ホームPC日本HPHP Pavilion Gaming 15(AMD)2021年モデルレビュー Ryzen 7 5800HとRTX3050Ti搭載で高コスパなゲーミングノートPC

HP Pavilion Gaming 15(AMD)2021年モデルレビュー Ryzen 7 5800HとRTX3050Ti搭載で高コスパなゲーミングノートPC

日本HPが販売するPavilion Gamingシリーズは、ゲーマー、クリエイター双方を行き来するカジュアルユーザーのために開発されたノートPCだ。

上位のゲーミングブランドOMENシリーズより少しずつパーツをコストカットしRGBのライティングなどを排除することによって価格を抑えつつもHPのテクノロジーはふんだんに搭載しパフォーマンスを担保している点が魅力。

今回、実機を購入したので検証結果や使い勝手をレビューしていく。

スペック

今回の検証機はRTX3050Ti搭載の最上位グレード。

HP Pavilion Gaming 15(AMD)パフォーマンスモデルレビュー
モニター
  • 15.6型(1920×1080ドット)144Hz
CPU
  • AMD Ryzen 7 5800H
dGPU
  • NVIDIA GeForce  RTX3050Ti
メモリ
  • 16GB
SSD
  • 1TB (NVMe)
サイズ(幅×奥行×厚さ)幅約360mm×奥行き約256mm×高さ約23.5mm
バッテリー持続時間約5時間
無線通信規格Wi-Fi6/Bluetooth V5.1対応
充電タイプDCジャック
重量約2.1kg
保証1年間引き取り修理サービス・パーツ保証

 

特徴

Zen 3 Ryzen+RTX3050Tiでエントリークラスの決定版

HP Pavilion Gamin 15(AMD)パフォーマンスモデルに搭載されるCPUはAMD Ryzen 7 5800Hで8コア16スレッドのCPU。2021年現在では第11世代のインテルCPUも販売されているがAMDプロセッサのほうが安いため購入しやすい。

また、価格だけでなくZen 3アーキテクチャであるためシングルスレッド性能が前世代より向上し、ゲーミングパフォーマンスもインテル機と同等以上の性能を発揮できるようになった。

AMDのプロセッサはデスクトップPC市場やモバイルノートPC市場でも猛威を振るうが、ゲーミングノートPC市場でもやっと大手外資メーカーから搭載モデルが販売されていることによってゲーミングノートPCのコストパフォーマンスが向上する。

60WのRTX3050Tiで重量級ゲームタイトルもプレイ可能

ノートPCのRTX3000番台は最大グラフィックスパワーによってパフォーマンスが左右されがちだが、据え置きを想定して販売されているからか最大グラフィックスパワーは60Wでまずまずの出力だ。

重量級ゲームタイトルサイバーパンク2077はNVIDIAのDLSSテクノロジーを使えば、低画質で平均77FPSでプレイ可能。エントリークラスのゲーミングノートPCとはいえ、AAA級タイトルを動作させられるほどの性能はあるのでカジュアルゲーマーにはぴったりのスペックだ。

ゲーミングノートのなかでもしっかりとHPらしさを残したデザインが魅力

HP Pavilion Gaming(AMD)はマットブラックを採用している。ボディ本体は多角形型に切り取られており、細部にエッジを持たせたデザインが印象的だ。皮脂が目立つため取り扱いは神経質になりそうだが、エントリークラスのゲーミングノートPCと感じさせないデザインはさすが日本HPといったところで、メーカーのこだわりが見てとれる。

キーボード上側にある電源ボタンやスピーカー部は他メーカーにはないデザインでこうした細かい点からスマートな印象を感じさせてくれるのは日本HPならでは。

底面も同様に多角形型のデザインを取り入れている。見えないところにもしっかりとこだわった製品だと感じた。

また内部構造においても銅製のヒートパイプが見えないようカバーが施工されているため統一感のあるマットブラックを楽しむことができる。

144HzIPS搭載でもトータル15万円以下でコスパ最高クラス

HP Pavilion Gaming AMDは144Hzのモニターを搭載してる。また、このパネルはIPSパネルで視野角が広く自然な発色だ。高リフレッシュレートパネルはゲームにおいて優位性があり、別途専用のモニターを買い足さずとも優位性を手に入れられるということ。

2021年9月時点において、HP Pavilion Gaming 15(AMD)パフォーマンスモデルは税込み139,800円で販売されている。8コア16スレッドCPUとRTX3050Tiを搭載したクリエイティブにも利用可能なゲーミングノートPCとしてはおすすめしやすい価格だ。

また、性能だけでなく、ボディデザインや、144Hz動作のゲーミングモニターなどを採用しているため非常にコストパフォーマンスが高いモデル。

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HP Pavilion Gaming (AMD)

公式サイトで確認

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

性能について

検証機は前述の通り、Ryzen 7 5800H/RTX3050Ti(60W)/メモリ16GB/SSD1TBの構成で計測。

Cinebench R23

Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り

 

Cinebench R23の総合スコア

Core i7 11800H
14111pts
Ryzen 9 5900HX
13306pts
Ryzen 7 5800H
12651pts
Ryzen 9 5900HS
12058pts
Ryzen 7 5800H(レビュー機)
11670pts
Ryzen 7 5800U
7889pts
M1
7372pts
Core i7 11370H
7135pts 
Ryzen 5 5500U
6727pts
Core i7 1165G7
6594pts 
Core i7 1165G7
4503pts
Ryzen 5 4500U
4463pts
Core i5 1135G7
4223pts

最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では11670pts。

プロセッサの型番通りのスコアといった形で非常に高性能だ。ただし、シングルスレッドが思うように伸びずインテルCPUに対して若干不利といった形に。

PCMark 10

FutureMarkが提供するPCMARK 10は、MicrosoftOfficeのWord、Excelに類する互換ソフトウェアや、ビデオ通話会議ソフト、画像編集ソフトのバッジファイルを実際に動作させ、どの程度の快適性があるかをスコア化。提供元はおおむね4000点以上あれば快適としている。

結果は総合スコアが6290でMicrosoftOffice互換ソフトやビデオ会議ソフト、動画編集タスクも快適水準だった。様々な用途に対応できるPCだ。

3DMark Time Spy

同じくFutreMarkが提供する3D Mark TimeSpyはゲーム系のベンチマースソフトウェア。グラフィックスコアが相対的にどんなGPUより優れていてデスクトップPCだとどれくらいなのかということがわかるもの。

総合スコアは5650ポイントでまずまずの結果。グラフィックスコアが5266ポイントでデスクトップPC用のGTX1650SUPER以上の性能が発揮できる。

ゲームはもちろん動画編集にも十分使えるグラフィック性能だ。

SSDの読み書き

搭載されていた1TBのSSDはウェスタンデジタル製で読込み書込みともにまずまずの速度。

大容量データの読み書き時も大幅に速度低下するということはなかった。連続的にデータの移動を行っても快適性は損なわれないと思われる。

ゲーム性能

フォートナイト

フォートナイトは、実際にソロでプレイを5分程度行い、その平均フレームレートを計測。(スカイダイブ時は非計測 プレイ内容を完全再現できないのであくまで参考程度の指標としてとらえてください。

画質はプリセットの「最高画質」「高画質」「中画質」を選択。

フォートナイトシーズンの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
エピック(最高画質)
73fps
最高画質+DLSS
108fps
高画質
105fps
中画質
161fps

フォートナイトは最近のアップデートで最高画質と高画質のグラフィックを強化したため、フレームレートが従来よりも出づらくなっている。

ただし、NVIDIAのAIを使ったDLSS機能を有効にすると最高画質でも平均176fpsでプレイが可能。

中画質時には3D描写を100%にして検証を行っている。144Hzゲーミングモニターを活かせる性能はありそうだ。

ApexLegends

ApexLegendsのトレーニングモード/射撃演習場/デュオプレイで5分ほどマップを周回、フレームリミッターを解除し、垂直同期をオフにして、高画質にて計測

Apex Legendsの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
射撃演習場
98fps

実戦では平均で98fpsほどで描画可能。この時の最低フレームレートは86fpsで快適な水準でプレイ可能だ。画質調整を施せば平均115fpsほどで描画可能だが、144Hzのモニターをいかすためには最低画質まで落とす必要がある。

サイバーパンク2077

トリプルA級のビッグタイトルサイバーパンク2077ではフルHD解像度で低画質にて計測。DLSSはバランス。

サイバーパンク2077の平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
中画質DLSSバランス
43fps
低画質DLSSバランス
77fps

低画質でDLSSを効かせることで60fps以上で描画可能となった。

サイバーパンク2077が動作すればほぼすべてのゲームがプレイできるといえるため、画質調整を施せばすべてのゲームをプレイできるといってよさそうだ。

Adobe Premiere Pro CC動画の書き出し速度検証

過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7R4で撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。

Premiere ProCCは2021年8月31日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施しました。

  • XAVC S FHD24P(50Mbps)
  • 動画の長さ15分11秒
  • テロップ/カット編集/画像挿入あり
  • シーケンス設定は24fps
機種24fpsの書出し時間
HP Pavilion Gaming (AMD)2分12秒
ROG Strix SCAR 172分13秒
ASUS TUF DASH F152分22秒
HP ENVY 14-eb(電源接続時)2分53秒
HP ENVY 14-eb(バッテリー動作)2分56秒
ROG Flow X13(バッテリー動作時)3分10秒
MacBookAir (M1)(ハードウェア)4分24秒
mouse K55分5秒
XPS 13(9310)6分25秒
ASUS ZenBook 14 Ultralight UX4356分36秒
Yoga Slim 750iCarbon7分34秒
mouse X5-R710分29秒
MacBook Air (M1)(ソフトウェア)10分46秒
mouse X5-R511分22秒
Yoga 650(AMD)12分39秒
Inspiron 14 541527分03秒

弊ブログで毎度おなじみのYouTube動画の書出しでは、処理時間が2分12秒だった。

専用グラフィックスの処理が最適化され高速化されているためRyzen +RTX3050Tiでも非常に快適に動画編集が可能。

Lightroom Classic CCにてRAW現像時間を検証

Adobe Lightroom Classic CCにてα7Ⅱで撮影した24MPのRAWファイル100枚を一斉に書出し、その速度を検証しました。

LightroomClassic CC初期プリセットで画質を100に設定し、デスクトップへ書出し。結果は下記のとおり。

機種書出し時間
ROG Strix SCAR 171分26秒
HP Paivlion Gaming 15(AMD)1分27秒
ROG Flow X131分32秒
ASUS TUF DASH F151分41秒
XPS 13(9310)1分37秒
HP ENVY 14-eb(電源接続時)1分44秒
mouse K51分53秒
mouse X5-R71分57秒
ASUS ZenBook 14 Ultralight UX4351分58秒
MacBook Air(M1)1分58秒
Yoga 6502分57秒
Yoga Slim 750i Carbon2分57秒
mouse X4-R53分8秒
Inspiron 14 545155分53秒

RAW現像においてもシングススレッド性能の高さがうかがえる結果となった。

Pavilion Gamingはクリエイティブなタスクのほうが得意かもしれない。

デザイン

HP Pavilion Gaming 15(AMD)はマットブラックカラーが特徴的なノートPCで一見するとゲーミングノートPCに見えない点が魅力。

最近はやりのLEDを光らせるギミックもなくシンプルで落ち着いたデザインだ。

キーボードはキートップのフチが白く印字されているためアクセントに。全体的にシンプルにまとまっておりビジネスシーンでも使えそうな印象。

底面は精密ドライバーで比較的簡単にあけられる作り。

左下の絶縁シートの下にはメモリやM.2が搭載されている。右上のHPロゴの箇所が2.5インチベイで空いているため、Pavilion Gaming 15は簡単にデュアルストレージ構成にできる。

モニターについて

HP Pavilion Gaming 15 AMDのモニターはノングレアタイプのIPSパネルが採用されている。

色域・トーンカーブ

キャリブレーションツールにて測定したRGBのカーブ。フラットで自然な色合い。

sRGBカバー率は60.8%で標準的な作業に適したパネルが採用されていることが分かった。

動画編集やRAW現像などクリエイティブな作業を行うのであれば別途専用のモニターを用意したほうがいいかもしれない。

キーボード・タッチパッドについて

キーボードはフルサイズスケールのテンキー付きキーボードを採用。一般的な外資系メーカーのキーボードとは違い自然な日本語配列を実現している。

HP Pavilion Gaming 15はキーの印字やキートップのフチが白で塗装されているため、一般的なノートよりも高級感のある仕上がりになっている。

また、筐体の厚みも相まってストロークはメーカー公称値1.5mmと浅いながらも底打ちを感じられ打鍵しやすいキーボードになっている。

タッチパッドもENVYシリーズやSpectreシリーズとそん色ないグレードのモノが採用されているため操作性はよい。

ゲームだけでなくオフィスワークにも使いやすいキーボード、タッチパッドだと感じた。

インターフェースについて

左側

  • DCジャック
  • USB-A

右側

  • SDカードスロット
  • オーディオジャック
  • USB-C
  • 有線LAN
  • USB-A
  • HDMI2.0

HP Pavilion Gamin 15に搭載されるインターフェースは5GbpsのUSB-CやUSB-Aなので高級クリエイターモバイルノートと比較するとやや物足りない感じがある。

フルサイズのSDカードスロットにおいてもUHS-Ⅰ対応なので、ガッツリクリエイター向けノートPCというよりはもっとカジュアルな、ライトユーザーにおすすめな感じだ。

PCの温度・ファンの動作音について

PCの表面温度や内部の温度について専用のソフトウェア動作時に測定。結果を下記にまとめる。

PC内部の温度

OCCTV9.0.5にてCPUやGPUに後負荷をかけて挙動を確認。

CPUの最大温度は71℃ほどで非常に安定していた。サーマルスロットリングなどが起きづらく、常に一定のパフォーマンスを発揮できるだろう。ちなみにこの時の動作周波数は4.0Ghzを境に動作していることを目視で確認。

PCの表面温度

PCの表面温度はエンターキーの隣が最も厚くなっており36.2℃ほどだった。この検証は30分間のものなので状況によってはまだ温度が上昇する可能性も十分ある。

とはいえ、パフォーマンスが落ちるという水準まで上昇することはないと思うのでもし気になるようであればゲーミングキーボードなども別途用意する戸井田朗。

ファンの動作音について

この時のファンの動作音は43.6dbほど。ファンの動作音はしっかりと聞こえるが、一般的なゲーミングノートPCとしてはかなり静かな水準だ。

HP Pavilion Gaming 15(AMD)評価とまとめ

良い点

  • 普段使いにも使えるマットブラックのデザインが良い
  • Ryzen 7 5800H搭載で13万円台は安い
  • インターフェースが多く使い勝手が良い
  • 排熱もしっかりしている

気になる点

  • パネル色域は標準的でクリエイティブな作業を行うなら専用のモニターが必要
  • USBポートの転送速度が控えめ

コストパフォーマンスを求めるカジュアルゲーマー・初心者クリエイターにおすすめ

HP Pavilion Gaming 15(AMD)は8コア16スレッドCPUを搭載することでクリエイティブな作業やライトゲーマーに適したパフォーマンスがある。

RTX3050TiのRTコアがDLSSなどにしっかりと対応することによりシューター系のゲームは画質調整で平均144fps程度を発揮できる程度あるいは少しかけるかもしれないが、ライトゲーマーにとっては必要にして十分なスペックだろう。また、超重量級のゲームタイトルも何とか快適水準で動作させられるため、ライトゲーマー向けのゲーミングノートPCに仕上がっている。

またクリエイティブな作業においてもYouTubeなどにアップロードするフルHD解像度の動画であれば苦も無く編集を行うことができるので、専用のモニターを別途用意すればクリエイターPCとしてもおすすめだ。

とはいえ、ゲーミング、クリエイティブ、どちらもハイスペックを必要としているユーザーからはインターフェース、液晶パネル、ハードウェアのパフォーマンスに少しずつ不満が出る可能性もあるので、自分がハイスペックマシンを求めているというのが分かっている人はさらいに上位のマシンを買ったほうがいいかもしれない。

HP Pavilion Gaming (AMD)

公式サイトで確認

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

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うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
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3 コメント

  1. うっしーさん初めまして。

    うっしーさんの解説を参考にして、本日 HP パビリオンゲーミング RYZEN7 のノートPCを購入しました。
    約半年前からPC購入を検討し続けていて納得できるPCを探していたので、自分としては大変満足な買い物が出来たと思っており感謝しています。

    これからも解り易い情報をよろしくお願いしますね。

    YouTubeも見てます。

    三成

  2. 初めまして!最近こちらの機種を購入しました!
    メモリ容量を増やそうと思っていますがどこまで可能かわかりますか?
    もしお分かりでした教えて頂けると幸いです。

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