正直ガッカリAnker Power Conf C300をロジクールのc920nと比較レビュー

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Ankerが販売するPC用ウェブカメラPowerConf C300はフルHD解像度の収録に対応したPC用ウェブカメラだ。準広角に対応するレンズやHDR対応など、一般的なウェブカメラよりも高画質に撮影可能な点が評価され市場でも一定以上の人気を得ている。

今回実機を購入したので使い勝手をレビューしていく。

スペック

Anker PowerConf C300
記録解像度フルHD(1920×1080ドット)
センサー200万画素/2.7CMOS
フォーカスオートフォーカス
フォーカス距離15cmから3m
フレームレート60fps
インターフェースUSB C
重量120g本体のみ
保証メーカー保証18ヶ月

スペック詳細はAmazon販売ページ、取扱代理店を参照してください。

Anker Power Conf C300の特徴

動画で見る

USB-C対応で最新ノートPCでも使いやすい

Anker Power Conf C300のインターフェースはUSB-Cに対応している。最新のノートPCではUSB-Cを搭載しているモデルが非常に多く、USB-Cの方が利便性が高いと感じる人も多いのではないだろうか。

付属のUSB-Cケーブルの長さは1.5mほどとPCと接続して十分な長さを保てる。

クリップ型をさらに進化させた設計

三脚ネジが使えるウェブカメラが多くなっているなかでAnkerのPower Conf C300はそれをさらに一段階進化させている点が非常に素晴らしい。

具体的にはテーブル三脚につけた際の高さをさらに稼げるよう、カメラの積載部の可動できるようにしている。挟んでもよし立ててもよしといった柔軟なウェブカメラで設置場所の自由度は業界トップクラスだろう。

PC用カメラを高画質化したようなカメラ

AnkerPowerConfの最大対格視野は115°で、広角レンズのような画角で撮影できる。これはノートPCに標準搭載されているカメラに近い画角。ノートPC用のカメラを普段から使っていた人はノートPCのカメラが設置されている位置にAnkerPowerConf C300を繋げると普段のような感じで使えるということでもある。

フルHD解像度での撮影ではあるが、暗部にノイズが目立つため、めちゃくちゃ高画質というわけでもないがZoomやTeamsで利用する分には必要にして十分な性能があると思う。

ソフトウェアによるアップデートで随時利便性が向上していく

Anker Power Conf C300はAnkerの「AnkerWork」を利用すると本体ファームウェアの更新が可能になる、AFの追従性や明るさの自動調整などが行われているようで、ユーザーの利便性がどんどん向上するといった製品だ。

また、画角とフレーム、HDRをデジタル的に処理することでカスタマイズが可能。115°からクロップしていく形なので、画質を削りつつ利便性を上げている感じだ。

ガジェット的な楽しみもあるウェブカメラは1万円以下で購入可能

デザイン

内部にプロセッサを搭載しているのか、本体は一般的なウェブカメラよりも大型で横幅は約10cmほど。

本体カラーはブラックとグレーで左右対称のデザインなのであまりダサくはない。

専用のモニター上に設置した際の写真。クリップの付け根から角度の調整も可能で、高さのあるモニターに設置すれば少し上から撮影することも可能だ。

画質について

PCで接続したカメラを使って映像を収録できるOBSを利用し、Anker Power Conf C300とロジクールのC920nを比較してみた。

MacBook Airのカメラ搭載部にウェブカメラを積載し60cmほどの距離を保ちつつ撮影を行った。

照明に室内の蛍光灯のみ、と同時にYouTube撮影用の補助照明を利用した場合2パターンに分けて撮影を行いました。

Anker Power Conf C300 補助照明あり

専用ソフトで画角を90°に設定した状態で撮影。色収差があり、肌が赤くなっている。また暗部にノイズが目立つような印象だ

ロジクールC920n PRO HD補助照明あり

ロジクール C920n PROは画角が60°と狭めだが、色のりがよく人物の発色も良く表現されている。また輪郭がシャープで解像されているのがわかるように撮影できた。

筆者の判断では圧倒的にロジクールが有利。

Anker Power Conf C300 補助照明なし

自動で顔の明るさを調整してくれているのがはっきりわかるが、その分ノイズが多くて出てしまっている。彩度も低くPC用のカメラと遜色ないような画質。

ロジクールC920n PRO HD補助照明なし

ロジクールC920nも顔は暗くなってしまっているが、ディテールは崩れてなく、シャープな感じは失われていない。

どちらが高画質なのか、と問われればC920n PROの方が高画質だろう。

音質について

Anker Power Conf C300はやや乾いたような音で、これはノイズキャンセリングが効いているからだと思う。高級マイクを利用しているユーザーからすると不自然に聞こえるが、会議などで発信をする場合は許されるレベルだろう。

Anker Power Conf C300の評価とまとめ

良い点

  • 115°の広角レンズ搭載で狭い部屋でも使える
  • USB C搭載で最新のノートPCに接続しやすい
  • フルHD収録が可能

気になる点

  • そもそもの画質が低すぎでデジタル処理を行うと劣化しまくる
  • ノイズキャンセリングが効きすぎており不自然に聞こえる可能性がある
  • 競合他社のモデルと比較してコスパが悪い

これからに期待したいシリーズ

ものすごく残念なポイントは元の画質がそもそも良くないため、デジタル的に補正をかけるとさらに画質が劣化してPC用のカメラと遜色ないクオリティになってしまうところ。競合機は細かい調整を自ら行うことはできないものの、そもそもの画質に差がありすぎて、Ankerをおすすめする理由が「USB-Cで接続できて便利」の一点。正直、ロジクールの2,000円で販売している製品と比較するクオリティで4,000円以下ならもう少し評価できたかもしれない。

メリットを捻り出すとするならば、とりあえず最大広角で使えばカフェなどの小さなスペースで利用するときも使えるといった点だろう。画質を求めて購入を検討するのであれば現状ではロジクール製をおすすめしたい

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