ホームPCDellDELL XPS 15 (9510)とHP ENVY 15はどっちがおすすめなのか比較していく

DELL XPS 15 (9510)とHP ENVY 15はどっちがおすすめなのか比較していく

昨今クリエイターノートPC需要の高まりから各メーカーが本気で作りこんできた見ごたえのあるノートPCが増えてきた。

これはデザインの話で、もちろんノートPCは見るだけではなく「使ってなんぼ」ということもあるので、今回は大手外資系メーカーDELLおよび日本HPが販売する、XPS 15とHP ENVY 15を各項目ごとに検証しおすすめを決める。

両機とも実機で購入済みのものを比較する。

比較の仕方

比較は読者が購買に必要な要素を中心にピックアップ。この、購買に必要な要素とは「デザイン」「価格」あとは利用用途に対しての「性能」「使いやすさ」の4つで、実際に筆者が公開するYouTubeチャンネルの口コミ調査でも購入時の選別ポイントとして挙げられていた。

デル・日本HPの購入の決め手

例えば、デルのPCを購入した人は、価格の安さやデザインが決め手になっているし、日本HPでも同様の結果だ。

余談ではあるが、購入の決め手に「うっしー(筆者)がおすすめしているから」という回答も多数あり、僕の感想・評価も購買に必要な要素のようである。

比較するDELL XPS 15と HP ENVY 15はクリエイターノートPC

今回比較するDELL XPS 15とHP ENVY 15は「動画編集・写真RAW現像・アニメーション・3DCG作成」の用途に該当するクリエイターノートPCといわれている。

一般的なビジネス向けモバイルノートPCとはユーザーが求めるパフォーマンスやデザインが異なる。

当記事ではそうした部分を重点的に比較していくといったものだ。

デザインについて

サイズ・重量について

サイズ、重量においてはXPS 15のほうが有利で、わずかな差ではあるがクリエイターノートPCとして「無駄のない洗練されたデザイン」という部分にとっては非常に重要な要素である。

DELL XPS 15HP ENVY 15
サイズ(幅×奥行き×高さ)344×230×18358×237×18
重量(実測値kg)1.91kg2.0kg

 

DELL XPS 15もHP ENVY 15もどちらもデザインは非常に素晴らしい。ややHP ENVYのほうが筐体が大きく、奥行きが1cmほど、横幅は7mmほど長い。

野暮ったさはないものの、今回は”比較”なので筐体のサイズ感・スタイリッシュさではXPS 15のほうが優れているといっていいかもしれない。

質感について

DELL XPS 15、HP ENVY 15どちらもCNC削りだしのアルミ素材を採用。

質感の差はアルマイト処理の二重処理の有無。DELL XPS 15はアルミニウム表面に皮膜を作り耐食性や耐摩耗性向上のためのアルマイト処理を二重で施している。そのため金属的な質感はXPS 15のほうが上だ。持ったときの「ズシん」と手に残る感覚はDELL XPS 15のほうが個人的には好み。

DELL XPS 15

HP ENVY 15

あくまで感覚的なもので実際に触れてみないとわからない箇所ではあるものの、高級感を追求するユーザーはチェックすべき箇所。

ディスプレイ部の接着箇所

DELL XPS 15

HP ENVY 15

そのほかディスプレイ部の張り合わせがXPSのようが細かく接着されており隙がない。HP ENVY 15もかなりこだわった作りで、接地面が気にならない程度にはなっているが、細かく追及していくと「外側からかぶせている」というのがわかる。

デザイン比較まとめ

価格については後述するが、コストが製品にも反映されているといった印象。

決してHP ENVY 15がダメというわけではないが、細かい点を実機で比較するとDELL XPS 15がやや優勢といった感じか。ただし、HPにはHP Spectreシリーズが待ち構えているため、デザイン面で比較するならばSpectre シリーズとも比較すべきだろう。

スペック・パフォーマンスについて

性能については各種ベンチマーク結果で比較しつつインターフェース部分にも触れていく。

なお、今回のデータは過去のレビュー記事のデータを利用する。

スペック

購入モデルはパフォーマンスモデルG2

モデルDELL XPS 15(9510)HP ENVY 15 ep-1000
モニター15.6型(1920×1200ドット)15.6型(1920×1080ドット)
CPUIntel Core i7 11800HIntel Core i7 11800H
dGPUNVIDIA GeForce RTX3050Ti(45W)NVIDIA GeForce RTX3050Ti(80W)
メモリ16GB16GB
SSD512GB(NVMe/PCIe Gen 3)1TB(NVMe/PCIe Gen 4)
充電タイプ130W ACアダプター(USB-C)200W ACアダプター

ハードウェアのスペックはどちらも少しずつ有利な点がある。

DELL XPS 15は1920×1200ドットの16:10、USB-C充電可能で、130WUSB-C対応ACアダプターが付属し、利便性使い勝手においてはDELL XPS 15が有利。HP ENVY 15は80WのRTX3050Tiと1TBのGen 4 SSD搭載でパフォーマンスはHP ENVY 15が有利。

モニタースペック

DELL XPS 15

DELL XPS 15に搭載されているパネルの色域は実測値でDCI-P3カバー率が89%ほど。動画編集や動画視聴に最適な色域。Adobe RGBカバー率は82%ほどで写真補正や画像編集にも使える。

XPS 15のモニターはクリエイターにとって非常に有用なモニターだ。

HP ENVY 15

一方でHP ENVY 15はsRGBカバー率が96.8%。ウェブコンテンツの基準となる色域のためウェブに公開する作品の場合なら特に問題ないが、より専門性の高い領域では必要に応じて外部モニターを購入したほうが良いだろう。

Cinebench R23

Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り

 

Cinebench R23の総合スコア

HP ENVY 15 2021
10599pts 
DELL XPS 15 9510
10001pts

最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)ではHP ENVY 15が10599ptsで有利な結果となった。

どちらもCPUの性能を発揮しやすい、超高パフォーマンス(DELL)パフォーマンスモード(HP)で計測している。おそらく内部のファンのサイズや筐体サイズの細かな差でこのパフォーマンス差になっていると思われ、性能においてはHP ENVY 15のほうが有利だ。

3D Mark Time Spy

3DMark Time SpyはFuture Markが提供するゲーム系の快適性を計測するベンチマークソフトだ。

DELL XPS 15

HP ENVY 15

総合スコアはHP ENVY 15が快勝で高出力GPUが有利に働いていると思われる。

これらは当然、さまざまなシーンで効いてくる、動画編集・アニメーションのレンダリング時のスピード。RAW現像スピードなどだ。

搭載SSDの読書スピード

DELL XPS 15

HP ENVY 15

HP ENVY 15はSamsung製のPCIe Gen4 SSDを採用している。大容量データの読書をさせても速度低下はなく、ランダムアクセスの速度も業界トップの水準。

ピーク時のPCの表面温度

OCCTというCPU使用率を100%にし、PCの挙動をチェックできるソフトウェアがある。

そのソフトを実行した際のPCの表面温度を計測、どちらも30分後の結果だが、このテストにおいてもHP ENVY 15のほうが有利だった。

DELL XPS 15

DELL XPS 15は長時間負荷をかけ続けるとキーボードの表面温度が41℃ほどまで上昇。集中的に作業を行うのであればノートPCスタンドがあったほうがよいだろう。

HP ENVY 15

一方でHP ENVY 15は非常に安定していた。おそらく内部のファンの大きさや、PC本体そのものの大きさ、冷却システムによるものだろう。

性能比較まとめ

パフォーマンスにおいてはHP ENVY 15ほうが有利でベンチマーク結果を並べるとすべてにおいて優勢。これらは本体サイズや排気用の穴がDELL XPS 15よりもHP ENVY 15のほうが多く空いているところも影響していそうだ。

クリエイターノートPCはハードウェア性能に絶対的な比重を置いている人は少ないが、価格が高いからこそ性能にもこだわりたいという人はHP ENVY 15がよいだろう。

なお、細かい検証結果については両機のレビュー記事をチェックしてほしい。

携帯性・利便性比較

クリエイターノートPCは持ち運びする機会も少なからずあるだろうし、デスク上を整理しつつも便利に使いたいという二律背反的な欲求にもこたえなければならない。ACアダプター・インターフェース・キーボードについて掲載していく。

付属のACアダプターについて

付属ACアダプターはDELL XPS 15がUSB-C形状のもので、HP ENVY 15は従来のDCジャック。

出力がそれぞれ130Wと200WでHP ENVY 15のほうが大きい。HP ENVY 15にて90W出力のUSB-Cで充電を試みたが、90WではUSB-Cから充電ができなかった。

一方DELL XPS 15は90W出力あればフルパワーで動作が可能で、デルのクリエイターモニターと接続してケーブルを一つ減らすことができる。

パフォーマンスはHP ENVY 15のほうが有利だが、携帯性ではXPS 15のほうが分がありそう。

インターフェース

DELL XPS 15

左側にはUSB-C×2でこちらはThuderbolt 4に対応している。USB-Cポートいずれに刺しても給電可能で自由度が高い。

DELL XPS 15の右側に搭載されているUSB-CはUSB-C 3.2 Gen2でDPにも対応。また、SDカードスロットはUHS-Ⅱスロットを搭載しているため、フルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラのデータ移行が行いやすい。

HP ENVY 15

HP ENVY 15は左側にDCジャックを搭載し、そのほかのインターフェースも集中させている。USB-CはどちらもThunderbolt 4に対応し、microSDカードスロットやUSB-A、HDMIを搭載し標準的なスタンダードノートPCのような使い勝手で、ハードウェアの知識がない人でも使いやすいだろう。

右側にはUSB-Aとオーディオジャックが搭載されている。

前述の通りパフォーマンスを発揮しやすいように排気穴が右側に設置されている。

キーボードの配列

キーボードは入力装置であり、ノートPCの入力装置として非常に大事な役割を果たしている。

筆者が購入したDELL XPS 15はタッチパッドが大きくとられ、全体的にコンパクトな印象。

HP ENVY 15はアルミ素材を活かした配色でシンプルに仕上がっている。

残念な点は、エンターキーの右にさらにキーが配列されているところだろうか。

ノートPCの打鍵感については、DELL XPS 15のほうがクリック感のあるうち味で個人的には好き。

指紋認証はどちらも採用しており、DELL XPS 15は電源ボタンが、HP ENVY 15は矢印キーの隣がセンサーに。

携帯性・利便性比較まとめ

DELL XPS 15はUSB-Cとオーディオジャックだけというシンプルかつ最新の拡張ポートを搭載しており、最新のデータ転送規格を熟知しているユーザーからの評価は高いだろう。一方でUSB-C対応機器を持っていない場合、HUBなど対応機器を別途購入する必要があり、知識とデバイスが必要となり初心者にはおすすめしづらい。

HP ENVY 15は従来の入力ポートを多数装備しているため万人におすすめしやすい。

価格・コストパフォーマンスについて

製品価格

DELL XPS 15

DELL XPS 15はメーカー希望小売価格が297,180円でクーポン適用で安く買える。

週によって変わるが筆者は227,000円程度で購入している、おおむね23万円前後といった感じだろう。

HP ENVY 15はパフォーマンスモデルG2の価格が23,1000円で当サイトのクーポンを利用して購入すると218,130円で購入可能だ

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記事執筆時の価格差が19,614円で2万円程度HPのほうが安く購入可能なので、HP ENVY 15のほうが2万円ほど安く購入可能ということだ。

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コストパフォーマンスは良い勝負

なにをもってコストパフォーマンスとするのかで結果は変わってくるかもしれない。

前述の通り、パフォーマンスや冷却システムはHP ENVY 15のほうが有利なので払った費用に対してのパフォーマンスはHP ENVY 15が有利だ。

しかし、クリエイターノートPCにおいては、広い色域のモニターや、インターフェースも重要だろう。また、ガジェットとしてみた時、洗練度合いで言えばDELL XPS 15のほうが上だと個人的には思う。

比較まとめ

利便性・完成度で選ぶならDELL XPS 15

DELL XPS 15(9510)

ハードウェア性能・コスパで選ぶなら HP ENVY 15

HP ENVY 15 ep-1000

公式サイトでみる

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

口コミもまとめていますので購入検討されている方は参考にしてください。

うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
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