コスパ最強の文脈でよく名前が挙がるのが、HP OmniBook 7 Aero 13-bg と Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)。
ただ、この2台は「軽さ・携帯性で刺さるOmniBook」と「画面品質や構成の強さで刺さるYoga」で、強みの方向性が違うので、スペック表だけ見ても結論が出ません。
そこで本記事では、実機のベンチマーク結果(CPU/GPU性能・書き出し速度・バッテリー・静音性など)と実売価格を掛け合わせて、どちらが“性能あたりの価格”で優れているのかを検証します。
最後に、用途別に「どっちを選ぶべきか」まで整理して結論を出します。
動画でも解説しているので文字を読みたくない人は下記もご利用ください。
スペックと価格
OmniBook 7 Aero 13-bg

HP OmniBook 7 Aero 13-bgは、約1.00kg級の軽量ボディにRyzen AI 7 350(8コア16スレッド)+メモリ32GB+SSD 1TBを搭載した、持ち運び前提でも妥協しにくい高バランスなモバイルノートです。13.3型WUXGA(1920×1200)の非光沢IPSで実務用途に向き、内蔵GPUのRadeon 860も軽いクリエイティブ作業までカバー可能。価格は199,800円(税込)~で、バッテリー容量は43Wh(検証済み)と容量自体は大きくないものの、「軽さ×メモリ×ストレージ」を重視してコスパを取りにいく人に刺さる1台です。

HP OmniBook 7 Aero 13-bgは、1kg以下級の軽さを武器に「持ち運び前提で、外でも家でも同じ生産性を出したい人」に向けて作られたモバイルノートです。主なターゲットは、通勤・出張・大学の持ち歩きが多いビジネスパーソン/学生。さらに、いわゆる“ただ安いPC”ではなく、外観や所有感も重視するデザイン思考・ブランド思考が強い層にも刺さる方向性です。
スペック面ではAMDプロセッサ(Ryzen AI世代)を採用しており、事務作業だけでなく、画像編集や軽い動画編集などのクリエイティブタスクまで視野に入れる人に向きます。加えて、500万画素のIRカメラを搭載している点も明確にリモートワーク寄りで、顔認証の快適さや会議の映りの良さを重視する人にとって実用価値が高い。つまり「軽い・速い・見た目も妥協しない」モバイル機を求める層を狙ったモデル、という位置づけです。
Yoga Slim 7 Gen 10 14型AMD

Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)の強みは、同クラスのモバイルノートとして「体験価値」を底上げする要素が揃っている点です。Ryzen AI 7 350にメモリ32GB/SSD 1TBという実用十分な構成に加え、14型2.8KのOLED(120Hz、100% DCI-P3、HDR True Black、SDR 500nit/HDRピーク1100nit表記)で表示品質が明確に上位。さらに70Whの大容量バッテリー、Wi-Fi 7対応、2年保証(引き取り修理)まで含まれるため、単なるベンチスコアだけでなく「画面・電池持ち・安心感」まで込みでコスパを評価したい人に刺さるモデルです。

Yoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)は、端的に言うと「ブランドの“雰囲気”より、同じ予算で中身を最大化したい人」のために作られています。特に今回の構成は、Ryzen AI 7 350/32GB/1TBに加えて2.8K OLEDや70Wh、2年保証まで乗っていながら、表示価格がHP側より安い条件が成立しているので、狙いは明確に「HPの同価格帯より“性能・装備が上なのに安い”を取りに行く層」です。
どっちがどう強い?OmniBook vs Yoga Slim 7

結論から言うと、OmniBookは“持ち運びと所有感”、Yogaは“据え置き満足度と装備の盛り”が強いです。スペック(CPU/メモリ/SSD)が近い構成同士でも、勝ち方が違います。
OmniBook 7 Aero 13-bgの強み
- 重量:1kgギリ(超軽量)
毎日持ち歩く前提なら、この差がそのまま快適性に直結します。 - デザイン/所有感寄り
ただ軽いだけでなく、道具としての“見た目の満足度”も狙った方向性。 - 製品ページで見る
Yoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)の強み
- 14型 2.8K OLED(120Hz)
画面の満足度が明確に上。作業も視聴も体験差が出ます。 - 70Whバッテリー
外でも粘る設計。モバイル運用で安心感が強い。 - インターフェース:USB4搭載
将来的な拡張性(ドック、外部ディスプレイ、高速ストレージ)を取りやすい。 - 価格が安い(期間限定)
同等クラス構成でも、表示価格ベースでYogaが有利になりやすい。 - 製品ページで見る
実機検証で比較
Cinebench R23

実機でCinebench R23を計測したところ、Ryzen AI 7 350搭載モデル同士でも傾向に差が出ました。マルチコア性能はYoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)が15,336pts、OmniBook 7 Aero 13-bgが13,835ptsとなり、Yoga Slim 7のほうが高いスコアを記録しています。
一方、シングルコアはYoga Slim 7が1,963pts、OmniBook 7 Aero 13-bgが1,977ptsでほぼ同等(僅差でOmniBookが上)でした。つまり日常の軽い操作感は大きく変わりにくい一方、レンダリングやエンコードなどのようにCPUへ長時間負荷をかける用途では、Yoga Slim 7が有利になりやすい結果です。
動画のエンコード

動画のエンコード性能は、YouTubeにアップした13分の動画を「YouTubeプリセット(H.264)」で書き出し、その処理時間(秒)で比較しました。結果はYoga Slim 7 Gen 10(Ryzen AI 7 350)が311秒で最速。

一方、OmniBook 7 Aero 13-bgは855秒でしたが、この値は計測ミスの可能性があるため参考扱いとし、同じRyzen AI 7 350を搭載するOmniBook X(389秒)も併記しています。Aeroの値は除外して見ても、Yoga Slim 7(311秒)<OmniBook X(389秒)という関係になり、同一CPU世代でも実機の書き出しではYoga Slim 7のほうが速い結果でした。
バッテリーの駆動時間

UL ProcyonのVideo Playback(動画再生)テストでは、Yoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)が665分、HP OmniBook 7 Aero 13-bgが507分となり、Yoga Slimのほうが長いバッテリー駆動時間を記録しました。

Yoga Slimは2.8KのOLEDを搭載しているため消費電力面では不利に見えますが、バッテリー容量が70Whと大きく、43WhのOmniBook 7 Aeroを上回るスタミナにつながっています。つまり、画面が高性能なモデルでも、バッテリーサイズが十分なら長時間駆動を期待できる、という結果です。
ファンノイズ

ファンの駆動音は、Cinebench R23を10分間ループさせてCPU使用率を100%に張り付かせた状態で計測しました。

これは日常用途ではなく、レンダリングや長時間エンコードのように高負荷をかけ続けたときの“最大時のうるささ”を見るテストです。結果はYoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)が41.9dBA、OmniBook 7 Aero 13-bgが43.0dBAとなり、数値としては僅差ですがYoga Slimのほうが静かでした。
まとめ:コスパ最強はYoga Slim、持ち運び最優先ならAero

今回の比較は、HP OmniBook 7 Aero 13-bg と Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10(14型AMD)を、スペック表だけでなく実機ベンチで「コスパ最強」を決めにいく内容です。
両者ともRyzen AI 7 350/メモリ32GB/SSD 1TBと土台は近い一方で、Aeroは1kgギリ級の軽さとデザイン、Yogaは14型2.8K OLEDや70Whバッテリー、USB4、さらに期間限定価格(¥186,982)と“装備の盛り”が特徴で、強みの方向性が明確に分かれます。
実機検証では、Cinebench R23のマルチコアがYoga Slim 7(15,336pts)>Aero(13,835pts)で、長時間負荷の用途ほどYogaが有利な傾向が出ました。
動画エンコード(13分動画をYouTubeプリセット/H.264で書き出し)も、Aeroは計測ミスの可能性があるため参考扱いにしつつ、同CPU搭載のOmniBook X(389秒)を併記してもYoga(311秒)のほうが速く、実務寄りタスクで差が確認できます。
さらにUL ProcyonのVideo PlaybackではYogaが665分、Aeroが507分で、2.8K OLEDでも70Whの大容量バッテリーが効いてYogaが長持ち。騒音もCinebench R23を10分ループしてCPU使用率100%に張り付けた条件で、Yogaが41.9dBA、Aeroが43.0dBAと僅差ながらYogaが静かでした。
総合すると、画面・バッテリー・端子・価格まで含めた“スペック重視”ならYoga Slim 7がコスパ最強で、毎日持ち歩く前提で軽さとデザイン(所有感)を最優先するならOmniBook 7 Aero、という結論です。
FAQ
Q1. 結局どっちがコスパ最強?
A. スペック重視ならYoga Slim 7 Gen 10がコスパ最強です。2.8K OLED、70Wh、USB4、2年保証、期間限定価格まで含めた“総合装備”が強く、実機ベンチでもマルチ性能・書き出し・バッテリー・騒音で有利な傾向が出ています。一方、軽さ(1kgギリ)とデザイン重視ならOmniBook 7 Aeroが刺さります。
Q2. CPUが同じ(Ryzen AI 7 350)なのに、なんで性能差が出るの?
A. 同じCPUでも、メーカーごとの電力設定(消費電力の上限)や冷却設計(放熱能力・ファン制御)、筐体サイズの違いで、特にマルチコアや長時間負荷のスコアは差が出やすいです。
Q3. Cinebench R23の結果はどうだった?
A. マルチはYogaが有利(Yoga 15,336pts / Aero 13,835pts)。一方、シングルはほぼ同等(Yoga 1,963pts / Aero 1,977pts)でした。日常の軽い操作感は大差が出にくく、レンダリングやエンコードのような高負荷で差が出るタイプです。
Yoga→レビュー記事で見る
OmniBook→レビュー記事で見る
Q4. 動画の書き出し(エンコード)はどっちが速い?
A. YouTubeにアップした13分動画をYouTubeプリセット(H.264)で書き出したところ、Yogaが311秒で最速でした。Aeroは855秒ですが計測ミスの可能性があるため参考値とし、同CPUのOmniBook X(389秒)も併記しています。それでもYoga<OmniBook Xなので、書き出しはYogaが速い結果です。
Q5. バッテリー持ちはどっちが良い?
A. Yogaが長持ちでした。UL Procyon Video PlaybackでYoga 665分、Aero 507分。Yogaは2.8K OLED搭載でも70Whとバッテリー容量が大きく、Aeroは43Wh(検証済みのため、容量差がスタミナ差として出ています。
Q6. OLEDってバッテリー不利じゃないの?
A. 一般論では不利になり得ますが、今回の結果はバッテリー容量(70Wh)が効いてYogaが長持ちでした。つまり「OLED=必ず短い」ではなく、設計(容量・制御)次第です。
Q7. ファンの駆動音(うるささ)はどっちが静か?
A. Cinebench R23を10分ループしてCPU使用率100%に張り付けた高負荷時で、Yoga 41.9dBA、Aero 43.0dBA。僅差ですがYogaが静かでした。
Q8. 持ち運び重視ならどっち?
A. OmniBook 7 Aeroです。1kgギリ級の軽さが最大の強みで、持ち歩き頻度が高い人ほどメリットが大きいです。
Q9. 画面の満足度で選ぶなら?
A. Yoga Slim 7が有利です。**14型2.8K OLED(120Hz、DCI-P3、HDR True Black)**で、視聴や制作の体験差が出ます。反射が気になる人は、非光沢派としてAero側(IPS/非光沢)も検討価値があります。
Q10. どんな人におすすめ?
A.
