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ポケトークSレビュー、完成された翻訳機

製品は世代を経るごとにその完成度を増しますが、ソースネクストが販売する翻訳機「ポケトークS」も例外ではありません。

2019年12月6日発売のポケトークS(グローバル通信2年付き)の購入品が届いたのでレビューいたします。

ポケトークSの特徴

新型のポケトークSは従来のモデルよりも「ガジェット感」が増しておりまして、小型化したり、カメラがついたりと、ギミックが増えたことによって僕の購入意欲が高まりました。

サイズは名刺以下、いつでもどこでもパッと取り出せる

ポケトークSはサイズを小型化することで、さらに持ち運びしやすくなりました。機能は削るどころかむしろ追加されて、です。削った部分はバッテリー容量に跳ね返ってくるんですけれども、モバイルバッテリーを一人一人が持つ時代なので、そこまで気にする必要もないかと。

こちらは発売前の展示会で前モデルポケトークWと比較した写真です。全体的に一回り小型化しているため、手の小さい女性でも簡単に扱えるようになりました。

なお、前モデルとの違いについては下記記事に記載したので、ポケトークWと迷ってる方は参考にしてください。

重量が実測値で74gとなり、小型のモバイルバッテリーと同じくらいの重さになりました。

74言語で双方向に翻訳

翻訳可能言語はソースネクスト公式ページで確認できますが、基本的に日本人が渡航する場所は対応しているため、そこまで不安視する必要はないと思います。

カメラ翻訳

ポケトークS本体に付属するカメラで、テキスト翻訳が可能です。米経済紙、ウォールストリートジャーナルのウェブ翻訳を試してみました。

翻訳したい対象物を写真に撮ってタッチして切り取ると翻訳されます。

実際の使用感として、スマホよりも精度は高いと思いましたが、ビジネス文書を翻訳するのはちょっと厳しいかなと感じました。

立て看板などの注意書きなど、旅行中のトラブルを防ぐお助けアイテムとしてはありだと思います。

英会話機能

ポケトークSに追加された英会話機能は旅行で万人が体験するシチュエーションのトレーニングモードです。

  • 機内食を注文する
  • 入国審査(イミグレーション)
  • 両替する
  • ホテルへの移動
  • 搭乗手続き

写真では、文字が表示されていますが、本来、文字は見えません、キャラクターが質問してきた内容に対して英語で答えるというもの。

コレが結構難しくて、かなりちゃんとした発音じゃないと誤って認識される率が高いので、英会話の練習には役立つと感じました。

単位変換

単位変換機能は、為替・長さ・重さ・温度を変換する機能です。

スマートフォンでもありますが、旅行時に不意に使えるとありがたい機能だと思います。

メダル機能

メダル機能は、スキルアップシートのようなもので、以下のようなもの

  • 渡航した国を地図上から白で塗りつぶす
  • ポケトークSの利用回数に応じてメダル獲得

ポケトークSのGPS機能によって渡航した国が白く塗りつぶされます。個人的にはパスポートに押される出国スタンプ・入国スタンプのような感じで、どこに行ったかを記録してくれる機能は旅行の楽しさを倍増させてくれる機能だと感じました。

メダルに関しては、これから旅行をする方のステップアップのためのスキルシート的な使い方ができます。

ポケトークSの各機能を利用した回数や、ポケトークSの翻訳機能を何度利用したかがわかります。

紹介した機能の詳細はソースネクストの販売ページからも確認いただけますので、購入を検討されている方は、今一度見てみるといいかもしれません。

翻訳精度

翻訳機能トップ画面は翻訳機能になっていますので、翻訳機能だけ使いたいという方は特に特別な操作はいりません。

下記のようにTwitterに動画上げましたが、センターのボタンを押しながら日本語を話すだけです。

相手の言葉を翻訳したい場合は画面中央の矢印ボタンを押すだけです。

翻訳精度はスマートフォン以上

どちらも文字サイズを最大に

ポケトークシリーズは、特許などを取得する日本翻訳連盟に精度を依頼したところ5点満点中4点を獲得するほど、高精度な翻訳機能となっておりまして、上の写真のとおり、人の名前(固有名詞)と家(名詞)をちゃんと翻訳できています。

スマートフォンでは、明石と家族(明石家さんま)を直訳してしまうため、明石という家族のことを好きという、意味が変わってしまいます。

僕が調べたところ、日本人が使う翻訳アプリは、Google翻訳が最多とのことでした。が、スマートフォンでは簡単な英語でさえ意味を間違って伝えてしまう可能性があります。

ポケトークSは”日常で使う簡単な語句を正しく伝える”レベルの翻訳精度です。

画面サイズは小さいけれど文字サイズは5インチスマホと同等

ポケトークSの画面サイズは、2.8インチとかなりコンパクトですが、ポケトークSの文字サイズを最大化させ、同じくスマートフォンも文字サイズを最大化させた際、翻訳された文章は同じ大きさでした。

文字の大きさによるメリットは、相手に文章を読んでもらいやすくなることです。

美術館や音を出せない場所、あるいは、タクシー、電車に乗車中は騒音により文字を読んでもらわないといけないシーンが想定されます。

スマートフォンと同じサイズで文字を表示できるのであれば、小さくて見えない=伝わらないということは考えにくいため、安心です。

音量もスマホ以上

ポケトークS、スマートフォンの音量をそれぞれ最大にして、翻訳させてみたのですが、ポケトークSのほうが7db(デシベル)~10dbほど音量が大きかったです。

上記の検証では、すぐ近くに設置していますが、人と人が会話する距離であれば、ちょうどよい音量だと思います。

10デシベルの差は、実際に聞き比べるとはっきりわかるレベルで違います。

スマホよりも優れた理由をYouTubeでも解説していますので、気になる方は下記動画も参考にしてください。

使い方

ポケトークSには図解入りのスタートガイドや取扱説明書が付属しているので、翻訳機能や開封後の設定はそちらを参考にしたほうがわかりやすいです。

ポケトークSはグローバル通信2年付きで製品セットアップが完了すると、2年間の期間がスタートします。

グローバル通信可能なエリアは下記記事を参考にしてください。

翻訳機能

日本語→中国語への翻訳設定の写真
ポケトークSの翻訳機能の使い方
翻訳するボタンを押しながら話す
翻訳言語の変更画面の言語をタッチ
翻訳方向の変更画面の矢印をタッチ
翻訳履歴を出すモニター上部に触れて下にスライド
メニューを表示モニター左上のメニューマークをタッチ

 

翻訳言語をタッチすると、言語の変更ができます。74言語中55言語は音声で、19言語はテキストにて翻訳されます。

ウェブ上のサーバーから適切な語句で翻訳してくれるのでスマートフォンよりも正確な翻訳が可能ですが、ネットに接続していないと使えません。グローバル通信対応なので、2年間はどの国でも使い放題なので特に設定しなくてもそのまま使えます。

期間が過ぎた場合はSIMを別途購入して使うことが可能です。(別途11,000円でちょっと高いので最初から通信付きのモデルがおすすめです。)

画面上部グレーの部分をタッチしながら上から下にスライドさせると翻訳履歴が出てきます。

初の海外旅行で不安な方は、あらかじめ伝えたい語句を履歴に保存しておけば、対面した際にボタンを押すだけで翻訳言語が再生されます。

左上のメニューボタンを押すとメニューが表示されます。

ポケトークSはスマートフォンに搭載されているOS、『Android』がベースになっているので、スマートフォンを使っている人なら、ぱっと見ただけでどういう風に操作すればいいかわかると思います。

外観デザイン

ブラックを選択しました。マットブラックで汚れや傷が目立ちづらく持運びに最適な配色だと思います。

物理ボタン類は、『小さいスマートフォン』といった感じで、再度に音量ボタン、電源ボタンがあります。

本体上部がスピーカー

展示会で前モデルと比較した際の写真

下部にUSB-Cとマイクがあります。

公式サイトで購入する場合、限定カラーのメタルグレーやメタルグリーン、ドラえもんEditionを選択できます。2019年12月16日発売予定です。価格は34,800円(税別)と通常モデルと比べ高価ですが、ほんやくコンニャクとかけておりシャレていると思います。

充電について

ポケトークSは実機で計測した結果5V/1Aで充電可能です。

5V/1Aは市販のモバイルバッテリーであればどれでもオーケー。

ポケトークSは1200mAhなので、10000mAhのモバイルバッテリーであれば、6回ほどフル充電可能です。

翻訳機が生命線!とまではいかないと思いますが、旅行中の電池切れは満足度が下がりますし、モバイルバッテリーを持ってない人は別途用意したほうがいいかもしれません。

旅行なら20000mAhの大容量と10000mAh2台もちがおすすめです。容量の目安やおすすめは下記記事を参考にしてください。

注意点として、USB-C to USB-Cのケーブルでは充電ができませんでした。

付属物

  • ポケトークS本体
  • 充電器
  • 充電ケーブル
  • 取扱説明書等

ユーザー登録の特典

  • 通信の有効期間を3か月延長
  • 購入から1年間の端末保証(初期不良の交換・修理)
  • ウェブ・電話。メールによる製品サポート
  • 機能追加などの製品アップデート情報の提供

製品シリアルをウェブでユーザー登録するとグローバルSIMの利用期間を3か月伸ばせます。

購入したらまず最初にアクセスしましょう。

ポケトークSのデメリット・気になった点

カメラ性能をもう少し挙げてほしかった

カメラ翻訳は、文字を翻訳するため、被写体=文字にピントがあっていないと翻訳できません。

ところが、カメラのAF性能が高くなく、最新のスマートフォンに触れている僕からすると遅いと感じました。

タップしてフォーカス合わせはすごく面倒。デジタルガジェットとしての期待値が高かったがゆえに残念だなーと感じてしまった。

ただ、普通に立て看板などの翻訳には使えると思いますし、利便性は高いと思います。

USB-C to USB-Cの充電が非対応

最新のスマートフォンはUSB-PD対応で、ケーブルをUSB-Cという規格に統一できるのですが、(つまりUSBケーブルを複数持ち歩かず一本にできる)ポケトークSはUSB-C To USB-A(従来のUSBの挿し口)でしか充電ができないため、僕は別途ケーブルを持ち運ばなくてはいけない。

ケーブル一本分のわずらわしさなのですが、これもガジェットとしての期待値が高かったからしようがない。

機能面は割と満足

とはいえ、以前のモデルと比較して翻訳スピードがかなり速くなった感じがありますし、なにより超小型化されてるので、本体の持ち運びが苦にならないのが最高です。

オマケに英会話機能や、メダル機能など、面白い機能も追加されて、旅行の際のツールとしては完璧じゃないでしょうか。

通信機能付きのモデルは3万円と安くない金額ですが、トラブル回避の料金と考えたら、全然払っていい金額だと思います。

ポケトークSの評価とまとめ

初代ポケトークを使って海外旅行をしたことがありますが、その時に感じた弱点を完璧に克服してきた感があり、展示会で触れて速攻で購入を決めるほど完成度が高くなっています。

僕の製品に対しての期待が大きすぎたせいか、マイナスポイントだなと感じてしまった点はあるものの、人におすすめしやすい製品になりました。

なお、価格や仕様は記事執筆時のもので変更となる恐れがあります。必ず公式ページにてご確認ください。

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うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
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