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BTOパソコンメーカーのおすすめを年間100台以上実機レビューをするPCレビュアーが比較して解説

『せっかくパソコンを買うなら安くて高性能なパソコンを購入したい!』『自分の用途に合ったパソコンを選べるか不安』という方のために、受注生産によるパソコン販売をしているBTOメーカー各社を比較し、おすすめする記事です。

この記事を執筆している僕は元家電量販店店員で現在年間100台上のPCを実機で検証、測定、レビューをしているPCレビュアーです。最後まで読んでいただければBTOパソコンの知識が付くため失敗しないパソコン選びができるでしょう。

後半部分ではおすすめのパソコンメーカー

BTOパソコンの基礎知識

BTOとは

まず、BTO(Build To Order)=受注生産とは生産方式の一つの分類で、富士通やNECといった大手パソコンメーカーのようにあらかじめ決まった性能モデルの中から選ぶのではなく、『ケースサイズ』・『CPU』・『グラフィックボード』など、パソコンに使われるパーツが大枠で決められたモデルの中から自分の使用用途に合ったモデルを構成し、注文して初めてパソコンの組み立てが行われるオーダーメードの生産方式です。

上記写真は、僕が大手BTOメーカー『マウスコンピューター』の飯山工場で見学させていただいた時のものです。専用の受注シートをもとにパーツを振り分け、注文ごとにパソコンを組み立てます。

CTO(configure-to-orderまたはcustom-to-order)=注文仕様生産という方式もありますが、最近ではパソコンの基本性能が向上して、細かく性能を詰めなくても普通に使えるレベルになったためあまり使われなくなってきています。

  • BTO:自分でパーツをカスタマイズして注文する方式
  • CTO:用途を伝え、メーカーから提案して注文する方式

ネットショッピング全盛の現在では意味がほとんど同じですが、例えば、大学生や専門学生が学校側から提示されるオリジナルパソコンといわれる、家電量販店などで見かけないモデルはわかりやすいCTOの例でしょう。

つまり、デスクトップパソコンだけでなくノートパソコンも同様です。

好きなパーツを選べる

「大枠で決められた」といってもCPUやSSD、HDD,グラフィックボード、メモリなどは自分の目的にあったパーツを選択できます。

ゲーミングPCであれば、CPUとグラフィックボードを重視、写真編集であれば、CPUとメモリを重視といった選択が可能になります。

気になるパソコンの品質は?

「BTOパソコンの品質が心配…」

と思う方もいらっしゃでしょうが、最近は”パーツ”そのものの不具合が少なくなってきているため、”BTOメーカーだからパソコンの品質が低い”ということはなくなっています。

かつて、パーツメーカーがたくさんあった昔とは違い”型”が決まり、メーカーが絞られているため不具合が起きにくくなっています。

わかりやすい例でいうと、スマートフォンはスマホが流行る前は主に国内メーカーが多く販売していましたが、ほとんど撤退しました。不具合が多かったり、性能が低かったりと、問題が多く今は海外メーカーのものになっています。これと同じで生き残ったパーツメーカーのものを利用するため不具合は起こりにくくなっています。

ただし、BTOメーカーが採用するパーツの特性を理解せずに購入してしまうと思わぬ失敗があるかもしれません。

特に多いのがグラフィックボードの特性についてです。内排気モデルと外排気モデルの違いも判らずに「ファンがうるさい!ダメなメーカーだ!」と決めつける人が多いのです。

カスタマイズは自分の好きなようにすればよい

「パソコン詳しくないからカスタマイズとかわからないんだけど?…」

と迷ってしまう人もいますが、基本的にBTOメーカーでウェブサイト上に用意している吊るしのおすすめモデルを購入しても問題なく動きますので特別なカスタマイズを無理にする必要はありません。

BTOメーカーでパソコンを選ぶ際の注意点

注意点として、大手BTOメーカーはパソコンに詳しい人のために、敢えて性能を落としたパソコンを吊るしモデルとして販売していることもあります。

上記画像では最新のハイエンドグラフィックボードGeForce RTX2070を搭載したドスパラの人気モデルガレリアXFシリーズの最新モデルです。

この画像を見て「はっ」と気づいた方は大丈夫なんですが、メモリーは8GBだと今のゲームをプレイするのに適切ではありません。これは、カスタマイズを前提として安く仕上げているため、そのまま購入した場合RTX2070のポテンシャルを発揮できないまま使うことになります。

ひとつの例としてメモリーで紹介しますが、パソコン用メモリーが今とても安くなっているため、自分でメモリーだけ買って増設した方が安いです。それゆえパソコンに詳しい人は少ないほうがむしろありがたいのですが、後乗せする場合、手間がかかるためパソコン初心者には不親切です。

このように、カスタマイズを前提としたBTOメーカーのパソコンは安いけれど買った後に「失敗したなぁ」と思うことが多くなるため注意しましょう。

メモリーの増設や、HDDの増設くらいならできる!という方は

BTOメーカーで購入するメリット

価格が安い・安定している

自作PCでありがちなのが「パーツメーカーは○○一択」といったパーツメーカーしばりで、気づいたら高額になっていたというケースが考えられます。

低価格のパーツで構成されるBTOメーカーのパソコンは下手な自作PCよりも安くなる可能性が高いです。

“可能性が高い”とは、自作PCでも中古品やジャンク品(不動品を治す)を使って格安で仕上げてしまう人もいるため一概にはいえないということ。

また、パーツを個々に購入する自作PCの場合、CPUを製造するインテルやAMD社の卸売価格をダイレクトに反映されるため、場合によっては自作PCの方が高くつこともありえます

下記記事では、Amazonで販売されているPCパーツの最安値とG-Tuneのパソコンを比較した記事ですので、「本当にそんなに安いの?」と思う方は参考にしてみてください。

分割支払いにも対応

ハイスペックなパソコンは高額です。パーツを一つ一つ購入する自作PCと違い、パソコン購入時に分割支払いを選べ、しかも無金利で購入できるキャンペーンを行っている場合があり、手元に現金がなくてもパソコンを購入することができます。

BTOメーカーで分割払いをする場合、注文時の金額が分割になるためカスタマイズ時に一緒にマウスやキーボード、ソフトウェアなどのアクセサリを追加するとすると月々の支払いに含めることができます。

まるごと保証・アフターサービスを受けられる

自作PCと違い、パーツごとでなく、パソコンそのものに保証がつくため、トラブルが発生した際はますBTOメーカーに相談することができる。

パソコンは精密機器の集合体なので、プロでも一つ一つ検証を行って突き止めるため、問題箇所の特定に時間がかかります。

こうした時間のかかる面倒な部分をBTOメーカーであれば好きなパーツ好きな構成で組んだパソコンに対して保証がつけられるため、非常に楽。

不具合をチェックしてくれる

BTOメーカーの初期不良を異常に気にする人は多いですが、自作PCの場合、パーツレベルの初期不良を自分で対処しなければなりません。

マウスコンピューターでは、少なくとも出荷前に2度、場合によっては3度も出荷前にチェックを行ってくれるため余計な手間がかかりません。初心者の人としては安心ですし無駄がないはずです。

下記に工場見学をした際、初期不良が少なくなった理由を記載しましたので是非ご覧ください。

以上の理由により、低価格でそこそこ使えるパソコンから、重たい3Dゲームや4K動画の編集が可能なハイスペックはパソコンを簡単に手に入れられるのがBTOパソコンを使うメリットです。

コスパが高いBTOパソコンメーカーランキングと特徴

BTOメーカーは多数あるため、価格やモデルを一つ一つ検証していくと時間がかかるうえ、細かい点まで詰めるときりがない。価格.comなどで、みてもよくわからないのは各メーカーが微妙に性能を変えているからです。

そこで今回はゲームPCで人気の構成

  • Core i7 9700K
  • GTX2070
  • メモリ16GB
  • SSD500GB+HDD1TB(あるいは2TB)

といったオーソドックスな構成にカスタマイズして比較して、安い順に並べる。パーツの品質などは一切無視したコストパフォーマンス(払った費用に対して得られる性能)が高いメーカーをランキングにしてみます。これをすることで、どのBTOメーカーが安く買えるのかがわかります。(もちろんものによってかわりますが。)

お金は数値化されているのでとても図りやすく、サポートの評判は購入者のパソコンの知識によって親切だったか不親切だったかは異なってしまうため、どうしてもニュアンスになってしまう。(僕の私見を入れると100%マウスコンピュータ―を推しちゃうため価格順にしてみました。

ここではあくまで”スペック”と”値段”という大雑把な見方で参考比較を作ってみます。

もし、サポートやアフターサービスも含めて検討するのであれば、利益を直接生み出しにくいアフターサービス部門に力を入れるのは大手じゃないと無理なのでドスパラかマウスコンピューターを選ぶのが合理的です。

順位メーカー順位メーカー
1位TSUKUMO7位サイコム
2位STORM8位FRONTIER(フロンティア)
3位パソコン工房9位DELL
4位ドスパラ10位ark
5位マウスコンピューター11位HP
6位SEVEN12位Lenovo(レノボ)

以上のような結果になりました。

ただ、あくまで参考数値で”価格”にフォーカスしただけであって”パーツ”に着目しているわけではないです。

メーカー保証が使えるBTOパソコンの強みとしては、パーツ品質そのものよりも安い構成で普通に動作してくれるかが大切。よい品質のパーツを使っても与えられた役割を大幅に超えた性能が出るわけではないからです。

1位TSUKUMO/ex.computer

G-GEAR GA7J-D181/T

※注意点として、マザーボードに旧型のZ370チップセットのものを利用しています。

上記モデルをHDD2TB+500GBのSSDに構成しなおすと税抜き180,300円となります。(送料別)

TSUKUMOは自作PC・パーツ・周辺機器などの専門店として秋葉原などに店舗を構えるメーカーです。上記の通り価格を安く抑えるテクニックを駆使してコストパフォーマンスを挙げています。

ヤマダ電機傘下であるため、ヤマダの大型店舗であれば実機を置いてある可能性があります。

価格の安さと絶妙なパーツ選定で価格を抑えています。延長保証は5年まで対応している珍しいメーカー

Msi製のグラフィックボードを搭載していることが多いです。

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2位STORM

PG-MC

驚くことにカスタマイズが安かったのが、BTOメーカーのSTORMで、税抜き189,139円(送料抜き)でした。1998年設立のBTOメーカーです。ホームページがやや古いタイプでなじめないかもしれませんが価格は安い。ノートPCの取り扱いはしていないとのことで最安値を狙うのであれば検討の余地があります。

グラフィックボードはMsi社のものが使われることが多いようです。

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3位パソコン工房

LEVEL-R039-i7-TOR-FB

株式会社MCJグループ(マウスコンピュータージャパン)であるパソコン工房はセール時の価格が業界最安値クラスです。1位のTSUKUMOと違い全て最新のパーツで構成された状態で、SSDを500GBにしても、税抜き189,960円(送料別)で購入することができます。

製造は長野県飯山工場で行われています。

グラフィックボードはMsi社のものが使われることが多いです。

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4位ドスパラ

GALLERIA XF ガレリア XF

ウェブサイトを見るとこぞってみんなおすすめしているドスパラはやはり安い!GALLERIA XF ガレリア XFをメモリ16GBにアップグレードすると税抜き192,680円で購入できます。(送料別)

先ほど記載した通り、最低スペックのものを作っておくことで「HDDやSSDの増設ならできる!」といったユーザーにとっては非常にコスパの高いメーカー。グラフィックボードは中国メーカー大手『Palit』社製のものを利用していることが多いです。

大手中の大手なので、サポートの評判は様々ですが、実際に僕の知り合いの利用者からは悪い評判を聞いたことはありません。

短納期をありがたかる人が多いです。

5位マウスコンピューター/G-Tune

NEXTGEAR-MICRO im620GA1-SP16GB

僕が推しているマウスコンピューターのG-Tuneブランドが5位で(税抜き)199,800円(送料別)

ドスパラと同じく超大手のマウスコンピューター。

アフターサービスを自社で請け負うことで24時間365日対応が可能です。サポート部門を統括する方に直接お話を聞きましたが、風通しのよい社内環境で電話オペレーターから技術者まですぐに応答できるということで、購入者からの評判も良いです。

グラフィックボードはMsi社orZOATCのものが使われていることが多いです。

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5位以下は省略しますが。メーカーの特徴だけ

SEVEN

知名度こそ低いものの、性能の高いパーツをチョイスしたBTOパソコンがユーザーに評価されています。PCケースINWIN サーマルテイク製を選べたり、CPUクーラーに虎徹が標準搭載されている。

SEVENで組めるPCはパーツ市販されている評判の良いものなので、BTOメーカーというよりは自作代行に近い。

サイコム

本格的なゲームPCを購入したいならサイコムがおすすめで、PCパーツをこだわってパソコンを購入することが可能です。CPUをはじめとしたほぼすべてのパーツをPCパーツメーカー毎で選ぶことが可能。

Hydroシリーズの水冷PCは4K解像度でガンガンゲームをプレイするべくRTX2080以上のグラフィックボードを搭載する人におすすめできます。

ただ価格が高め。

FRONTIER

ASUSのマザーボードを前面に押し出しているFRONTIERもヤマダ電機参加のBTOメーカー。ここまで見ればわかる通り、有名メーカーのパーツを使っているところは価格が高くなります。

DELL

今でこそ、国内に在庫を抱えるDELLですが、Alienware(エイリアンウェア)シリーズはまだまだ受注生産を行っています。

独自のカスタマイズでOC仕様のPCパーツをふんだんに使っているため価格が高くなりがち。

ark

PCショップアークもPCケースやマザーボードにこだわることが可能。ASUSのTUH Gamingシリーズはもちろん、PCケースが豊富なため、オシャレで高性能なパソコンが欲しい人におすすめ。

ちなみに、Msi社の代理店であるため、MsiのゲーミングノートPCを購入することもできます。ネット通販では取扱いの少ないLGgramも購入でき。普通にサイトを眺めるのが楽しい。

VSPEC

パソコンの構成を見る限りやや割高。というかちょっと構成が古い。

Lenovo

ゲーミングPCに関してだけレノボはかなり弱いです。そもそものラインアップが貧弱なので選択肢がなさすぎます。

HP

HPのOMENシリーズはパソコンの性能は高いのですが、価格も大幅に高いのがネックです。

以上が、BTOメーカーの特徴や評価です。

パーツまで選べる自作代行系のメーカーは総じて金額が安いメーカーと比較すると5万円程度は高くなります。高くなりますが、「とにかくパソコンのパーツにこだわりたい」、「自分で自作をするのは不安だ」といった人におすすめです。

個人的なおすすめメーカーをあげるとしたら。

マウスコンピューターは工場まで見学して実際にパソコンを組み立てている様子まで目撃しているので、品質管理にぬかりがなく、安さと品質を両立してる優良メーカーだと思っているからです。

ドスパラは敢えてメモリを少なくして安さを追求しているところですね。2019年現在だとDDR4メモリの価格が値崩れしているので、むしろメモリなしで(PC)売ってくれよっていいたくなります。自分で増設した方が安い。

サイコムは上位の水冷モデルのコストパフォーマンスが高い。ウルトラハイエンドで構成するならサイコムがいいのかなぁと思います。

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うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
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