ASUS ZenBook S UX391UA(UX391UA-825R)をレビュー|深みのあるバーガンディレッドが”最上のノートPC”を体験をさせてくれます。

0
2058

ZenBook Sは世界中から称賛されるZenbookシリーズのひとつです。

日本国内においては、その価格のためかライト層の”指名買い”はMicrosoft社のSurfaceシリーズほどではないのですが、製品クオリティを考えれば間違いなく”安い”。

今や、”使い古された”といっても過言ではないアルミ削り出しボディを採用しつつも圧倒的な存在感を発揮する製品をメーカーから実機をお借りしたのでレビューいたします。

ZenBook S UX391バーガンディ”レッド”の魅力

動画で確認

YouTubeに8分ほどでまとめました、サクッと特徴をつかみたい方は動画でごらんください。

“バーガンディ”(Burgundy)といえば、フランスブルゴーニュの英名。ワインの王様ロマネコンティのカラーを指す言葉でもあります。(これを記載している筆者の僕は飲んだことないですけどね)

その名が”上質”を示すようにデザインが優れています。

ZenBook Sのボディは光の反射具合によって見え方が変わります。MicrosoftのSurface Laptopにも”バーガンディ”はカラーリングとして存在しますが、ZenBook Sは肉眼で見るとSurface Laptopよりもワントーンほど赤みを強めたカラーだと感じました。

こと、ビジネスシーンにおいては、奇抜なカラーリングはふさわしくないと考えられがちですが、みな一様なデザインでは面白みに欠けます。

洗練されたデザインは創造性や、やる気を出させてくれるでしょう。

“究極のシンプル”を追求したプロダクト

ASUSはZenBook Sにおいて「このアングルから、最高傑作が生まれる」としています。

ノートPCは『液晶ディスプレイ』と『キーボード』が制約となりデザインや快適性を大きく変えられないといった弱点があります。

それを解決するのがZenBook Sが追い求めた究極のシンプルです。

独自のエルゴリフトヒンジによって、ZenBook Sを操作する人間は驚くほど快適にキーボードをタイプできるのです。

ヒンジ部は厚めに作られており、これが重量1kgを切れない理由となっているのですが、わずか100g程度の軽量化のためにこの快適性を失うのは惜しい。

快適なキーボード

まず、キーボードの打ちやすさです。わずか1cmほどしか厚みがないはずなのに非常に快適なタイピングポジションをとれます。

Surface Laptopも素晴らしい製品なのですが、ポジションの取りやすさはZenBook Sが勝ります。

キーボード全体。バーガンディカラーに白字は得も言われぬ高級感があります。

キーピッチは19.05mmでノートPCの理想的なサイズを再現しています。

1.2mmのキーストロークは軽量モバイルノートPCとしては普通。キーボードの傾斜はストロークが浅くても打ちやすさを確保するためのもの。

MacbookやSurfaceシリーズのキーボードのような硬めのクリック感があり「コツコツ」した感触がとても打ちやすいと感じさせてくれます。

キーボードバックライト対応
指紋認証によるWindows Helloにも対応

指紋認証でWindowsにログインできるシステム『Windows Hello』にも対応しています。

タッチパッドは硬すぎず柔らかすぎずの「カチカチ」っと絶妙なクリック感で、使っていて非常に心地が良い。マルチジェスチャーにも対応しており、操作性が高いです。

Windows Helloによる指紋認証

CPUパフォーマンスを引き出す冷却システム

地上から3cmほど隙間を作り出すメリットは、キーボードの打ちやすさだけに限らず、ノートPCに搭載されるCPU本来のパフォーマンスを引き出すことです。

いわば、この傾斜が空冷システムの役割も担っているということ。

CPUのパフォーマンスが測定できる定番のテスト『CINEBENCH R15』では602cbといった結果に。

CINEBENCH R15のベンチマークスコア※
Core i5 8250U(UX391)
602
Core i5 8250U(ideapad330)
467
Core i5 8250U(Pavilion cs0000)
422
Core i5 8250U(Pavilion cu)
402

※当ブログの過去の計測データと比較

実力的には一般的なノートPCに搭載されるCore i7 8550Uと同等以上のパフォーマンスを発揮します。

ZenBook Sなどの”上位のノートPCと安いノートPCの違い”は同じCPUを使っていても、設計やボディ内部のパーツによって性能が大きく異なるといった点です。

harman kardonスピーカーの音質

ZenBook Sは本体背面のゴム足付近に米harman kardonのスピーカーを配置しています。

ゴム足付近に設置することで、スピーカーと地面を設置させずに音を拡散させることができる。これにより音質を損なうことなく音楽を楽しむことができます。

実際にAmazonプライムミュージックで音質を確認してみたところ、ノートPCのスピーカーにありがちな”こもったような音”ではなく、中音域から高音域まで、しっかりと音の広がりを感じさせてくれました。

明らかにノートPC音質を超えています。

明け透けにかくのであれば、5000円程度のBluetoothスピーカーと同レベルの音質と考えてよいです。モバイルノートPCに搭載できるDACやアンプを勘案すれば、搭載スピーカーの品質はかなり高いと思います。

ASUS ZenBook S UX391UAスペック

カラー

ディープダイブブルー

バーガンディレッド

型番UX391UA-8550UX391UA-825R
液晶13.3インチ(4K)タッチパネル13.3インチFHD
CPUCore i7 8550UCore i5 8250U
メモリ16GB8GB
SSD1TB256GB
バッテリー11.2時間14.7時間
重量1.08kg1.05kg
価格229,800円129,500円
保証購入日より12ヵ月間のインターナショナル保証

上位モデルは4K液晶を搭載し、タッチパネルにも対応しています。

今回レビューしているのは、UX391UA-825Rで、ASUS公式ストアにはMicrosoftOffice同梱モデルも存在しているため、必要な方はそちらをお求めになると良いでしょう。

ASUS ZenBook S UX391UA

価格 129,500円

公式サイトで確認

本体サイズ

本体サイズは、横幅311mm、奥行き213.75mmと非常にコンパクトなサイズです。

Apple社の新型のMacbook Airに肉薄しています。

液晶ディスプレイ

IPSパネルを採用しているため、視野角も広く階調表現が豊かです。高品質な液晶ディスプレイです。

ZenBook SとTN液晶のモデル(右)の比較です。同じ写真でもこれだけ彩度が違います。

光の測定器を使って液晶ディスプレイのトーンカーブを再現したところR・G・Bが一本の線になっていました。ここまで自然な色を再現できるノートPCはめったにありません。

ウェブコンテンツの基準となるAdobe sRGBと比較したところ、カバー率は91.7%、対比では98.3%を再現できます。

コンテンツ作成、映像視聴に向いている高品質の液晶ディスプレイです。

8年前に発売したAcerの13.3インチノートPC 『Aspire Timeline X』(右)と比較しました。どちらもグレア液晶で反射します。

ZenBook Sはベゼル幅が横約8mm、縦約10mmです。Acerのモデルも当時としては画期的な薄型ノートPCだったのですが、時代がここまでノートPCを変えてしまったんですね。

SSDの読込速度

搭載SSDはSanDsik社のSATASSDが搭載されていましが。読込速度は理論値付近まででており、SATASSDとして非常に高速です。

インターフェース

右側面

左側面

外部接続端子はわずか4つです。Thunderbolt3対応USB Type-C×2(右側面)USB3.1Type-C(左側面)そして4極ミニプラグ対応ヘッドホンジャックです。(3.5mmのマイク、ヘッドホンが同時に使えるタイプに対応しているということ)

ZenBook Sに装備されているUSB Type-Cポートは、そのすべてが充電、映像出力、データ転送に対応しています。

バッテリーもち

ASUSのバッテリーの連続駆動時間目安14時間というのはJEITA規格のものです。

パソコンの”バッテリーもち”を計測できるPCMark8にてテストを行った結果4時間7分といった結果にでした。

PCMark8では、より高負荷な処理を連続でかけ続けるため、あくまで参考程度にとどめていただければと思います。

実駆動では連続使用で6-7時間程度はもつのではないでしょうか。

重量

重量は実測値で1.1kgほどでした。持ち運びには全く困らない重量です。

親指を添えただけでもてます。

ACアダプターとの合計重量は1.3kgです。なお充電はUSB Type-Cによって行われるため、市販のモノも使うことができるため、非常に持ち運びがしやすいです。

ZenBook Sのおすすめポイント

値段が安い

この価格帯のパソコンを”コスパ”で語るのは無粋なことですが、ASUSの魅力を知ってもらうために比較しようと思います。

ZenBook SとSurface Laptop 2を比較

 

型番

UX391UA-825R

Surface Laptop 2

液晶13.3インチFHD13.5インチPixelSense
CPUCore i5 8250UCore i5 8250U
メモリ8GB8GB
SSD256GB256GB
バッテリー11.2時間14.5時間
重量1.08kg1.2kg
価格(税込み)139,860円158,544円

 

どちらも高次元でまとまった最強のノートPCだと思いますが、価格に関してZenBook Sが2万円ほど有利。(MicrosoftOfficeがついてないということもありますが。)もちろん、Surface Laptop 2のアルカンターラキーボードも素敵だし、NVMeSSDの読込速度、液晶ディスプレイの解像度など、実際に自分の手で触れたことがあるので優れているのはわかる。

しかし、僕個人の考えとしてノートPCとしての利用を考えるとそこまで快適性が変わることはないと考えているため、ZenBook Sの費用対効果は高いと考えます。(ZenBook S の方が軽量だしね)

ASUSのZenBookシリーズは高品質なノートPCでありながら、それでいて安いという特性があります。

もし、安価なノートPCを検討されている方がいたらもう少し予算を挙げてZenBook Sも検討材料に含めてはいかがでしょうか。

ユーザー体験を向上させる付属アクセサリー

付属のASUS純正スリーブケースとバーガンディレッドの相性はばっちりです。

しっとりとした肌触りで常に持ち出したくなるようなデザインです。

USV Type-C→USB Aタイプ変換するケーブル(左)および、USB Type-C→HDMI変換ケーブル(右)が付属してきます。

メーカー側としては薄型、軽量化するためのインターフェース統一なのでしょうが、昨日、僕のYouTubeに寄せられたコメントで上記のような意見もあるようです。

ユーザーの立場からしたら従来のインターフェースを使うことの方が多いから、まだまだType-Cだけでは不便ということです。

ASUSのZenBook Sは付属物にこうした接続アクセサリーも用意してくれています。

ASUS ZenBook S UX391UAの評価

このPCの評価をまとめます。

ZenBook S UX391UA(UX391UA-825R)の評価
価格ノートPC上位モデルとしては安い。
性能高い。上位モデルを選ばずとも十分な性能。
携帯性良い。アルミボディで1kg弱の本体重量は驚異的。
液晶視認性が良く、色の再現度が高い。非常に高品質。
デザイン無駄のないシンプルな”禅”デザインが素晴らしい。とても良い。

タッチパネル非搭載のノートPCとしては最高クラスの品質を誇りつつ、ユーザビリティも高い。これほど洗練されているノートPCなのに、大手メーカーよりも安い価格で驚異的です。

もし、メインPCで持ち運びを検討されているならおすすめです。

ファンの音について

大手サイトのユーザーレビューにて『ファンの音が不快だ』という口コミをみつけました。書かれていた”チリチリとした音”を確認しましたが、個人的には気になるほどのものではありませんでした。

もし気になるようであれば、Zenbook Sにはファンコントロール機能も付いており、公共の場などで使う際はファン回転数を下げるなどすれば改善できます。ファンの回転数とともにCPUパフォーマンスは落ちますが、Core i5 8250Uの基本パフォーマンスが高いため、動作にそれほど影響はないでしょう。

僕が敢えて、デメリットを挙げるとしたら指紋が付きやすいといったところでしょうか。

と思ったら、クリーナーまで付属していました。弱点はありませんでした。

ASUS ZenBook S UX391UA

価格 129,500円

公式サイトで確認

なお、価格や仕様は記事執筆時のもので異なる可能性があります。必ず公式ページで確認してください。

このほか、当ブログではPCのレビューを中心に活動しております、疑問点、不安点のある方はコメント欄に記載いただければ僕のお応えできる範囲で対応させていただきますので是非ご利用ください。

ASUSは、パソコン、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチなどをはじめ、マザーボードやビデオカードなどPC向け高性能パーツを開発・販売する総合エレクトロニクスメーカーです。ASUSについて疑問のある方はASUSについてまとめた記事も記載しておりますので下記記事もご覧ください。

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)