kgで持ち運びやすく、性能も十分。
「机の上で全部完結したい人」にはベストバランス。

Lenovo LOQ 15 AHP10
公式サイトでみる■ こんな人はデスクトップPC(LOQ Tower 26ADR10)がおすすめ
- 長時間プレイでも静かで安定した動作がほしい
- 性能を最大限引き出したい
- 拡張性や冷却性能を重視したい
- モニターや周辺機器を自由に選びたい
→ 同価格帯でもGPU出力が高く、人気ゲームで平均fpsも約15高い。
静音性にも優れており、長時間のプレイや配信向け。

