m-Book Gシリーズをレビュー|デスクトップCPUを搭載した高コスパモデル

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2022

m-Book Gシリーズは、第8世代のデスクトップCPUを搭載した高コスパノートPCです。ラインナップはCore i3 8100~Core i7 8700まで選べます。

ノートPCの性能に不安がある方はこの機種を検討するのが良いでしょう。

今回はメーカーからお借りした実機を使ってGシリーズのレビューをしていきます。

m-Book G シリーズの特徴

動画で確認する

低価格で高性能なノートPC

第8世代Core i3は4コア4スレッドで駆動する高コスパなデスクトップCPUとして有名です。

最近では、第9世代CPUが出そろうもインテルCPUの製造が追いついておらず、いまだハイエンドモデルしかラインナップにあがりません。

マウスコンピューターなどのBTOメーカーは、あらかじめ自社でもつCPU在庫からパソコンを製造することが可能なので、このようなPCを販売が可能なわけです。(たぶん発売台数はそんなに多くないのではないかな。)

最近では、メモリーやSSDパーツの価格が下落しているため、m-Book Gシリーズのような基本性能が高い低価格のモデルを購入し、自分でメモリーやHDDを増設すると安くあがります。

m-Book GはノートPCの性能に不安のある方や、パーツの増設くらいはできるという方に非常にお勧めできるモデルです。

メモリーやSSDの増設が簡単

クリックで拡大

5本のネジを外せばメモリーとM.2SSDへアクセスすることができるため、メンテナンス性は高いです。

2.5インチのHDD、SSDを増設する場合は全部外さないとだめ。

m-Book Gシリーズのラインナップ

型番CPUメモリSSDHDD価格(円)
G530ENCore i3 81004GB500GB74,800
G550BN-M2S2Core i5 85008GB256GB94,800
G550SN-M2SH2Core i5 85008GB256GB1000GB99,800
G570BN-M2S2Core i7 87008GB256GB99,800
G570SN-M2SH2Core i7 87008GB256GB1000GB106,800
G570SN-M2SH5Core i7 870016GB512GB1000GB116,800

 

もし、自分でカスタマイズする前提で購入するのであれば、m-Book G570BN-M2S2がおすすめです。

今回レビューするのは、G570SN-M2SH2です。

m-Book Gシリーズ

74800円~

公式サイトでみる

m-Book G570SN-M2SH2のスペック

OSWindows 10 Home 64ビット
液晶ディスプレイ15.6インチ(1920×1080ドット)・タッチ非対応
CPUCore i7 8700
グラフィックIntel UHD Graphics 630
メモリ8GB
ストレージ256GB (SATA)
光学ドライブなし
通信機能無線 IEEE802.11 ac/a/b/g/n (最大433Mbps) + Bluetooth 5モジュール内蔵/1 有線 (1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45)
インターフェースUSB2.0×2/USB3.0×2/ヘッドホン出力×1/マイク入力×1)/D-sub15/HDMI×1/SDリーダー
セキュリティケンジントンロック/マカフィーリブセーフ(60日)
サイズ/重量378×250×31.1mm (折り畳み時/ 突起部含まず)
380×252×36.7mm (折り畳み時/ 突起部含む)/約2.4kg
バッテリー駆動時間約8.5時間
オフィス別売り
カメラ100万画素
保証1年間無償保証・24時間×365日電話サポート

性能について

Cinebench R15

CINEBENCH R15のベンチマークスコア※
Core i7 9700K
1387
Core i7 8700K
1368
Core i7 8700(レビュー機)
1136
Core i5 8400
937

※過去計測した結果です。

CPUの性能を測るCinebench R15では、Core i5 8400よりも20%ほど性能が高くでていました。

パフォーマンスとしては、現存するデスクトップのミドルクラス性能のやや上側に位置します。

プロ用編集ソフトで動画をYouTube用に書き出し

プロ用動画編集ソフト『Vegas Pro15』を用いて実際にYouTubeにアップロードした元データを使ってレンダリング=書き出しを行い、その速度を検証します。

動画に用いられたデータは5分程度のFHDファイルと、テロップ、アニメーション有り、『Vegas Pro インターネットHD1080p59fps』フォーマットに変換

CPU単体処理

QSV処理(CPU+iGPU)

ハードウェアCPU単体QSV
Core i7 8700(レビュー機)17分34秒12分57秒
Core i7 8565U(B508H28分16秒12分41秒
Core i7 8550U(B400H32分46秒15分41秒
Celeron N4100(B507E1時間4分分52秒27分39秒

CPUの単体パフォーマンスでは、”U”シリーズよりも大幅に作業時間を短縮することができます。最新のノートPCの倍のパワーがでるのでコスパが高い。

とはいえ、iGPU性能に関してはそこまで変わらないという結果になりました。

RAW現像

Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ4分22秒でした。

スペック書き出しにかかった時間
Core i7 8700メモリ8GB3分38秒
Core i7 8565U メモリ8GB(B508H)4分22秒
Core i7 8550U,メモリ8GB(B400H)4分17秒
Core i5 8250Uメモリ8GB(Pavilion cs)4分52秒
Celeron N4100,メモリ4GB(B507E)12分49秒

RAW現像も同様に短縮することができます。メモリーが16GBであればさらに早くなるでしょう。

PCの起動速度

以下、起動速度の検証結果です。10秒弱で電源ONからWindowsのホーム画面を起動できます。

1回目2回目3回目平均
10秒069秒309秒689秒68

 

本体デザイン

イメージとしては”事務用パソコン”といった感じで全体的に黒っぽいです。

マウスコンピューターらしい樹脂素材にダークグレーの配色です。

大きさはA4クリアファイルよりも一回り大きい程度。

安っぽいといえば安っぽいのですが、排熱やユーザービリティには気を配っておりゴム足がきちんと機能してくれます。

ゴム足があうことによってボディ本体下部に若干の空洞ができ熱の通り道を確保できます。また手前傾斜になるためキーボードが打ちやすくなります。

液晶部を限界まで開くとこれくらいです。

インターフェース

左側面

  • D-sub15
  • HDMI
  • USB3.0
  • USB2.0

右側面

  • SDカードリーダー
  • イヤフォン
  • マイク
  • USB2.0
  • LAN端子(Ethernet)
  • AC
  • ケンジントンロック

m-Book Gシリーズは、D-Sub及びHDMIに対応しているためノートPC本体含め3画面出力が可能です。

重量

重量は、バッテリー装着時実測値で2.3kgでした。AC含めると2.7kgとのことで持ち運びは厳しめです。

重量持ち運びのしやすさ
700g~1kg
1kg~1.5kg
1.5kg~2.0kg
2kg以上×

キーボード

m-Book Gのキーボードはキーピッチ18mmキーストローク1.8mmとノートパソコンとしてはかなり打ちやすいキーボードです。

硬すぎずやわすぎずのちょうどよい感じです。

事務用のオーソドックスのように「パチパチ」としっかりと打鍵することができます。

タッチパッドは大き目で操作しやすいです。

ボタン部のクリック感は浅め「ペコペコ」という音が鳴ります。すごく使いやすいかといえばそうでもないため、マウスの利用をお勧めします。

液晶ディスプレイ

標準的なベゼル(画面のフチ)を採用しています。余談ですが、最近ゲーミングモニターをレビューする機会があり検証していたら、モアレ(液晶ディスプレイのバックライトの光が反射することによって見える模様のようなもの)だけでIPSとTNを見分けるスキルを体得しました。GシリーズはおそらくTNパネルです。

写真で見るとそうでもないのですが、全体的に白っぽい色になり、視野角は結構狭いです。より高精細な発色を望む方は、IPSパネルを搭載した、B508Hをおすすめします。

ノングレアタイプの液晶ディスプレイですので反射はすくないです。

色域の確認

キャリブレーションツールi1DispleyProにて、液晶ディスプレイの発色を確認しました。

青がとても強くみえており全体的に白っぽくなります。

やはりやや全体的に白いです。

ウェブコンテンツ制作の基準となるsRGBと比較したところ57.2%しか再現できていません。

全体的に足りていません。液晶ディスプレイに関しては、期待しない方が良いでしょう。

発熱

動画書き出し時のCPU温度

動画変換中のCPU温度を計測しました。最高で100℃程度、先ほどの動画変換時、もしかしたらサーマルスロットリングがでていたのかもしれません。

本体温度

CPUが格納されているすぐ上の本体温度をサーモグラフィで計測、42.5℃でした。筐体が厚めに作られているからか、CPU温度と比較すると表面まで熱が伝わりにくい構造になっているのかもしれません。

変換中の本体裏面です。47.1℃でした。銅製のヒートパイプを用いた冷却構造などかなり対策をしていますが、Core i7 8700が発する熱がかなり高いことがわかりました。

バッテリーもち

PCMark8というベンチマークソフトで計測したところ3時間16分でした。PCMark8は連続的に重たい負荷をかけ続ける作業なので、この数値は、バッテリーだけで負荷をかけ続けてどの程度もつかといったニュアンスでとらえていただければよいです。

4300mAhの大容量バッテリーを搭載しています。

m-Book Gシリーズはだれにおすすめできる?

小型デスクトップとしての利用

AHIPS(奥)と比較すると液晶パネルの差がまるわかり

デスクトップCPUを搭載しているm-Book Gシリーズのパフォーマンスは申し分ありません。というか現在販売されているノートPCの中でいえばトップクラスの性能を持っています。

ただし、液晶ディスプレイのパネルがTNで難であり、ノートPCとしては筐体が大きいといったデメリットもあります。

この問題を克服するためには外付けディスプレイを用いた簡易デスクトップ環境を構築するのが望ましいでしょう。

最初からデスクトップ用として考えれば弱点はむしろ強みに変わります。

m-Book G570はCore i7 8700という上位クラスのCPUを搭載しているため、RAW現像や動画編集も行えるパワーはあるわけですから、画面だけつけちゃおうって考え方ですね。

事務用で使うなら、iiyamaモニターがおすすめです。

自分でメモリーやSSD増設買える人にとってはかなり安い。

くわえて、昨今のメモリーやSSDの値下がりが著しく、PCパーツを単体で購入するとかなり安く抑えらえる可能性があるため、「メモリーの増設やSSDくらいなら自分で取り付けられる」という人にとってはコスパがかなり高いモデルです。(OSの入れなおしが伴う可能性があるため注意が必要です。)

以上のような使い方がおすすめできます。

m-Book Gシリーズ

74800円~

公式サイトでみる

なお、価格や仕様は記事執筆時のものであり変更となる恐れがあるため必ずマウスコンピューター公式ページにてご確認ください。

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