Nomad WiFiは申し込み後すぐに使える100GBのモバイルルーターです。
引越しで固定回線の開通前1か月半ほど利用させてもらい、YouTube動画のアップロードやビデオ会議ソフト「Zoom」を利用したウェブミーティングをこのモバイルルーターで行いました。
ノマドワークはIT機器を活用して場所を選ばず仕事が可能なことを指しますがこのルーターであれば、その用途をカバー可能です。
この記事では実際に1か月半利用してみた感想および検証結果を紹介していきます。
Nomad WiFiの特徴
Nomad WiFiはクラウドSIMを採用したサブスクリプション型のモバイルルーターレンタルサービスです。
回線契約も含んだモバイルルーターの弱点は「利用料金のわかりづらさ」「不透明な契約期間」「謎の速度制限」「端末の連続動作時間」「回線の接続が不安定」の5つです。
それら弱点をカバーできるサービスがNomad WiFiです。
月額料金税込み4,180円のワンプラン
Nomad WiFiは単独の料金プランで非常にわかりやすいサービスです。
また月額課金制のサブスクリプション型サービスで端末はレンタルする仕組みなので、機器代金、解約金がかかることはありません。
契約期間の縛りなし!すぐに使えて、すぐに辞められる
Nomad WiFiは契約期間の縛りがないため申し込んでからすぐに使えます。さらに、申込みから機器発送が迅速で、実際にネット回線を利用できるまでが非常に早い点が魅力です。
申込み後、平日の12時までであればレターパックプラスで当日発送です。都内であれば最速で当日、それ以外の地域は翌日以降に手元に届きます。もちろん送料は無料。
ネット申し込み可能な大容量のインターネット回線のなかでもサービスの提供スピードは業界トップクラスでしょう。
解約も非常に簡単で、同封の返信用レターパックプラスに機器一式を入れて返却するだけ!
契約と解約の手間が必要最低限になっているので、「すぐに使えるしすぐに辞められる」サービスです。
例えば、「明日から出張で必要※」「固定回線が引けるまでのつなぎの回線が必要」など、特定の期間で回線契約が必要になったらNomad WiFiがおすすめです。
※申込む時間・発送住所によっては翌々日以降
月間100GBまで速度制限なしのモバイルルーター
Nomad WiFiは携帯可能なWi-FiルーターにSIMが挿入されていて、それとともにインターネット回線を提供するサービスです。
月間利用可能パケット数は100GBで動画のストリーミングサービスを利用しても必要にして十分な大容量回線です。
映像、音楽のストリーミングサービスを長時間利用しても、通信制限・速度制限がかかることはありません。ZoomやMicrosoft Teamsを利用したウェブミーティングの利用も可能です。
だから、ビジネスパーソンにおすすめです。
バッテリーは実駆動で2日間利用可能
Nomad WiFiで利用できる端末「magaroon SE」についてです。
筆者が行ったバッテリー動作時間のテストでは、満充電から2日間利用することができました。かなりの大容量バッテリーで心理的な不安もなく1日仕事に集中できました。
クラウドSIMでdocomo,au,Softbankの通信エリアで使用可能
また、Nomad WiFiはクラウドSIMシステムを採用しているため、通常のスマートフォンが圏外になる地点を除いて、検証時に回線がつながらなくなるということはありませんでした。
クラウドSIMは大手携帯3社が接続可能な場所であればどこでも利用可能ですので場所を選ばずインターネット回線が利用できます。
Nomad WiFiの実際の使用感
Nomad WiFiを提供いただいている期間は筆者の引越し直後で固定回線がない状態だったので非常にありがたく、おあつらえ向きでした。
- 設定のしやすさ
- 実際にNomad WiFiを利用するシチュエーションでどの程度のバッテリー連続動作時間か
- 自分が使いたい時間にスピードテストをランダムで行い通信品質が保たれているか
- YouTubeに動画のアップロードが行えるか
- Zoomを利用したウェブミーティングが行えるか
上記のモバイルルーターにおいて個人的に重要なポイント5点を検証しました。
設定のしやすさについて
- 選択は矢印ボタン
- 決定は電源ボタン
Nomad WiFiのサービスで利用できるモバイルルーターmacaroon SEは物理ボタンが2つしかないシンプルなデバイスです。だれでも簡単に設定できます。
本体起動後トップに「WiFi」の項目を選択すればSSIDとパスワードが表示されるので、スマートフォンやPCなど接続したい機器で入力するとすぐにインターネットが使えるようになります。
Nomad WiFiのバッテリー動作時間について
モバイルルーターの弱点は、端末そのものの連続動作時間が短い点ですが、Nomad WiFiにおいては全くその心配がありません。
今回、製品使用中に友人の結婚式があり、現在居住中の静岡県から福岡・博多まで移動する機会がありました。その移動中にバッテリーの検証を行いました。
Nomad WiFiは申し込み時に充電ケーブルのほか、専用のケースも付属してきます。今回はこのケースを普段利用しているバックパックに無造作に突っ込んでスマートフォンやPCと接続し検証を行っています。
専用ケースはクッション性のある素材が採用されているので、おおざっぱな人はとりあえずこの中に突っ込んでおけば機器が守られて安心です。
スマホを落としやすい人はNomad Care オールサポートをおすすめ
Nomad WiFiは加入時にバッテリー劣化や自然故障、水漏れ、盗難などを無償サポート可能なNomad Careの申し込みが可能です。
ちょっとの期間だけ利用したいという人も、端末破損で修理代金がかかるため、加入しておいたほうが安心です。
Nomad WiFiのバッテリーテスト結果
移動中のバッテリー残量の低下をグラフにまとめたのが下記です。当日はNomad WiFiに対して充電は行っていません。
自宅を出発した8時26分ごろから目視で計測をはじめ、日付が変わる23時58分ごろまで計測。
下記表はNomad WiFiの具体的な挙動をメモしたものを記載しています。
時刻 | バッテリー残量 | 利用用途 |
---|---|---|
8時26分 | 100% | 自宅から出発 |
10時20分 | 95% | 新幹線内Spotify・記事執筆開始 |
11時13分 | 91% | ネットサーフィン |
11時41分 | 89% | 名古屋・京都間のトンネルで電波ロスト |
11時51分 | 88% | 京都付近で10分間電波ロスト・ネットワーク切替で復帰 |
12時10分 | 87% | 記事書き終えたのでスマホのみ |
14時56分 | 75% | ホテル着 |
19時37分 | 62% | スマホでネットサーフィン等 |
21時19分 | 52% | |
23時22分 | 50% | |
23時58分 | 47% |
14時56分ごろホテルに到着したため、時間の感覚があいていますが、おおむね1時間に4%~5%程度低下が確認できました。
新幹線の移動はおおむね4時間半程度で、作業内容はスマートフォンで音楽ストリーミングサービスSpotifyの利用(320kbps最高音質)とPCを利用したウェブのリサーチ及び記事執筆です。
自分では結構がっつり利用していた印象でしたが、ホテル到着時点で75%ほどのバッテリー残量で、非常に安心できる結果でした。
日付が変わる間際でも47%ほどと、インターネット通信デバイスとは思えないほどのロングランバッテリーです。
1日16時間パソコンを使って作業する人は限られると思いますが、仮に1日の2/3を仕事にあてたとしてもNomad WiFiはバッテリー切れにならないでしょう。
回線の品質について
Nomad WiFiはクラウドSIMサービスの仕組みを採用しているため、docomo,au,Softbankすべての回線を利用できます。
接続場所によって通信速度や応答速度は異なる可能性があるためあくまで参考程度にとどめていただければ幸いです。
通信テスト結果
筆者のGoogle Pixel 4aとNomad WiFiを接続しGoogle スピードテストをランダムな時間帯に行いました。検証時期は2021年6月の中旬から末日にかけてです。
時刻 | DL(Mbps) | UL(Mbps) | Ping(ms) |
---|---|---|---|
6時37分 | 10.1 | 25.2 | 31 |
9時29分 | 35 | 11.9 | 33 |
13時01分 | 9.42 | 15.6 | 38 |
15時17分 | 19.2 | 25.7 | 33 |
15時27分 | 18.3 | 20.8 | 32 |
17時45分 | 23 | 12.2 | 30 |
19時25分 | 5.9 | 6.11 | 33 |
21時11分 | 13 | 16.2 | 38 |
21時22分 | 19.4 | 12.7 | 28 |
検証は筆者が「インターネット使いたい」と思ったときに行っているため、ネットが混み合う時間帯に多く計測されています。つまり皆さんが使う時間帯の参考となるデータといっていいと思います。
回線速度は大手携帯キャリアほどではないものの、Pingは格安SIMのMVNOよりも早いため、ウェブサービスは快適に利用できます。
お昼時や仕事終わりの夕方から夜にかけて回線速度の低下はみられたため、混雑時の回線状況は大手携帯キャリアの回線と同様の影響を受けていることがわかりました。
筆者は格安SIMサービスを別で利用していますが、体感的な安定度はNomad WiFiのほうが上です。このあたりは速度だけでは判断できない箇所なので使ってみないとなんともいえないですね。
YouTuberも利用可能、速度制限はかからない。
筆者はYouTuberとしての活動も行っています。つまり、インターネット回線の有無はビジネス上の死活問題です。
実際にYouTube動画のアップロードはNomad WiFiで行えますし速度制限もかかりません。
もちろん固定回線の速度と比べるとアップロード時間は伸びますが、10分の尺の動画がおおむね10~20分程度でアップロード可能です。
YouTubeの動画は、フルサイズミラーレスカメラで30fps+フルHDの解像度で制作しています。このデータは10分の尺で1.2GBほどのデータ容量です。
Nomad WiFiでは、アップロード時間から計算するとおおむね1秒間に2MBほどのデータ転送が行えているため、出先でYouTube活動を行うことも可能です。
ただし、動画データを頻繁にアップロードするとその分パケットは消費されるので注意が必要です。
アニメや映画を普段から頻繁に視聴する人にとっては100GBがすくなく感じるかもしれません。筆者は記事執筆とYouTubeへの動画アップロード、480p解像度でYouTubeの視聴を1日30分ほど行っただけで70GB消費してました。PCとの接続で更新プログラムのダウンロードも関係しているかもしれません。
Zoomによるウェブミーティングも利用可能
同時並行で行っていた、YouTuberとしての別の「案件」をこなしている際、ビデオ会議ソフト「Zoom」によるウェブミーティングをクライアントと行いました。
1時間ほどの会議で消費されたパケットは2.5GBほどでした。タイミングによってビデオの解像度が落ちるシーンもありましたが、意思疎通はできるレベルだったのでビジネスでの利用も可能です。
magaroon SEは月間の通信量の確認も本体から確認でき通信量を自分でコントロールしやすいです。このデータは自動的に月初にリセットされます。
ネット通信ができなくなり圏外になったらネットワーク切替で解決
ちなみに、前述のバッテリー検証時、名古屋・京都間を新幹線で移動している最中に電波をつかまなくなったシーンがありましたが、端末の「ネットワーク切替」を行うことで解決しました。
クラウドSIMは接続場所で回線品質の高い携帯会社の回線に接続するシステムなので、トンネル内は一般のスマートフォンと同じように圏外、その後の復帰に少し時間がかかりました。
Nomad WiFiの回線・端末品質まとめ
Nomad WiFiは実際に大容量のデータをウェブ上にアップロードしたり、ウェブミーティングに参加をすることも可能で、速度制限をうけることなくビジネスに利用可能なWi-Fiサービスだということがわかりました。
また、Nomad WiFiが採用しているmacaroon SE端末は、バッテリーの連続動作時間はおそらく業界トップクラスで安心感があります。
一方で速度面においては、4G・LTE接続で、おそらく回線をコントロールしている可能性があります。ある一定以上の速度は出せませんでした。
とはいえ、ウェブサービスを利用するうえで必要にして十分な速度は担保されているので、利用中に不便を感じることはないと思います。
Nomad WiFiの評価とまとめ
良い点
- 契約プランが明確で縛り期間がない
- 設定がわかりやすい
- 端末の連続動作時間が長い、2日間充電なしで利用できる
- ビデオ会議ソフト・動画配信サイトのアップロードでも速度制限なし
- 回線の応答速度は大手キャリア未満MVNO以上で体感上不満なし
- 端末専用ケースや手厚い保証で外でガンガン使ってもあんしん
気になる点
- 最高速度が控えめ
すぐに回線が必要な人・デジタルノマドを目指す人へおすすめしたいモバイルルーター
まず、Nomad WiFiは不意に決まった出張や固定回線が開通するまでに時間のかかる人にはおすすめできます。
筆者は2021年6月中旬に引越しをしました。実は4月の初旬から不動産屋と入念に打合せし、物件オーナーにかけあって入居時期をぎりぎりまでずらしたのですが、記事執筆時にはいまだ開通せずな状況です。
理由は引越し先がマンションファミリー(集合住宅だけど戸建てタイプしか引けない建物)だったためです。Nomad WiFiはお仕事でいただいた話ではありますが、自分にとっては、まさに渡りに船でした。
Nomad WiFiはYouTubeのアップロードができ、Zoomも利用できたため自分としては満足です。ビジネスとして利用できる質の高いサービスだと思います。
また、YouTubeやブログの執筆、ビデオ会議ソフトが利用できるので、フリーランスでYouTuber・ブロガーとして活動する人のモバイルルーターとしてもおすすめです。