m-Book K700シリーズはマウスコンピューター屈指の売れ筋ノートPCであり、人気の15.6型ボディに6コア12スレッドを有するハイパワーCPU Core i7 9750Hを搭載し、低価格なのに動画編集までこなせる性能のノートPC。
前モデルから細かいスペックアップを実現しさらにコストパフォーマンスに磨きがかかった一台となっています。
マウスコンピューターからお借りした実機の検証結果とともに僕の感想をお伝えいたします。
m-Book K700の特徴
動画で10分程度にまとめました。解説付きです。チャンネル登録お待ちしております。
今回のm-Book K700シリーズはなんといっても最上位モデルに32GBメモリを搭載しているところでしょう。とにかくコストパフォーマンスが高く動画編集用の入門機としておすすめできる構成です。
IPSパネル搭載で税抜き10万円切り
マウスコンピューターといえば、液晶パネルが残念なメーカーとして評価されることが多いのですが、税抜き10万円以下で発売されるm-Book K700シリーズすべてにIPSパネルを採用しました。
これにより、見る角度によって色の変化を抑えることができます。ノートPCの性能だけでなく、各部パーツもしっかりとスペックアップしながら10万円に抑えている点は流石マウスコンピューターといったところでしょうか。
第9世代Core i7 9750Hでさらにパフォーマンスアップ
Core i7 9750Hはノート用CPUのなかでも上位クラスのCPUです。デスクトップ用のCore i5 9400と同等以上のパフォーマンスを発揮できることもあって、ゲーミングノートPCや動画編集用のクリエイター向けノートPCに搭載されることが多いです。
これに加えモバイル用グラフィックス『GeForce MX250』を搭載することで、クリエイティブな作業を快適に行えます。
上記画像は大人気MMORPG『ファイナルファンタジー14』のベンチマークテスト結果です。ファイナルファンタジー14はメジャーなオンラインゲームではあるものの、DirectX11のゲームタイトルなので動作が重い”重量級ゲームタイトル”という位置づけではありませんが、FF14が快適に動く=ライトゲーマーの一つの目安として参考になる結果だと思います。
ただし、フォートナイトやPUBGなど多人数型のバトルロイヤル系のゲームをプレイするには向かないため、もしゲームメインで検討するならば、GeForce GTX1650を搭載するG-TuneのPCがいいと思います。
ラインナップとおすすめ機種
m-Book K700のおすすめモデル | ||
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BN-M2S2 | SN-M2SH2 | XN-M2SH5 |
8GB | 16GB | 32GB |
256GB | 256GB | 512GB |
– | 1TB | 1TB |
99,800円 | 119,800円 | 129,800円 |
〇 | ◎ |
m-Book K700シリーズは、廉価モデルでも十分性能が高いのですが、32GBメモリを搭載した『m-Book K700XN-M2SH5』が特別安く、非常にお勧めできます。
コストパフォーマンスを狙うのであれば、8GBメモリ搭載モデルの検討も可。
なお、価格や仕様は記事執筆時のもので変更となる恐れがあります。必ず公式ページで確認をお願いします。
セールでお得に購入可能
マウスコンピューターは公式サイトにて、PCのセールに力を入れています
セール対象製品になったものをベースとしてカスタマイズして購入してもよいですし、そのまま購入しても、問題のない構成で販売されるため、初心者の方で選び方がわからない方はセール対象製品の中から選んでみるのもよいかもしれません。
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スペック
m-Book K700XN-M2SH5 | |
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モニター | 15.6型フルHD(1920×1080ドット)IPS |
CPU | Core i7 9750H |
メモリ | 32GB |
GPU | MX250 |
SSD | 512GB |
HDD | 1TB |
重量 | 約2.1kg |
サイズ | 361×258×24.9mm |
保証 | 1年間無料保証24時間365日電話サポート |
マウスコンピューターのPCは購入すると1年間の無料保証のほか、24時間365日の電話サポートが付帯しますので初心者の人に安心です。
性能
Cinebench R20
Cinebench R20の総合スコア | |
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m-Book K700 | |
Legion Y540(17) | |
m-Book W890 |
CPUのパフォーマンスを測定するCinebench R20では、同じCPUを搭載したマウスコンピューターのm-Book W890よりもスコアが伸びました。
m-Book K700シリーズは高価格の17.3型のゲーミングノートPCと同等の性能を発揮します。
Adobe PhotoShop
Adobe Photoshopには米国のメーカー『Puget Systems』が用意したベンチマークテストがあります。
一枚の写真にレンズフィルターや写真結合の処理を仕掛けそのかかった処理の時間をスコア化するというもの。Overallスコアは総合得点で比較対象は市販向けの最上位で構成されたデスクトップPCでMax1000点となっています。
Puget System社のPhotoshop用のベンチマークソフトを利用し、他社のノートPCと比較します。
m-Book K700XN-M2SH5のPhotoshopの快適性 | ||
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機種 | m-Book K700XN-M2SH5 | ZenBook 14 UX534FT-A9012 |
CPU | Core i7 9750H | Core i7 8565U |
GPU | MX250 | GTX1650 |
メモリ | 32GB | 16GB |
総合スコア | 758/1000 | 655/1000 |
一般処理スコア | 68.2 | 52.7 |
フィルタースコア | 78.1 | 72.1 |
GPUスコア | 71.2 | 60.9 |
Photomerge(写真結合)スコア | 86.4 | 78.1 |
ASUSのZenbook 14と結果を比較してみました。全体的にCPUとメモリの量が影響しているのがよくわかる数値です。
総合スコア758点はかなり高い数値で、Photoshopを利用するのであれば必要にして十分ない性能を有していることを示します。
Adobe Photoshop CC Benchmark | |
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Core i9 9900K メモリ 64GB RTX2080 | |
Core i7 8750H メモリ32GB RTX2060 | |
Core i7 9750H メモリ32GB MX250 | |
Core i7 8750H メモリ32GB GTX1050(4GB) | |
Core i9 8950HK メモリ16GB GTX1050Ti | |
Ryzen 7 2700X メモリ16GB GTX1060(6GB) |
Photoshopはメモリが処理の快適さに直結するためGPUがモバイル用のMX250でも十分な快適性を確保できます。
画像編集をメインで行いたい人にはm-Book K700XN-M2SH5はかなりコスパが高いと思います。
動画編集
僕はYouTuberとしても活動しており、実際にYouTubeに投稿した動画の書出し時間を計測してみました。
書き出し条件は下記の通り
- H264
- YouTube 1080P
- 動画の尺を5分に設定し書き出し
m-Book K700の動画の書き出し時間 | ||
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ソフトウェア | 3分34秒 | |
CUDA | 4分20秒 |
CUDAはGPUのアシストを使った処理ですが、CUDA処理を使うよりもCPU単体で動画を書き出ししたほうが処理を早く終えることができました。
長尺動画や4K動画などは、より高性能なGPUを搭載したモデルのほうが早く書き出しを終えることができます。
フルHDの動画編集は快適レベル
実際にテロップやアニメーションの処理をかける編集作業を行ってみましたが、カクツキを感じることなく、スムーズに編集できました。
YouTubeなどフルHDの動画編集を行うのであれば、m-Book K700の性能があれば十分と思われます。
RAW現像
Adobe lightroomClassic CCにて、Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ1分33秒でした。
- 画像形式JPEG
- カラースペースsRGB
- 画質60
- メタ情報『すべてのメタデータ』人物情報の削除、場所情報を削除
RAW現像スペック別の処理時間 | |
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スペック | 書き出し時間 |
Core i7 9700K メモリ16GB(DGZ530) | 1分24秒 |
Core i9 9900K メモリ64GB | 1分25秒 |
Core i7 9750H メモリ32GB | 1分33秒 |
Core i7 8750H メモリ32GB | 1分51秒 |
上記は過去、それぞれのスペックをもつノートPCやデスクトップPCで検証した結果です。RAW現像もPhotoshop同様CPU+メモリのパフォーマンスが処理を終える時間に直結します。
m-Book K700シリーズは実際の性能でデスクトップクラスの性能を発揮するといっても過言ではなく、非常に快適に写真編集が可能です。
SSDの読み込み速度、書込み速度
ストレージは標準でM.2SSDタイプのものが搭載されています。実際に読み込み速度を『Crystal Disk Mark』で計測したところシーケンシャルリードは1740MB/sで十分な速度を確保しています。
一方データ保存用の1TBのHDDはそれほど高速といったものではなく、一般的な速度にとどまっています。動画編集ソフトなどメインで利用するのであれば、SSDに、編集データをため込むのはHDDにと使い分けをするとよいと思います。
耐久性
m-Book K700シリーズはゲーミングノートではないですが、ファイナルファンタジー14でストレステストとして、30分間駆動させ続けた際の本体内部の挙動をグラフ化してみました。
平均は70℃と最大パフォーマンスを長時間維持できるほど温度管理されています。ファンの回転が止まると(ゲーム終了時)80℃付近まで上昇しましたが、この程度ならば全く問題ありません。
今どきの15.6型としてはややボディ本体が厚めですが、それゆえにCPUパフォーマンスを活かせるつくりをしており非常に優秀。
冷却性能は同ランクのノートPCのなかでも屈指ではないでしょうか。
駆動音
駆動音は47.2dbでした。一般的なノートPCと同じくらいです。
上位ランクのCPU搭載モデルとしてはやや小さめの温度で不快感は感じませんでした。
なお、この時のPCの表面温度は37℃~38℃程度で作業に支障をきたすことはありませんでした。
高いパフォーマンスを発揮できるノートPCとしては非常に低温でファンの回転数も抑えられているため非常に品質の高いノートPCといえそうです。
外観・デザイン
本体はブラックで事務用のノートPCのような見た目で、派手さはなく、自宅用で使うノートPCに最適なデザインだと思います。
背面は非常にシンプルなロゴ、樹脂素材でできています。
ナローベゼルデザインを採用しているので、従来の15.6型のノートPCよりはコンパクト出来ていると思います。
底面は、大きく穴の開いたデザインで風の通り道が確保されています。
スピーカー部は製品開発担当者曰く、前モデルから5倍ほど大型化されており、音圧が向上しています。
重量は実測値で2.062kgでメーカー公称値よりも軽量でした。
2kg程度のノートPCであれば、難しいけれど持ち運べないことはないレベルです。サイズもコンパクトなので動画編集用のサブPCとしてもおすすめできます。
液晶モニターについて
ナローベゼルデザインを採用している液晶モニターで、画面に対して液晶の占有率が高いです。作業のしやすさやボディサイズの小ささに直結します。
広視野角のIPSパネルを採用しているため、正面から見ても斜めから見ても色の変化や色つぶれが起きにくいです。作業用モニターとして最適だと思います。
色域・トーンカーブ
赤と青がやや強めに出ていますが、自然な色合いだと感じました。
m-Book K700の液晶モニターの色域 | |
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sRGB比 | 60.5% |
sRGBカバー率 | 60.5% |
ウェブコンテンツの基準となるsRGBカバー率が60.5%でした。厳密な色合いを重視するRAW現像を行う場合などは別途専用のモニターを購入したほうがいいかもしれません。
インターフェース
m-Book K700シリーズは右、奥、左に各ポート類を配置しています。
奥側面
- Minidisplay
- HDMI
- LAN端子
- DCジャック
右側面
- USB 3.1
- USB-C
- SDカードスロット
左側面
- セキュリティロック
- USB 3.0
- USB 2.0
- マイクジャック
- イヤフォンジャック
豊富なインターフェースも魅力
奥側には映像出力系、右側には高速のデータ転送が行えるポートを備えており、クリエイティブな作業にも最適なインターフェース群だと思います。
キーボード・タッチパッド
キーボードはテンキー付きのフルサイズクラスです。
矢印キーが0の隣にあり配置が特殊ですが、キー自体は打ちやすいと思います。タッチパッドに関しては、オーソドックスに独立型のボタンを採用しています。操作性は普通だと思います。
また、キーのうち安さの指標として使われるキーストローク(キーの沈み込み)はメーカー公称値で1.8mm、実測値で1.9mmほどあり、しっかりと打鍵感を感じられます。
m-Book K700の評価とまとめ
m-Book K700の評価 | |
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価格 | パーツ構成から考えればかなり安い |
性能 | 競合他社の上位モデルと同等 |
携帯性 | 常時携帯するのは厳しい |
液晶 | 品質は良いが色域は広くない |
デザイン | 業務用といった感じ |
コストパフォーマンスに優れたハイスペックノートPCだと思います。本格的なクリエイターの方が使う場合、色域の広さが気になる点となりますが、一般の人が動画編集をしたり簡単なゲームをプレイする上では必要にして十分。家用で使うノートPCに最適です。
なによりこれほど高性能なのに価格が安いのでコスパを求める人に強くお勧めできるノートPCだと思います。
なお、価格や仕様は記事執筆時のもので変更となる恐れがあります。必ず公式ページで確認をお願いします。
セールでお得に購入可能
マウスコンピューターは公式サイトにて、PCのセールに力を入れています。
セール対象製品になったものをベースとしてカスタマイズして購入してもよいですし、そのまま購入しても、問題のない構成で販売されるため、初心者の方で選び方がわからない方はセール対象製品の中から選んでみるのもよいかもしれません。
- マウスコンピューターの最新セール情報【限定特価】