これまで、「PCで何かをする」ということは、専門的な分野の職業に就いている人が行うのが一般的でしたが、e-SporsやYouTubeを皮切りに、配信者、プレイヤーが高性能なPCをメーカー側からスポンサードされているのを何度も目撃した1年でした。

そんな中、大手価格サイト「価格.com」にてPCパーツ部門を総なめにしたのがAMD社が販売するCPU「Ryzen」シリーズ。

僕は2018年に発売されたZen+(Ryzenの2000番台)から自作PCに組み込んでいますが、今のところ特に不満もなく、ゲームや動画編集を楽しんでいます。

本記事では、僕が2019年に目撃してきた、PC業界の動向や検証結果を振り返りつつ、今 Ryeznが選ばれる理由を解説していこうと思います。

AMD Ryzenが選ばれる理由『価格が安い』

Ryzen 7 1700 1700X 1800Xがリリースされた2017年のAMD CEO Lisa・Suのプレゼンテーションでは、他社より優れたCPUを低価格でユーザーに提供します。というのがとても印象的でした。

ノートPCに搭載されるRyzenモバイルプロセッサも低価格で非常に人気でした。

高性能でも低価格を維持し続けた

事実、Ryzen CPU3000番台になり、Intelに先駆けて7nmプロセスを採用した高性能CPUとなっても、メーカー希望小売価格は据え置き、あるいは、やや安くなっています。

Zenアーキテクチャメーカー希望小売価格
Ryzen 7 1700329ドル
Ryzen 7 1700X399ドル
Ryzen 7 1800X499ドル
Zen2アーキテクチャメーカー希望小売価格
Ryzen 7 3700X329ドル
Ryzen 7 3800X399ドル

メーカー希望小売価格ではなく、流通在庫の価格は、Ryzen 7 1700XもRyzen 7 3700Xもほぼ同程度の価格で推移していいます。

最新のCPUがインテルよりも6,000円から10,000円安く販売される

Ryzen 7 3700X発売当初の価格

Ryzen CPUの価格.com初値
Ryzen 7 1700X50,017円
Ryzen 7 2700X40,866円
Ryzen 7 3700X42,987円
Intel CPUの価格.com初値
Core i7 7700K46,760円
Core i7 8700K47,626円
Core i7 9700K53,932円

流通在庫は、販売店が定める価格。

ゆえに、一概に「安い、高い」と判断しづらいのですが、第1世代を除き、おおむね、最新のCPUの価格はAMDのRyzenがIntelに比べ6,000円~1万円程度安いのです。

AMDのCPUは「イメージで安い」のではなく、事実として競合他社よりもリーズナブルな価格で高性能なCPUを販売しています。(大手価格比較サイト価格.com参照

BTOメーカーのPCも安い

2019年は自作PC市場だけでなく、メーカー製のPCにもAMDのCPUが採用され、Ryzen CPUを搭載したモデルが拡充されました。

自作PC界隈だけで白熱していた、InlelとAMDのバトルは、Ryzenプロセッサが成熟するにつれ、ユーザーの熱度も高まり、それが一般層にも広がりつつあります。

マウスコンピューター
Luv machines (i5)94,800円
Luv machines (R5)82,800円
パソコン工房
iiyama LEVELミドルタワー(i5)104,980円
iiyama LEVELミドルタワー(R5)98,980円

マザーボードなど各種パーツを同じランクにそろえると、AMDを搭載したモデルのほうが安い価格でパソコンを購入できるのは、BTOメーカーでも変わりません。

AMDのRyzenが売れる理由は、どの市場でもIntelと競合した際に価格が安く、ユーザーが選びやすいからです。

性能が高い

ズバリコレ!価格が安くて性能が高いからRyzenプロセッサは今、飛ぶように売れている。

以下は、当サイト『うっしーならいふ』で計測した結果や、展示機の結果を記載します。

CINEBENCH R20のベンチマークスコア※
Ryzen 9 3950X
9105pts
Ryzen 7 3700X
4781pts
Core i7 9700K
3660pts
Ryzen 7 2700X
3542pts
Ryzen 5 3600
3386pts
Ryzen 5 3500
2540pts

※CINEBENCH R20によるCPUの性能を測るテスト結果。僕が実機で計測したデータ、および目撃したデータを参考に記載しています。あくまで参考指標です。

PCを自作する層が大好きな、レンダリングスコアを計測するソフトウェアCinebench R20において、Ryzenシリーズのマルチスレッド性能は圧倒的で、ベンチマークのスコアでIntelを突き放します。

また、同じく定番のベンチマークソフトウェア『Pass Mark』のCPU MARKでは、Core i7 9700Kを遥かにしのぐパフォーマンスを発揮しました。

CPU MARKのベンチマークスコア※
Ryzen 7 3700X
23722
Core i7 9700K
17254
Ryzen 7 2700X
16743
Ryzen 5 2600
12851

※CPU MARKによるCPUの性能を測るテスト結果。僕が実機で計測したデータ、および目撃したデータを参考に記載しています。あくまで参考指標です。

第3世代Ryzenは別格です。

とはいえ、実際に動画編集をしてみたり、RAW現像など、クリエイティブな作業を行う際の”実性能”が及ばないとさわがれています。実際のところは下記のとおりです。

Adobe Premiere Pro(ソフトウェア)による動画の書出し

過去、実際に僕がYouTubeにアップロードしたこのとある、アニメーションありのフルHD画質、テロップ、アニメーションありの動画の元データを使い書き出しを実行しました。

書き出し条件は下記の通り

  • H264
  • YouTube 1080P
  • 動画の尺を5分に設定し書き出し
  • ソフトウェア(CPU依存)
Adobe Premiere Pro(ソフトウェア)による動画の書出し
Ryzen 7 3700X(Luv machines AG400)4分16秒
Intel Core i7 9700K(G-Tune i690)4分44秒

CPU単体書き出しによるソフトウェア処理はCore i7 9700Kよりも高速でした。あくまで僕が検証した結果なので、参考程度にとどめておいてください。

Adobe lightroom Classic による100枚のRAWファイルの書き出し

Adobe lightroomClassic CCにて、Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ59秒でした。

  • 画像形式JPEG
  • カラースペースsRGB
  • 画質60
  • メタ情報『すべてのメタデータ』人物情報の削除、場所情報を削除
Adobe lightroom Classic による100枚のRAWファイルの書き出し
Ryzen 7 3700X メモリ16GB(Luv machines-AG400)59秒
Core i7 9700K メモリ16GB(DAIV-DGZ530)1分26秒

Ryzen 7 3700Xは僕が計測したPCの中で過去最速の結果でした。

Ryzen 3000番台は真にコストパフォーマンスが高い!だから売れている

楽天リンクシェア-デジタルフェア2019-

何度も記載しますが、ベンチマークスコアや検証結果は僕が実機レビューの際に計測したもので、個体差はあると思われます。が、RyzenプロセッサはZen2となり(3000番台)、大幅にパフォーマンスを上げています。

ベンチマークだけでなく、実性能の面でもIntelを引き離し、市場で高い評価を受けた結果、2019年7月-9月のCPU販売シェアは50%を突破し、2019年はAMDの大躍進の年となりました。

とはいえ、販売シェア奪還の背景にはIntel CPUの歩留まりの悪さ、つまりライバルの不調も要因の一つとなっているからか、メーカーサイドは一喜一憂せずに、勝って兜の緒を締めよの状態。

個人的には、Intel、Nvidiaともに製品ラインアップの出し惜しみ感が否めず、AMDにはもっと頑張ってほしいと願っている次第です。

自作PCもBTOメーカーも”AMDのRyzen”が熱い

ZenアーキテクチャのいいところはAM4ソケットといって、チップの形状が変わらず、マザーボードメーカー側がソフトウェア更新に対応すれば、マザーボードの交換が不要で最新のCPUを利用できる点。

自作PC界隈のお兄ちゃんASRockの中の人、原口さん

最大パフォーマンスを得るためには最新のチップセットを採用したマザーボードを利用したほうがいいのですが、体感的にそこまで変わるか?といわれればそうでもない。

マザーボードメーカー側でも、「できるだけCPUパフォーマンスを引き出せる設計、高い耐久性を持つパーツで構成して販売しています。」

このことを教えてくれたのは、ASrockの中の人、原口さんです。

ASrockは今、最も自作PC界隈から高い評価を受けているPCパーツメーカーの一つで、熱狂的なファンが多い。

2019年5月に台湾で開催されたComputex Taipei 2019で初めて原口さんとお会いして、翌月くらいにASRockのマザーボードが価格.comのマザーボード売れ筋ランキングを総なめにしていたことが、いまだ印象に残っており、PCパーツメーカーも熾烈な争いを繰り広げた1年だったと思います。

PCパーツメーカーの争いも見逃せない

AMDがIntelやNvidiaと争っているのと同様に、ASUS、ASRock、MSI、GIGABYTE、大手4社が争ってくれるおかげで、僕たち消費者は高品質なパーツを安く手に入れられるのです。また同時に、パーツの卸売り価格が下がれば、BTOメーカーのPC価格も安くなり、ますます低価格で高性能なPCが手に入りやすくなるわけです。

だから、マザーボード市場の争いも僕たち消費者にとってはとても重要です。

僕にとっての2019年は自作PC界隈のイベントに多く足を運ぶことで、業界にほんの少し近づけた1年でした。2020年も参加できそうなイベントは積極的に参加したいです。

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