完全独立型のワイヤレスイヤフォンは使う前まではそうでもないのだけれど、一度使い始めてしまったが最後手放せないアイテムとなってしまうのです。
僕のワイヤレスイヤフォンのデビューは中国メーカーから提供されたmifo O5で、例によってYouTube経由でレビュー依頼が飛んできたので、快諾しました。
この記事では、Amazonの評価が高い理由について考察しつつ僕の感想を記載する。
SOUNDPEATS Truengine SEの特徴
デュアルドライバーでドンシャリサウンドを再現可能
1万円以下のフルワイヤレスイヤフォンは、搭載可能なパーツの限界値が高価なイヤフォンと比較してどうしても低くなる。そのため、如何に工夫しても似たような味付けのサウンドになってしまうのですが、SOUNDPEATS Truengine SEはドライバーユニットを2機搭載することで、他の機器と差別化しています。
2機搭載されているドライバーユニットは、ともにダイナミック型で低価格帯のイヤフォンに搭載されることが多いのです。
SOUNDPEATS Truengine SEは低音域と高音域が強調されたサウンドで、楽器の音、シンセサイザーによる電子音などが非常に聞き取りやすいです。
Snapdragon 855搭載スマホはTWS Plus(True Wireless Stereo)に対応
これまでのフルワイヤレスイヤフォンの弱点は、「ケーブルレスだけど音切れする」でしたが、TWS Plusテクノロジーに対応したワイヤレスイヤフォンは大幅に改善されました。
SOUNDPEATS Truengine SEはスマートフォンのCPUなどを製造するクアルコム社が開発したワイヤレス専用チップセットQCC3020を搭載し、安定性を向上させています。
ただし、この機能はSnapdragon 855搭載のスマートフォンのみTWS Plusが適用され、それ以外のモデルはTWSで接続される。
最新の技術に対応するのはいいんだけれど、ハイエンドスマホを購入する層がこの製品を買うかは疑問である。まこと疑問である。
価格は6,000円弱!中華製のフルワイヤレスイヤフォンとしては若干高め
Amazonでは、非常に多くの中華製フルワイヤレスイヤフォンが販売されています。
Amazonで「ワイヤレスイヤフォン」と検索すれば、いやというほどワイヤレスイヤフォンがでてくるわけですが、SOUNDPEATS Truengine SEはベース価格が6,000円弱なので、市場価格よりもやや高いことがわかります。
オーディオコーデックや最新のチップセットを搭載しているのが理由と思われますが、果たしてこの価格に見合うワイヤレスイヤフォンなのだろうか。
スペック
ドライバー | ダイナミック型 デュアルドライバー |
---|---|
無線機能 | Bluetooth 5.0 |
対応コーデック | apt X AAC SBC |
内蔵チップセット | QCC3020 |
連続駆動時間 | 約6時間 |
防水性能 | IPX4相当 |
重量 | 約54g(ケース含む)/片耳約5g |
SOUNDPEATS Truengine SEはiPhone、Androidどちらでも音をきれいに再生可能な音声コーデックに対応しているため、スマホを選ばないのは良い点かもしれない。
Amazonの評価はなぜ高いのか
ということです。
メーカー側の提供でレビューを掲載している(いわゆるサクラレビュー)層も一定数いるのではないかと思われますし、そもそも音質を気にしない人しか購入していない説がある。
1万円以下のワイヤレスイヤフォンを購入するユーザーは音質を気にしない人がほとんど
大手価格比較サイト価格.comのBluetoothイヤフォンの売れ筋のメーカー別シェアみてわかるとおり、売れ筋は、AppleのAirPods Pro、次いでSONYといった感じ。
後は名だたるメーカーがちょろちょろとあるだけで、Bluetoothイヤフォン市場ではその他のメーカーでそろえるユーザーが多い。
音を耳で感じるということは味覚に通ずる
五感は差が表れやすく、目、耳、口はより顕著。
例えば、高級イタリアンを食べたことがない人がサイゼリヤを信仰するかの如く、このイヤフォンを評価してはいないか?ということです。
SOUNDPEATS Truengine SEに限らず中華製のワイヤレスイヤフォンは、低価格でしか購入しないユーザーしか使わないため、偏った評価になりがち、さらに昨今話題のサクラレビュー問題もあります。
ちなみに、僕のSOUNDPEATS Truengine SEの評価はAmazonのように5段階評価方式ならば3.5。
付属物・デザイン
付属物は下記のとおり
- SOUNDPEATS Truengine SE
- 取扱説明書
- microUSB To USB-A
- イヤーカップ
microUSBといった点が、ガジェット好きから敬遠される場所ではあるのですが、余程のこだわりがない限りブチ切れるほどの不満ということはない。なにしろ僕のPC周辺機器周りはまだまだmicroUSBがたくさんあるからだ。(ゲーミングマウス、ヘッドセットあたりはまだまだmicroUSBなんです)
人間工学に基づいた設計というのは、このハウジング形状のことだと思うけれど、デュアルドライバー搭載に圧倒的にフィット感がいいわけではないのです。
5.5インチのスマホの半分以下のサイズ、直線距離は5cm程度。
ケースも含めた本体重量は実測値で54gほど。ポケットに入れて持ち運ぶのに最適な重量であり、携帯性は非常に高いといえます。
使い方
操作方法はとてもシンプルで、ケースから取り外して、スマートフォンのBluetooth設定画面でSOUNDPEATS Truengine SEを探すだけです。
ケースから取り外すと、赤と白に点滅するので、
スマートフォン側、
- 「設定」
- 「接続済みのデバイス(表示はスマホによって変わります)」
- 「新しいデバイスとペア設定をする」
で、接続が完了します。設定は非常に簡単なので誰でもできます。
物理ボタンを押し込むタイプなので、操作に慣れてしまえば、音量の調整や曲飛ばしが簡単に行えます。
付け心地
スケルトンカラーのハウジングは、フルワイヤレスイヤフォンとしては大きめで、耳に装着するとまずここがあたります。イヤーピースの形状的にそこまで深くは付けるといった感じではなく、「耳の穴にはまる」といった感じですね。
耳のカーブに沿って本体形状も曲がっているため耳の穴にはまるというか耳でささえるといういいかたのほうがただしいのかも。見た目も悪くないと思います。
音質
ハードロック・EDMなど縦揺れするノリの音楽にはハマるが、ボーカルがしょぼい
まさにこの通り、「デュアルドライバー・ツーウェイクロスオーバー機構採用」ということで、低音域、高音域は楽器の音源の差や強さがはっきりとわかるのですが、ボーカルの音源がスポイルされてこもった音になっています。
SOUNDPEATS Truengine SEの評価とまとめ
低価格帯でエッジを見せるフルワイヤレスイヤフォン
デュアルドライバー構成というのが非常に面白い試みだと思っていて、低価格帯でほかのワイヤレスイヤフォンと差をつけるための工夫だと思います。
EDM(エレクトリカル・ダンス・ミュージック)やメタル系のバンドの音源はきれいにハマるのですが、J-POPSを聞くと途端に頼りない音質です。
俗にドンシャリ・サウンドといわれる味付けで、個人的には好みですが、音質が良いか?という判断は普段好きな曲のジャンルによるため、人の趣味嗜好によります。
ただ、サクラレビュー抜きにしても、6,000円弱という価格を考えれば、そこそこのワイヤレスイヤフォンといえると思います。
絶賛してる人がいたら、「普段縦揺れしているんだな」と思っていいし、酷評している人がいたら「この人はPOPSが好きなのかな」と思えばいいと思う。
あなたが普段視聴する楽曲が縦揺れサウンドならおすすめできるし、そうでないならおすすめしない。
クラシック音楽もそこそこイケると思う。