Lenovo公式サイトで、15.3型スタンダードノートPC「Lenovo IdeaPad Slim 3 Gen 10」がセール対象になっています。
今回注目したいのは、Ryzen 5 8640HS、メモリ16GB、SSD 512GBを搭載したモデル。
価格は10万9,800円(税込・送料無料)です。
10万円前後のノートPCではRyzen 5 220やRyzen 5 230などを搭載したモデルも増えていますが、IdeaPad Slim 3 Gen 10には、Zen 4世代のRyzen 5 8640HSを搭載しています。
OfficeやWeb閲覧だけでなく、複数のアプリを同時に開く作業や軽めのクリエイティブ用途までこなせる性能を持っているため、10万円前後で性能を重視してノートPCを探している人にはかなり狙いやすい構成です。
ただし、現在は日本HPの「HP OmniBook 3 16-bw」がかなり安くなっているため、単純なコストパフォーマンスではそちらが上です。
一方、Ryzen 5 230を搭載したOmniBook 3 16-bwは記事執筆時点で納期未定。
「安くてもいつ届くかわからないPCは困る」という人なら、IdeaPad Slim 3 Gen 10を選ぶのも十分ありです。日本HP公式でも、Ryzen 5 230/16GB/512GBのOmniBook 3 16-bwは10万9,700円ですが、現在は納期未定と案内されています。
IdeaPad Slim 3 Gen 10のスペック

今回セールになっている構成は以下です。
| 項目 | IdeaPad Slim 3 Gen 10 |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 5 8640HS |
| CPU構成 | 6コア12スレッド |
| 最大クロック | 最大4.9GHz |
| GPU | AMD Radeon 760M |
| メモリ | 16GB DDR5-5600 |
| SSD | 512GB PCIe Gen4 NVMe |
| ディスプレイ | 15.3型 IPS |
| 解像度 | 1920×1200 |
| 輝度 | 300nit |
| 色域 | 45% NTSC |
| タッチ | 対応 |
| OS | Windows 11 Home |
| 保証 | 1年間 引き取り修理 |
| セール価格 | 10万9,800円 |
CPU、メモリ、SSDについては、仕事用ノートPCとしてかなり余裕のある構成です。
特にメモリ16GB+SSD 512GBになっているので、購入後すぐに容量不足を気にする必要もありません。
Ryzen 5 8640HSはどんなCPU?
Ryzen 5 8640HSは、AMDの「Hawk Point」世代に属するノートPC向けCPUです。
CPUアーキテクチャにはZen 4を採用し、6コア12スレッド、ベース3.5GHz、最大4.9GHz。標準TDPは28Wで、cTDPは20~30Wです。内蔵GPUにはRDNA 3世代のRadeon 760Mを搭載しています。
10万円前後のスタンダードノートとしては十分高性能です。
ExcelやWord、Webブラウザ、Zoomなどを同時に立ち上げる程度なら性能不足を感じる可能性は低く、画像編集や軽めの動画編集などにも対応できます。
Radeon 760Mも一般的な低価格ノートPCの内蔵GPUより性能が高く、GPUアクセラレーションを使ったアプリとの相性も良好です。
さらにRyzen AI対応のNPUも搭載しており、最大16TOPSのNPU性能を備えています。もっとも、現在のCopilot+ PCで要求されるクラスのNPUではないため、「AI PCだから買う」というより、CPU・GPU性能が高いスタンダードノートとして考えるのがおすすめです。
実はRyzen 5 230とRyzen 5 8640HSはかなり近い
ここは今回の比較で重要です。
現在HP OmniBook 3シリーズに搭載されている「Ryzen 5 230」は名前だけを見ると新しいCPUに見えますが、Ryzen 5 8640HSとは非常に近い仕様です。
| Ryzen 5 8640HS | Ryzen 5 230 | |
|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 4 | Zen 4 |
| コア/スレッド | 6C/12T | 6C/12T |
| ベースクロック | 3.5GHz | 3.5GHz |
| 最大クロック | 4.9GHz | 4.9GHz |
| L3キャッシュ | 16MB | 16MB |
| GPU | Radeon 760M | Radeon 760M |
| NPU | 最大16TOPS | 最大16TOPS |
| 標準TDP | 28W | 28W |
| cTDP | 20~30W | 15~30W |
AMD公式仕様でも、CPUコア数、クロック、キャッシュ、GPUなど主要部分はほぼ同じです。
そのため、
「Ryzen 5 8640HSだからRyzen 5 230より圧倒的に速い」
という認識は避けたほうがいいです。
実際の性能は、メーカー側の電力設定や冷却性能、メモリ構成などによって変わります。
ただ、Ryzen 5 8640HS自体はもともと比較的高性能なモバイル向けCPUなので、IdeaPad Slim 3 Gen 10も普段使い+仕事用として性能に余裕を持たせたい人向けと考えればわかりやすいです。
現状コスパだけならHP OmniBook 3 16-bwのほうが上
そして今回、一番悩ましいのがHP OmniBook 3 16-bwです。
9月11日まで開催されている日本HPのセールでは、
Ryzen 5 230+メモリ16GB+SSD 512GB
という構成が10万9,700円。
IdeaPad Slim 3 Gen 10の10万9,800円と、わずか100円しか違いません。
しかもHPは16型。
筆者が実際に検証したOmniBook 3 16-bwでは、16型1920×1200ドットのIPSディスプレイに加え、68Whの比較的大容量バッテリーを搭載しており、動画再生によるバッテリーテストでは約13時間16分動作しました。
USB Type-Cも2ポート搭載し、映像出力とUSB PD充電にも対応しています。
そのため、同じ11万円前後なら筆者としてはOmniBook 3 16-bwを先に検討します。
ただしOmniBook 3 16-bwは「納期未定」
ところが現在、Ryzen 5 230を搭載したHP OmniBook 3 16-bwには大きな問題があります。
納期未定です。
日本HP公式でも、10万9,700円のスタンダードモデルについて「納期未定」と案内されています。
これでは、
- 学校や仕事ですぐPCが必要
- 現在使っているPCが故障した
- 今月中に新しいPCへ移行したい
といった人にはおすすめしにくいです。
PCは数千円の価格差だけでなく、必要なタイミングで届くかどうかも購入条件の一つです。
OmniBook 3 16-bwがいくらコスパに優れていても、納期が読めないのであればIdeaPad Slim 3 Gen 10を選ぶ理由は十分あります。
IdeaPad Slim 3 Gen 10にはタッチ対応というメリットもある
もう一つIdeaPad側の特徴が、15.3型ディスプレイがタッチ操作に対応していることです。
1920×1200ドット、IPS、300nitというスペックで、指で直接操作できます。
最近はWindows 11自体もタッチ操作しやすくなっていますし、Webサイトをスクロールしたり、画像を拡大したりするときには便利です。
一方で、このディスプレイは光沢液晶+45% NTSCです。
したがって、写真や映像制作で正確な色を求める人向けではありません。
また、光沢パネルは照明などが映り込みやすいため、
「タッチ操作を取るIdeaPadか、一般的な大画面仕事用PCとして使うOmniBookか」
という点も選択基準になります。
10万9,800円なら十分買っていい
今回のIdeaPad Slim 3 Gen 10は、
Ryzen 5 8640HS+16GB+512GBで10万9,800円
という時点で、十分安いです。
特に、
「10万円前後で、数年間仕事に使える性能を持ったWindowsノートが欲しい」
という人にちょうどいい構成です。
個人的な優先順位を付けるなら、
納期を待てる → HP OmniBook 3 16-bw
すぐ欲しい/タッチパネルも欲しい → IdeaPad Slim 3 Gen 10
という選び方がおすすめです。
OmniBook 3 16-bwは同価格帯で16型、Ryzen 5 230、16GB、512GBというかなり強烈な価格設定なので、純粋なコストパフォーマンスではHPを上に評価します。
しかし現在は肝心のRyzen 5 230モデルが納期未定。
そのため、IdeaPad Slim 3 Gen 10は「HPより安いから買うPC」ではなく、
「HPを待てない人が10万円台前半で買える、性能重視の有力候補」
として見ると非常にわかりやすいです。
