DAIV DGZ530シリーズは、クリエイターPCの入門機的な位置づけな、エントリー機からプロ向けのハイエンドまでを取り揃えたDAIVブランドの中で最も広いラインアップのシリーズです。
今回マウスコンピューターからお借りしたのでレビューしていきたいと思います。
ラインアップ解説
型番 | CPU | GPU | メモリ | SSD | HDD | 価格 |
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DGZ530E5-S2 | Core i5 9400 | GTX1650 | 8GB | 256GB | – | 109,800円 |
DAIV-DGZ530E4-S2-CS | Core i5 9400 | GTX1660 | 32GB | 256GB | – | 139,800円 |
DAIV-DGZ531S4-M2SH2-VR | Core i7 9700 | RTX2060 | 16GB | 256GB | 2000GB | 184,800円 |
DAIV-DGZ530S4-M2S2 | Core i7 9700K | GTX1660Ti | 16GB | 256GB | – | 179,800円 |
DGZ530S2-M2SH2-VR8K | Core i7 9700 | GTX1660 | 32GB | 256GB | 3000GB | 184,800円 |
DAIV-DGZ530S2-SH5-DGP | Core i5 9400 | GTX1660 | 64GB | 512GB | 4000GB | 199,800円 |
DAIV-DGZ530H3-M2S5 | Core i9 9900 | GTX1660Ti | 16GB | 512GB | – | 209,800円 |
DAIV-DGZ530H4-M2S5 | Core i9 9900K | RTX2060S | 16GB | 512GB | 2000GB | 219,800円 |
DAIV-DGZ531S4-M2SH2-RAW | Core i7 9700K | RTX2070S | 32GB | 256GB | 2000GB | 244,800円 |
DAIV-DGZ530U3-M2SH2 | Core i9 9900K | RTX2070S | 32GB | 256GB | 3000GB | 269,800円 |
DGZ530U3-M2SS-BRAW | Core i9 9900K | RTX2080 | 32GB | 500GB×2 | – | 289,800円 |
DAIV-DGZ530U4-M2S5-Pro | Core i9 9900K | RTX2080S | 32GB | 512GB | 3000GB | 289,800円 |
DAIV-DGZ530U3-M2SH5 | Core i9 9900K | RTX2080S | 32GB | 512GB | 3000GB | 299,800円 |
DAIV-DGZ530M3-M2S2 | Core i7 9700K | RTX2080Ti | 32GB | 256GB | – | 319,800円 |
DAIV-DGZ530U5-TITANRTX | Core i9 9900K | TITANRTX | 32GB | 512GB | – | 619,800円 |
3つのおすすめ機種を赤くしております。
- DAIV-DGZ530E4-S2-CS→RAW現像入門機レベル
- DAIV-DGZ530H4-M2S5→動画編集におすすめ
- DAIV-DGZ530U3-M2SH5→4K動画の編集、Photoshopやillustratorで、デザイナーレベルのレイヤー重ねをする人におすすめ
DAIV-DGZ530シリーズ
公式サイトで確認DAIV DGZ530シリーズの外観やマザーボードによる拡張性の紹介
Z390-S01マザーボード
第9世代CPUに対応したマザーボードZ390シリーズのMSi社の『Z390-S01』を採用していました。内部の配線が真っ黒でオシャレです。とても良い。
メモリースロットは4枚(うち2枚が空き)HDDやODDを拡張するベイが豊富にあり、大容量データをガンガン保存するのに向いているPCです。
特に、2018年11月現在で2.5インチタイプのSSDやHDDが大幅値下がりしているため、DAIVの拡張性の高さはクリエイターにとってありがたい設計です。
Z390マザーボードはUSB3.1Type-Cポートを標準で装備しており、ここから映像出力も可能です。このほか、DisplayportとDVIまでサポートしているため、インテルGraphicsを利用したディスプレイ出力だけでも3画面の出力が可能に。
前面部はUSB3.0ポートが2つやや斜めになっているためさしやすい形状です。オーディオのボリュームのようなものが電源となっており、ひねって電源ONはDAIV独自のもの。
フロントの取っ手は、DGZ520シリーズの時から変わらず、PC本体を動かしやすい形状となっています。
キャスター
もうひとつDAIVの特徴としてキャスター(下位モデルは900円で可、DAIV-DGZ530M2-SH5は標準搭載)があります。これが非常に便利でして、重たいデスクトップPCを床を傷つけずに移動させることができます。
デスクトップPCは10kgほどありますが、非力な僕でも簡単に移動させることができました。
ベンチマーク結果
Core i 7 9700Kの性能を検証
CINEBENCH R15
CPUパフォーマンスを計測するCINEBENCH R15では、マルチコアは1463cbでした。ハイパースレッドを閉じているため、マルチコアのスコアはCore i7 8700Kと比較しても差がありませんがシングルコアのスコアが伸びており、この辺が安定性につながっているのでは?と感じました。
CINEBENCH R15のベンチマークスコア※ | |
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Core i7 9700K | |
Core i7 8700K | |
Core i5 8400 | |
Ryzen 7 2700X | |
Ryen 5 2600 |
※CINEBENCH R15によるCPUの性能を測るテスト結果。当サイトの別PCによる測定結果です。あくまで参考指標です。
CPU MARK
同じCPUパフォーマンスを計測するCPUMARKでは、17254とCore i7 7820Xに迫る結果に
CPUMARKのベンチマークスコア※ | |
Core i7 9700K | |
Core i7 8700K | |
Core i5 8400 | |
Ryzen 7 2700X | |
Ryzen 5 2600 |
Core i7 8700Kと比較すると7-8%ほどパフォーマンスが向上しています。
RTX2070の性能を検証
FF15ベンチマーク
ファイナルファンタジー15は重量級のベンチマークの指標として使われることが多いです。GTX1080はCore i7 8700の組み合わせで1万前後のスコアですから、RTX2070とGTX1080が同等程度といわれる理由がわかりました。(ややRTX2070の方が性能は高い
CPU+GPU | Core i7 9700K+RTX2070 | Core i7 8700+GTX1080 |
スコア | 11558 | 11137 |
3D Mark Time Spy
3D描画性能とCPU性能を測る3D Mark Time Spyでは、8379という結果に。
SSDとHDD
480GBのSSDはGigastoneというメーカーのものが使われていました。SATA接続です。
SATA接続のSSDとしては標準的な速度でした。ただ気になったのは、起動したときすでにSSDの温度が50℃を超えていて「これは仕様なのかな?」と思いました。
HDDにはSeagate社の7200rpmの高速読込のHDDが使われていました。
動画のレンダリング、RAW現像で実性能を検証
Vegas Pro15にてレンダリング速度を検証
動画のレンダリング性能
プロ向け動画編集ソフトVegas Pro 15にて5分程度に編集されたテロップ、アニメーションありの実際にYouTubeに僕が投稿した元データの書き出しスピードを計測します。(インターネットHD1080p 59fps)
すると下記のような結果になりました。
CPU | CPU単体処理 | NVENC(GPUエンコード) |
Core i7 7820X+GTX1060 | 10分24秒 | 8分00秒 |
Core i7 8700K+RTX2080 | 11分7秒 | 6分56秒 |
Core i7 9700K+GTX1080 | 11分10秒 | 6分33秒 |
Core i7 8700K+GTX1080 | 11分31秒 | 7分30秒 |
個体差によるところもあるでしょうが、NVENCを利用した際のレンダリングスピードが1分ほど、Core i7 8700K搭載モデルより早く終えることができました。
RAW現像
Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測しました。
スペック | 書き出しにかかった時間 |
Core i7 9700K メモリ32GB | 1分24秒 |
Core i7 9700K メモリ16GB | 1分26秒 |
DAIVのノートPCと比較した際の速度です。誤差程度ですが、メモリによるところが大きいのかもしれません。
レンダリング時の熱
冒頭で記載したものですが、レンダリング時のCPU温度は60℃前後と非常に安定。ノート型PCにCore i7 9700Kを搭載すると100℃近くまで上昇してしまいましたが、やはりデスクトップPCの優位性は冷却効果であると再確認できました。
CPUの表面温度
DAIV-DGZ530M2-SH5は標準でCOOLER MASTERの高性能冷却クーラー『Cooler Master Hyper 212 EVO』を搭載しています。
その隙間をぬって撮影したところ、ピーク時で46.2℃と非常に安定していました。
DAIVDGZ530シリーズの評価とまとめ常時ハイパフォーマンスを必要とするクリエイター向けのPC
ハイパワーで連続作業を行う必要があるクリエイター向けPCはコスパよりも堅牢制、耐久性にお金を払うべきだと個人的には考えていまして、そうした意味では、RTX2070とCore i7 9700Kはかなり安定しているためおすすめできます。
Core i7 7820X搭載モデルでGTX1080以上のグラボを搭載しようとすると30万を超えてきますから、クリエイター向けモデルとしてはコスパが高いと思います。(ゲーミングモデルとしてはコスパ悪いです)
したがって、最上位モデルのCPUを選ぶよりも予算を抑えて購入したいクリエイターの方にオススメできるパソコンということです。
DSP版Windowsが付属
マウスコンピューターといえば、OEM版のWindows(パソコンとセットのOS)が有名ですが、DAIV-DGZ530M2-SH5の付属マニュアルによるとDSP版(パーツセットで販売されるOS)が付属しており、メーカー製PCが苦手という方にも安心して使ってもらえるような構成です。(再インストール時に楽。)
特に、この点に関してはメーカー公式ページを確認してみましたが、DSP版と明記されていなかったため、モデルによって異なるのかもしれません。
デメリット
ちなみに、デメリットは外排気モデルのグラフィックボードを搭載していることによる騒音です。
こればかりはパーツ構成上仕方ないのですが、堅牢制が低いわけではないです。
「外排気?なにそれ?」という方は下記にグラフィックボードとはなんぞや!という記事を記載しましたので参考にしてください。
DAIV-DGZ530
公式サイトで確認なお、価格や構成は記事執筆時のものですので変更となる恐れがあります、必ず公式ページで確認するようお願いします。