日本HPが発売するPavilion Gaming Desktop 790はCore i7 8700を搭載するゲーミング・クリエイター向けデスクトップPCです。
メーカーからGTX1070搭載のパフォーマンスプラスモデルの実機をお借りしましたのでレビューします。
Pavilion Gaming Desktop 790の特徴
動画で確認
10分弱の動画にしました。レビュー環境を紹介する動画ですが、外観の特徴をつかむのに最適だと思います。
小柄ながらハイパフォーマンスを持続可能なミニタワーデスクトップPC
第8世代のインテルCPUを搭載したモデルは第9世代搭載モデルと比較しても実利用での体感性能はほとんどかわらないといってもいいほど優秀です。Pavilion Gaming 790はCore i7 8700を搭載しています。
上記画像はCPUクーラーです。比較的小さめですが良く冷えます。
サーモグラフィーカメラによるVRM(CPU用に電圧変換してくれる箇所ここの温度が高すぎると故障の原因になったり突然パソコンが止まったりする。)周辺の温度も50℃程度でしたので安定していると思います。
“クリエイター向け”としていることからもイタズラにパワーを求めるだけでなく、持続的なパフォーマンスを発揮する設計でなければなりません。
Pavilion Gaming 790はうまく調整がされているため、小型のミニタワーデスクトップPCですが、高負荷な処理を連続で行ってもサーマルスロット(CPUの温度が上がるにつれCPU自ら壊れないようパフォーマンスを下げる)が発生することはありませんでした。
シャドウブラック/アシッドグリーンの独特なデザイン
真四角ではなく、八角形にすることで他のデスクトップPCとの差別化を図るデザインはさすが”HP”といったところで、スリムな印象を与えます。
あまりないことではあるのですが、真四角のデスクトップPCの場合「フチに体をぶつけてしまった」あるいは「家具にぶつけてしまって傷がついてしまった。」といったこともありえます。
デザインだけでなく、ユーザーフレンドリーな設計になっているといえるかもしれません。
ブラッシュメタル加工が施されたフロント部はかなり洗練された印象を受けます。
512GBのNVMe接続SSDと高速2TBHDDを標準搭載
Windows 10 Proを起動するためのSSDはNVMe接続のSSD、データ保存用には回転数の高い2TBのHDDがパフォーマンスモデルおよびパフォーマンスプラスモデルに標準搭載されています。
NVMeはシルバーのHDDの下にありますが、写真では確認できません。(おそらく自分で取り外しするのはかなりしんどいはず)
Intel ProシリーズのPro 6000p ビジネス用SSDでした。
Pavilion Gaming Desktop 790|動画編集にもおすすめ
- タイプ:省スペース
- CPU: Core i7 8700
- メモリ:16GB
- SSD:512GB
- グラフィックボード:GTX1070
- 価格:18万円台
ベンチマーク結果
CINEBENCH R15
CPUのパフォーマンスを測定するCINEBENCH R15では、1287cbでした。
CINEBENCH R15のベンチマークスコア※ | |
Core i7 9700K(DGZ530) | |
Core i7 8700K(i1630) | |
Core i7 8700(レビュー機) |
※当ブログで計測したデータによる比較です。パソコンごとの生データなので個体によるズレもありえるため参考までにしてください。
新型のCore i7やオーバークロックモデルと比較してもベンチマークテストの結果で10%程度です。ここまでくると体感的な性能差はほぼかわりません。
CPU MARK
PCMARK10
総合的なパフォーマンスを計測するPCMARK10では4902とほぼ限界性能。細かな実性能の計測による”差”が重要になりますが、冒頭で記載したように、”超ハイパワーでゲームを快適にプレイする”というよりも、持続的にパフォーマンスを出し続けるのに向いているパソコンですから、あまりスコアだけ見る必要はありません。
ゲーミングベンチマーク
FF15
GTX1070はフルHDの解像度であれば、快適にプレイすることが可能です。
シャドウオブザトゥームレイダー
シャドウオブザトゥームレイダーの平均フレームレート | |
最高画質 | |
高画質 | |
中画質 |
最新の3DゲームでもフルHDであれば60fps以上で描画することができますので、ゲーミングデスクトップPCとしても十分使えます。
SSD,HDDの読込速度
実性能・動画の書き出し(レンダリング)、Adobe lightroom ClassicによるRAW現像
プロ用編集ソフトで動画をYouTube用に書き出し
プロ用動画編集ソフト『Vegas Pro15』を用いて実際にYouTubeにアップロードした元データを使ってレンダリング=書き出しを行い、その速度を検証します。
動画に用いられたデータは5分程度のFHDファイルと、テロップ、アニメーション有り、『Vegas Pro インターネットHD1080p59fps』フォーマットに変換
CPU単体処理
CPU+GPU(NVENC)
ハードウェア | CPU単体 | NVENC |
Core i7 9700K(DGZ530)RTX2070 | 11分10秒 | 6分31秒 |
Core i7 8700K+RTX2080(i1630) | 11分7秒 | 6分56秒 |
Core i7 8700+GTX1070(レビューモデル) | 13分25秒 | 7分37秒 |
動画のレンダリング=書き出しは、上位のCPUと比較すると”やや遅い”といったかんじですね。(とはいえ十分早いです。耐久性も含め下手な自作PCよりも優秀だと思います。)NVENCはRTXシリーズではないため致し方ないかもしれませんが、RTX20xxシリーズ搭載モデルは30万円前後ですので、費用対効果を考えるならGTX1070搭載モデルがよいのかも。
RAW現像
Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ5分38秒でした。
スペック | 書き出しにかかった時間 |
Core i7 9700K メモリ32GB | 1分24秒 |
Core i7 9700K メモリ16GB | 1分26秒 |
Core i7 8700 メモリ16GB | 1分37秒 |
RAW現像は搭載メモリに依存する。とはいえ、100枚の書き出しが最新のCPUと比較しても大幅に変わるわけではないです。
作業時のパソコンの温度・CPU温度
動画書き出し中のPCの表面温度をサーモグラフィで計測しました。
PC内部で最も熱くなったのがグラフィックボード本体で表面温度は71.1℃付近
冒頭で紹介したVRM付近が50℃、グラフィックボードが70℃と、全体的にピークパフォーマンス時にも安定して動作していると思います。
外観、IOパネル
非常にすっきりした印象を受けますが、前面には、USBポートがType-C含め、計6つついており拡張性は申し分ありません。
ミニタワーデスクトップで机の上に置いた場合、やはりSDカードスロットはPC本体の下の方にあった方が指しやすいと感じました。
背面も非常にシンプルながらもUSBポートが6つ。前面と合わせて12のポートが有り、ポート不足で悩むことはないでしょう。
画面出力は、基本的にGTX1070から行いますが、5搭載しているためマルチモニターの作業環境も楽々実現できます。
ビジネスPCバリの安定感を感じるPC内部は精密ドライバーがない限り、HDDの増設が厳しい。素人には無理。おまけにマザーボードも特殊
裏を返せば振動などで壊れにくいことなのですが、動画編集やRAW現像で大量にデータを保存する人はPC購入時にHDDをもっと大容量にした方がよいかもしれません。
電源は80Plus Gold。
HP Pavilion Gaming Desktop 790の評価とまとめ
性能だけでいえば可もなく不可もなくですが、HPのパソコンは「パソコンは詳しくないけどできるだけ長く使いたい」という人におすすめできる構成となっており、それはCPU温度だったり内部パーツだったりです。
反対に、「ちょっとパソコンに詳しいオジサンホイホイ」な一面も見せ、いじる場所はほとんどありません。そういった意味でもハードウェアは苦手だけどクリエイティブな作業を行う人におすすめできます。
Pavilion Gaming Desktop 790|動画編集にもおすすめ
- タイプ:省スペース
- CPU: Core i7 8700
- メモリ:16GB
- SSD:512GB
- グラフィックボード:GTX1070
- 価格:18万円台
なお、価格や仕様は変更となる恐れがあるため必ず公式ページで確認してください。
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