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【工場見学】マウスコンピューター飯山工場の製造・品質管理を取材

ウチヤマチカラ
ウチヤマチカラhttps://usshi-na-life.com
PCレビュアー。2014年からPC専門メディア「うっしーならいふ」を運営し、累計500台以上のPCを実機レビューしています。家電量販店でのPC販売経験と、法人向けPCの選定・提案経験を持ち、CPU性能、バッテリー駆動時間、ディスプレイ品質、発熱、動作音などを実測しています。

本記事の工場写真と現地取材内容は、2018年にマウスコンピューター飯山工場を見学した際のものです。

製造設備や工程は現在変更されている可能性があるため、2026年時点で公式サイトから確認できる生産・品質管理・保証情報を加えて内容を更新しています。

マウスコンピューターは、長野県飯山市の工場を中心にパソコンを生産している国内PCメーカーです。

2018年にマウスコンピューターの飯山工場を見学し、パソコンの開発・試験、部品の準備、組み立て、動作確認、抜き取り検査までの工程を取材しました。

本記事では、現地で確認した製造工程を基に、マウスコンピューターの国内生産にはどのような強みがあるのかを解説します。

なお、掲載している工場写真と現地取材の内容は2018年当時のものです。設備や製造工程は現在変更されている可能性があるため、保証、サポート、納期などについては、2026年時点の情報を加えて更新しています。

2018年に見学したマウスコンピューター飯山工場

結論|国内生産の強みは工程管理と検査体制

マウスコンピューターの国内生産における強みは、単に日本国内でパソコンを組み立てていることではありません。

注文内容の管理、部品の照合、組み立て、動作確認、抜き取り検査までの工程を管理していることが特徴です。

マウスコンピューターの製品は、一部モデルを除いて長野県飯山市の工場を中心に生産されています。

2018年の工場見学では、次のような工程を確認しました。

  • 高温・低温環境を想定した製品試験
  • BTOの注文内容に合わせた部品の準備
  • バーコードによる構成情報と部品の照合
  • 1台分の部品をまとめたコンテナ管理
  • 作業者の習熟度と担当工程の管理
  • 組み立て後の動作確認
  • ランダムに製品を選ぶ抜き取り検査
  • 技術者による最終確認

ただし、国内生産だから初期不良が発生しないわけではありません。

パソコンには、CPU、メモリ、SSD、マザーボードなど多数の電子部品が使われています。部品自体の不良、輸送中の衝撃、使用環境、経年劣化などによって故障する可能性があります。

また、工場見学だけで実際の故障率を算出したり、海外メーカーより壊れにくいと判断したりすることはできません。

現地取材から確認できたのは、部品の取り違えや組み立てミスを減らし、出荷前に不具合を発見するための管理・検査工程が設けられていたことです。

マウスコンピューター飯山工場とは

マウスコンピューター飯山工場は、長野県飯山市にあるパソコンの生産拠点です。

パソコンの開発、品質管理、組み立て、検査、出荷などに関わる機能が集められています。

マウスコンピューターは、一般向けのmouseだけでなく、ゲーミング向けのG TUNEやNEXTGEAR、クリエイター向けのDAIV、法人向けのMouseProなどを展開しています。

これらの製品の一部は、購入者が選んだ構成に合わせて生産されます。

BTOは「Build To Order」の略で、注文を受けてからパソコンを生産する方式です。

完成済みの構成をそのまま販売するだけではなく、製品に応じてメモリ、SSD、Office、無線LAN、保証などを変更し、注文内容に合わせて組み立てます。

ただし、マウスコンピューターのすべての製品が飯山工場で生産されているわけではありません。一部モデルは協力工場や海外で製造されています。

本記事で紹介する工程は、2018年に飯山工場を見学した際に確認した内容です。

当時、製品がどのように開発・管理され、注文後にどのような流れで組み立てられているのかを取材しました。

量産前に行われる開発・品質試験

パソコンを安定して動作させるには、組み立て時の作業だけでなく、製品化する前の設計と検証も重要です。

マウスコンピューターでは、量産前の段階で実際の部品を使って製品を組み立て、仕様に合った製品になっているか、製造工程に問題がないかを確認します。

恒温槽を使った温度試験

工場見学では、一定の温度環境を作り出せる恒温槽を確認しました。

温度条件を変えて製品の動作を確認するための恒温槽

高温・低温環境を想定した動作確認設備

パソコンは、搭載するCPUやGPUの性能が高いほど発熱量も大きくなります。

内部の熱を適切に排出できなければ、処理性能が低下したり、動作が不安定になったりする可能性があります。

恒温槽を使った試験では、高温・低温環境や長時間の稼働を想定し、製品が設計上の基準を満たして動作するかを確認します。

ここで重要なのは、「CPUやGPUの性能を必ず最大限まで引き出せる」と断定することではありません。

搭載する部品、筐体、冷却機構を組み合わせた状態で動作を確認し、想定する使用環境で問題が発生しないかを製品化前に検証する工程です。

振動・落下・長時間動作などを確認

マウスコンピューターでは、低温、高温、湿気、振動、落下など、実際の使用環境を想定した製品評価も行われています。

例えば、持ち運びを想定したノートPCでは、移動中の振動や衝撃、温度や湿度の変化などが製品へ加わる可能性があります。

こうした条件を想定した試験を行うことで、製品の設計や使用部品に問題がないかを量産前に確認します。

ただし、すべての製品に同じ試験が実施されるとは限りません。

実施される試験や基準は、製品の種類、筐体、想定用途によって異なります。

また、耐久試験を通過した製品でも、落下や水濡れによる無破損・無故障を保証するものではありません。

実際の保証範囲については、製品ページと保証規定を確認してください。

注文から組み立てまでの流れ

BTOパソコンは、注文時に選択された構成を製造工程へ正確に反映する必要があります。

メモリやSSDなどの選択肢が増えるほど、異なる部品の取り違えや付け忘れを防ぐための管理が重要になります。

注文構成に合わせて部品を準備

2018年の工場見学時には、公式サイトから注文された製品の構成情報が製造工程へ反映され、出荷予定日などに応じて管理されていました。

注文内容と出荷予定に応じて管理されていた製品構成情報

注文されたCPU、メモリ、SSD、グラフィックスなどの構成を確認し、パソコン1台分の部品をプラスチック製のコンテナへまとめます。

パソコン1台分の部品をまとめたコンテナ

1台分の部品をあらかじめまとめることで、製造ラインで必要な部品を確認しやすくし、別の注文の部品が混ざるリスクを減らします。

バーコードで部品の取り違えを防ぐ

工場では、メモリやSSDなどの部品をバーコードで管理していました。

構成情報と部品のバーコードを照合する工程

注文された構成情報と、実際に用意された部品のバーコードを照合し、異なる容量や規格の部品が混入していないかを確認します。

さらに、コンテナへ部品を入れた後にも内容を確認し、問題がなければ組み立て工程へ進みます。

この仕組みは、作業者が目視だけで部品を判断するのではなく、部品の取り違えや付け忘れを減らすための管理方法です。

バーコード管理によってミスが完全になくなると断定することはできません。

ただし、異なる構成を1台ずつ生産するBTOメーカーにとって、重要な管理工程といえます。

作業者ごとのスキルを管理

パソコンの組み立てには、部品の取り付け、配線、ネジ締めなど、人の手による作業が含まれます。

担当者によるパソコンの組み立て作業

工場見学時には、作業者ごとに習熟度や担当できる工程を確認するスキルチェックシートが用意されていました。

作業者の習熟度と担当可能な工程を管理するスキルチェックシート

手作業による品質のばらつきを抑えるため、作業者の習熟度や担当可能な工程を管理していました。

作業内容と担当者の習熟度を対応させることで、経験が必要な工程を適切な担当者へ割り当て、一定の品質で組み立てるための仕組みを整えています。

組み立て後に行われる検査

パソコンは、部品を取り付けただけでは出荷できません。

組み立て後には、注文された構成になっているか、各部品を正しく認識しているか、一定時間安定して動作するかを確認します。

動作確認と出荷前検査

工場見学では、組み立て後のパソコンに対して動作確認と出荷前の検査を行っていました。

取材時に確認した主な内容は次のとおりです。

  • パソコンの電源が正常に入るか
  • 注文された構成になっているか
  • 搭載した部品を正しく認識しているか
  • 一定時間、安定して動作するか

組み立て後のパソコンに対する動作確認

確認できた範囲では、組み立てた直後に出荷するのではなく、構成と動作に問題がないことを確認したうえで、次の工程へ進んでいました。

抜き取り検査と最終確認

通常の検査に加えて、完成した製品の中からランダムに選ぶ抜き取り検査も行われていました。

完成した製品からランダムに選んで行う抜き取り検査

抜き取り検査では、通常の製造・検査工程が適切に機能しているかを確認します。

さらに、技術者による最終確認を行い、基準を満たしていない製品は出荷せず、問題が発生した原因を確認して製造工程へフィードバックする仕組みが取られていました。

完成品だけを確認するのではなく、問題が発生した工程までさかのぼり、原因を調べて改善へつなげる点が品質管理では重要です。

バーコードによる部品管理、作業者のスキル管理、動作確認、抜き取り検査を組み合わせることで、組み立てミスや出荷前の不具合を発見する体制が設けられていました。

国内生産にはどのようなメリットがある?

国内生産のメリットは、日本国内で組み立てているという事実だけではありません。

開発、品質管理、製造、検査に関わる機能を国内の拠点に置くことで、BTOの注文情報を製造工程へ反映し、問題が発生した場合に工程へフィードバックしやすい体制を構築できます。

マウスコンピューターの国内生産には、次のようなメリットがあります。

  • BTOの注文内容を製造工程へ反映しやすい
  • 注文構成に合わせて1台ずつ部品を準備できる
  • 開発・品質管理・製造部門が連携しやすい
  • 製造工程で発生した問題をフィードバックしやすい
  • 国内の修理拠点や問い合わせ窓口へつなげやすい

特にBTOでは、同じ製品名でもメモリ、SSD、Office、保証などの注文内容が異なります。

注文情報、使用する部品、組み立てる製品を照合しながら生産できることは、国内BTOメーカーの特徴です。

一方で、国内生産であることだけを理由に、海外製造のパソコンより故障率が低いとは断定できません。

パソコンの故障には、部品自体の不良、輸送中の衝撃、使用環境、経年劣化なども関係します。

国内生産の強みは、故障が発生しないことではなく、製造工程を管理し、出荷前に問題を発見するための体制を構築しやすいことです。

BTO生産と納期の関係

マウスコンピューターのBTOパソコンは、基本的に注文を受けてから生産します。

そのため、家電量販店の在庫品のように、オンラインで注文した直後に受け取れる販売方式ではありません。

ただし、「品質検査が厳しいから納期が長い」「カスタマイズすると必ず納期が延びる」と断定することもできません。

マウスコンピューターでは、製品ごとに出荷予定日が設定されています。公式案内では、届けるまでの日数は3営業日からとされていますが、実際の納期は製品によって異なります。

購入時には、次の項目を確認してください。

  • 製品ページに表示されている出荷予定日
  • 注文確定から出荷までの営業日数
  • 工場から届け先までの配送日数
  • 大型連休や工場休業日

対象製品では、有料の翌営業日出荷サービスも選択できます。

対象製品を13時までに注文確定すると、翌営業日に工場から発送されます。ただし、受付台数や部品状況によって利用できない場合があります。

また、翌営業日出荷は、注文した翌日に自宅へ届くサービスではありません。

工場からの出荷日を早めるサービスであり、実際の到着日は配送地域や運送状況によって異なります。

初期不良や故障が発生した場合

製造・検査工程を整えていても、パソコンの初期不良や使用中の故障を完全になくすことはできません。

マウスコンピューターでは、一部製品を除く対象PCに3年間の無償保証を標準で付けています。

標準保証は、利用者が修理センターへ製品を発送するセンドバック修理が基本です。

対象製品では、ピックアップ修理、オンサイト修理、保証期間の延長なども選択できます。

購入後は電話とLINEによる24時間365日のサポートを利用できるため、故障なのか、Windowsやドライバーの設定による問題なのかを相談できます。

修理については、平均72時間以内の対応を目標としています。

ただし、72時間はすべての修理が必ず完了する期限ではありません。故障内容、交換部品の在庫、混雑状況などによっては、72時間を超える場合があります。

また、標準保証、安心パック、破損盗難保証では、対象となる故障や受けられるサービスが異なります。

購入時には、保証期間だけでなく、修理方式と補償範囲も確認しましょう。

現在の保証内容、サポート体制、メリット・デメリットについては、マウスコンピューターの評判と評価で詳しく解説しています。

よくある質問

マウスコンピューターの製品はすべて国内生産ですか?

すべての製品が国内生産というわけではありません。

マウスコンピューターの製品は長野県飯山市の工場を中心に生産・出荷されていますが、一部モデルは協力工場や海外で製造されています。

飯山工場では何をしていますか?

飯山工場は、パソコンの開発、品質管理、部品準備、組み立て、動作確認、出荷前検査などに関わる生産拠点です。

2018年の見学時には、恒温槽を使った試験、バーコードによる部品管理、組み立て作業、抜き取り検査などを確認しました。

国内生産なら初期不良は起きませんか?

国内生産でも初期不良が発生する可能性はあります。

部品自体の不良、組み立て時の問題、輸送中の衝撃など、初期不良には複数の原因が考えられます。

国内生産の強みは故障しないことではなく、部品管理、組み立て、動作確認、抜き取り検査などを通じて、出荷前に問題を発見するための体制を整えやすいことです。

工場見学はいつ実施しましたか?

本記事の工場見学は2018年に実施しました。

掲載している写真と現地で確認した製造工程は当時の内容です。現在は設備や工程が変更されている可能性があるため、保証、サポート、納期などは2026年時点の情報を加えて更新しています。

故障した場合の保証は何年間ですか?

一部製品を除く対象PCには、3年間の無償保証が標準で付属します。

基本はセンドバック修理ですが、製品によってはピックアップ修理、オンサイト修理、延長保証などを選べます。

整備済みPC、サーバー、ワークステーション、周辺機器などは保証内容が異なる場合があるため、購入する製品の保証欄を確認してください。

まとめ|国内生産と検査体制を現地で確認できた

マウスコンピューター飯山工場では、注文構成に合わせた部品準備、バーコードによる照合、作業者のスキル管理、組み立て後の動作確認、抜き取り検査などが行われていました。

国内生産だから初期不良が発生しない、海外メーカーより壊れにくいと断定することはできません。

しかし、部品の取り違えや組み立てミスを減らし、出荷前に不具合を発見するための工程が設けられていることは、2018年の現地取材で確認できました。

マウスコンピューターの国内生産における強みは、「日本で作っている」という言葉だけではありません。

BTOの注文情報、使用する部品、作業者、検査結果を管理しながら製品を出荷する体制にあります。

一方で、工場見学だけでは実際の故障率や他社との優劣までは判断できません。

購入時は国内生産だけでなく、製品ごとの性能、価格、納期、標準保証、追加保証まで確認しましょう。

保証やサポートを含めてメーカー全体を判断したい人は、マウスコンピューターの評判とメリット・デメリットも参考にしてください。

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2 コメント

    • コメントいただきありがとうございます。
      確かに弊ブログではマウスコンピュータ―以外にもアフィリエイト収益として各メーカーのパソコンのプロモーションに協力させていただいていますが、特別に贔屓しているわけではありません。
      「実際にレビューした製品、実際に担当者に聞いた話、実際に観た感想」をもとに製作しているため、他所の「雰囲気で述べられたもの」とは違うと自負しています。

      下記はマウスコンピュータ―の工場組立工程を実際に見学した感想及び事実です。

      マウスコンピューターのノートPCに使われている製品はベアボーンキットが多くこれは大手外資系メーカーなどでも採用されております。
      また、デスクトップPCは大手PCパーツメーカーのマザーボードや市販されているパーツ群を採用しています。

      マウスコンピューターの強みは国内で日本人が国内で組立することだと個人的に感じたので記事にさせていただいてます。
      当記事にも記載させていただいているように、パーツレベルの初期不良は避けられないとは思いますが、特別品質の低いメーカーとは実際に観た限りでは感じられませんでした。

      メーカーの好き嫌いはあるかと思いますが、何をもって信頼性というのか基準が人によって異なります。僕は自分の目で見たものでしか判断しないため、当記事が信用できないのであれば別のメーカーをおすすめします。
      また、この記事を読む方のためにもマウスコンピュータ―以外に信頼できるメーカーを明記していただけると幸いです。

      以上。

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