AMDのRyzen 5 3500は6コア6スレッドのデスクトップ用CPUです。Ryzen 5 3500UはモバイルノートPC用のCPUで別物ですので注意してください。

低価格なBTOPCやメーカー製PCに搭載されることが多く、また、低価格で自作PCを仕上げたいユーザーの選択肢となるCPUです。

うっしーのベンチ機での検証結果を踏まえ僕の感想を記載します。

ゲーム用PCを組む際、あるいはメーカー製PCを購入する最に注意すべき点として、価格でRyzen 5 3500を選ぶならアリだけれど、安定性を重視したいのであれば、もう少し上の性能を選びたいところ。

AMD Ryzen 5 3500とは

AMDのRyzenシリーズのCPUです。Zen2アーキテクチャを搭載した3000番台のエントリークラスのCPUとして販売されています。

メーカー製PCでは、日本HPが販売するOMEN by HPのOMEN Obelisk Desktop 875(AMD)をはじめ、各種BTOメーカーの最も安いゲーミングPCの構成に取り入れられていることが多いです。

スペック

世代第3世代 AMD Ryzen
コードネームMatisse(マティス)
CPUコア数6
スレッド数6
プロセスルール7nm
基本クロック3.6Ghz
ブーストクロック4.1Ghz
TDP65W
CPUクーラー(Wraith Stealth cooler)付属
対応メモリDDR4
対応チップセットX570/X470/B450

Ryzen 5 3600/3600Xで12スレッドでしたが、Ryzen 5 3500では6スレッドに。

性能と引き換えに低コスト化に実現し、Amazonでの実売価格は16,000円前後と非常にリーズナブル。

競合製品

比較にあげられるのは同じく6コア6スレッド、内蔵GPUなしのCore i5 9400Fです。

Ryzen 5 3500Core i5 9400F
コア数6コア6コア
スレッド数6スレッド6スレッド
ベースクロック3.6Ghz2.9Ghz
ブーストクロック4.1Ghz4.1Ghz
L3キャッシュ16MB9MB
TDP65W65W
価格※16,000円前後17,000円前後

※記事執筆時Amazon価格を掲載

M/Bの安さも魅力に含まれる

CPUはもちろんのこと、CPUを搭載するためのマザーボードも市場価格においては同じ会社の出しているマザーボードがインテルとAMDで2000円以上価格差がある、なんてこともザラです。

CPUやマザーボード1つ1つの価格に差が開くことによって自作PCやBTOメーカーのPCの売出し価格に反映されるわけですから、完成品の価格を並べてみたら、1万円程度AMDのRyzen 5 3500のほうが安い傾向にあります。

予算を詰めていく段階でRyzen 5 3500に行きつくのは至極当然かもしれませんね。

ベンチマーク結果

Cinebench R20

Cinebench R20の総合スコア

Ryzen 7 3700X
4781pts
Ryzen 5 3600
3386pts
Core i7 9700
3144pts
Ryzen 5 3500
2540pts

CPUのレンダリングスピードを計測するCinebench R20では、2540ptsでした。シングルコア性能も451ptsで高い数値だと思います。

PASSMARK CPUMARK

CPUMARKのベンチマークスコア※
Ryzen 7 3700X
23722
Core i7 9700K
17254
Ryzen 2700X
16743
Core i7 8700K
16051
Core i7 9700
14613
Ryzen 5 3500
13020
Ryzen 5 2600
12851

ベンチマークスコアは、AMDのRyzenがやはり強いです。実行性能ではIntelのほうが安定性が高いので、クリエティブな作業や安定性を重視する人はインテルのほうが良いと思います。

ゲーム性能

ゲーム性能は似たようなGPU性能を持つ、レノボのゲーミングPCと比較しました。僕の検証機はBTOメーカーで売ってそうな構成を再現したベンチ機となっております。

検証機のスペック
機種ベンチ機Legion C530
CPURyzen 5 3500Core i7 9700
GPUGTX1650(4GB)GTX1650(4GB)
メモリ16GB(2400Mhz)16GB
SSD1TB(NVMe)1TB

一般的な検証記事では、ボトルネック(CPUがGPUの足を引っ張り性能が出ないこと)が計測しやすいよう同じグラフィックボードでデータをとりますが、お金がないのでメーカー機種との比較です。

つまり正確な検証データとするには薄いデータです。あくまで参考程度にとどめておいてください。

とはいえ、エントリーCPU+エントリーGPUの組合せでの挙動こそ実際には価値のあるものだと感じているので予算を詰めた結果どういった挙動になるのかの参考材料にはなるかな、と。

検証結果は動画にもまとめてい増すので是非参考にしてください。

デッドバイデイライト・軽量級ゲーム

超人気サバイバルホラーゲームデッドバイデイライト(通称DbD)は2020年現在軽量クラスのゲームとされています。クロスプレイが可能なのでフレームレートは60fps

デッドバイデイライトの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
Ryzen 5 3500 搭載ベンチ機
ULTRA(最高画質)
54fps
HIGH(高画質)
60fps
Leigon C530
ULTRA
60fps

最高画質で描画させた場合は上記のとおり、Ryzen 5 3500では60fpsをわずかに下回ります。上限が60fpsのゲームですと、プレイ時に結構気になるので、Ryzen 5 3500を搭載したモデルでプレイする場合、HIGHまで画質を落とす必要があります。

なお、インテルCore i7 9700を搭載したレノボのゲーミングPCはウルトラでもフレームレートの低下は見られませんでした。

PUBG・中級ゲームタイトル

PUBGはトレーニングモードで建物周辺を5分程度集会した平均を算出。おそらく、実際のゲームプレイでは、平均で10fps以上低下するものと思われます。

PUBGの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
Ryzen 5 3500 搭載ベンチ機
ウルトラ
59fps
高画質
76fps
中画質
85fps
Leigon C530
ウルトラ
90fps
高画質
117fps
中画質
126fps

PUBGでは露骨に差がでました。レノボのPCは中画質で126fpsに対し、Ryzen 搭載機は85fpsという結果。

ゲームの快適度が一段階変わってしまう可能性もあります。「ゲームの性能はGPUに依存する」という決まり文句間違いではないですが、「CPUにも依存する」ということを改めて実感。

フレームレートが高まるにつれてインテルの安定度が目立ちます。

モンスターハンターワールド・重量級ゲームタイトル

モンスターハンターワールドは、重量級ゲームタイトルの筆頭です。垂直同期をオンにし、1-1のマップを5分ほど周回しました。

のMHWの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
Ryzen 5 3500搭載ベンチ機
中画質
54fps
低画質
86fps
Legion C530
中画質
55fps
低画質
113fps

モンスターハンターワールドは重量級ゲームタイトルの筆頭で高画質で高フレームレートを維持するのにハイパフォーマンスを要しますが、低画質ならGTX1650でもプレイ可能です。

重量級ゲームになればなるほど、「そもそも低画質でしか動かない(満足いくフレームレートだせない)し、これでいっか」感が増してくるので気にならなくなります。

Ryzen 5 3500のゲーム性能まとめ

ボトルネックがでているっぽい

ゲームを動かすのであれば問題はないですが、上位のインテルCPUと比較するとゲーム性能は低いです。特に、中級クラスのゲームタイトルはグラフィックボードの性能を1段階変えてしまうくらいの結果だったのには驚きました。

価格差はあれど、フレームレートの安定度を重視したい方はインテルCPUを搭載したモデルを選択したほうがよいかもしれません。

とはいえ、もしCore i5 9400Fとの比較だったらそこまで差はでないのかもしれませんが…

クリエイティブ性能

Adobe lightroom Classic CCによるRAW現像

RAWデータの加工が可能なAdobe lightroom Classic CCにて書き出しを終えるまでの時間を計測しました。条件は下記のとおりです。

Adobe lightroomClassic CCにて、Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ1分42秒でした。

  • 画像形式JPEG
  • カラースペースsRGB
  • 画質100
  • メタ情報『すべてのメタデータ』人物情報の削除、場所情報を削除
100枚の現像にかかった時間
Ryzen 5 3500+メモリ16GB1分42秒
Core i7 9700+メモリ16GB1分27秒

RAW現像はCPUパフォーマンスとメモリの量がダイレクトに影響する作業です。24M画素の写真を100枚程度ではスペック差を感じません。

プリセットの一括書出時に差がでますが、1枚当たりの写真を補正するのに性能差は体感でそこまで差はありませんでした。

Adobe Premiere Pro

過去、実際に僕がYouTubeにアップロードしたこのとある、アニメーションありのフルHD画質、テロップ、アニメーションありの動画の元データを使い書き出しを実行しました。

書き出し条件は下記の通り

  • H264
  • YouTube 1080P
  • 動画の尺を5分に設定し書き出し
フルHD5分動画の書き出し時間
Ryzen 5 3500 GTX1650 メモリ16GB4分37秒
Core i7 9700 GTX1650 メモリ16GB2分12秒

動画編集時にRyzen 5 3500搭載のベンチ機では体感でモタツキを感じる程度の性能差でした。色補正時はそれほどの差はありませんが、プレビューを再生しながらカット編集をおこなうとカクツキを感じました。インテルCPUのほうがスムースかなといった印象。

体感的にRyzen 5 3500はCore i7 9750H搭載のゲーミングノートPCで動画編集しているような感じです。

クリエイティブ性能まとめ

Ryzen 5 3500のクリエイティブ性能は、ハイエンドゲーミングノートPC並みといった感じです。コストパフォーマンスは非常に高く、動画編集の入門機や趣味でRAW現像を始めてみたいといった方にはおすすめできる性能。

ただし、やはりインテルの上位CPUと比較すると体感的な遅さを感じました。我慢できないほどではないモノの、作業を多く行うプロのクリエイターは少しの時間が成果物の生産性に大きく影響するのでプロ仕様をお求めの方はインテル搭載モデルを選択しましょう。

Wraith Stealth coolerの冷却性能

モンスターハンター実行時のCPU温度です。今回は世界的OCクロッカーの清水さんが推すシミオシグリスで有名なKryonautを検証機で使用しているためCPU温度は控えめでした。

個人的にはリテールクーラーでも十分冷やせていると思いますが、ファンの駆動音が気になる方は他の製品を試してみてもいいかもしれません。

Ryzen 5 3500の評価とまとめ

良い点

  • 価格が安い
  • クリエイティブもそつなくこなせる性能
  • 前世代からの性能向上は肌で感じられた

気になる点

  • ゲームの安定性

ライトユーザーの入門機的な位置づけのCPU

冒頭でも記載した通りRyzen 5 3500はBTOPCやメーカー製のPCに搭載されるいわゆるコマセ的な位置づけで広告を打たれたり、あるいはPCパーツショップでも展開されて人気になる、あるいはすでに人気だと思うのですが、やはりインテルの真ん中付近のCPUと比較すると、ベンチマークソフトには表れない実際の性能差が如実に現れます。

ゲームタイトルによっては同じGPUを利用していても、CPUの性能差によって実行性能が1段低いと体感する場面もあり、軽々とコスパ最高と記載できない自分がいる。

とはいえ、Ryzen 2000番台から比べると、1つ1つのタスクの快適性が1段上のグレードになっているのも体感できたし、安かろう悪かろうではないこともたしか。

例えば、これから写真補正(RAW現像)を行いたいユーザーにとって、CPU予算を削ってでもメモリを多く搭載したほうが快適性があがるといったタスクもあるため、低予算で何かを始める人の選択肢としては大いにありだと思う。

つまり、限られた予算で組み込みに使ってもオーケーなCPUだと思います。

Ryzen 5 3500搭載デスクトップPC

OMEN Obelisk Desktop 875

最も売れているゲーミングPC

  • サイズ:ミニタワー型
  • CPU:Ryzen 5 3500
  • GPU:Radeon RX5700
  • メモリ:16GB
  • SSD:256GB
  • HDD:2TB
  • 価格:114,800円

日本HPの売れ筋ゲーミングPCです。CPUとGPUをAMD製のもので構成しているため、低価格かつ高性能でコストパフォーマンスが高い。GPUはRadeon RX5700なのでフルHDの解像度であればほぼすべてのゲームが快適にプレイ可能です。さらに、メモリも比較的高価な構成でデュアルストレージ構成。失敗しない鉄板ゲーミングPCだと思います。

なお、税抜き12万円以上(カスタイマイズや保証、アクセサリー追加でもOK)のPCを購入する場合は、日本HPから当サイト専用で発行されているクーポンが利用可能ですので、是非ご利用ください。

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