2021年10月19日、Googleの新スマートフォンのことを忘れさせるかのような情報がAppleから発表された。

昨年発売されたApple独自のチップ「M1」にコアをモリモリにしたM1 ProやM1 Maxを搭載したMacBook Proが発表されたのだ。

これは果たしてどの程度のスペックなのかAppleの発表をもとに予想する。

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M1 ProとM1 Max

今回、新MacBook Proと一緒に発表された新チップは既存のM1チップを強化したプロセッサで、5nmプロセスはそのままに多コア化、そしてチップ内部のメモリの帯域幅を広げた。これによりCPUやGPUがより密接で高速化するのだろう。

M1 ProとM1 Maxはデスクトップ用Ryzen 9と同等!?

M1 Proは8つの高性能コアと2つの高効率コア、計10コアのCPUから成る。昨年発売されたM1チップは4つの高性能コアと4つの高効率コアで8コアとしていた。

結果はご存じの通り、ベンチマーク結果では最新のRyzen 7 5800Uと同等で、驚異的なコストパフォーマンスといわれていた。今回は高性能コアが増え、さらなるパフォーマンスアップを図ったようだ。

Appleが発表会で提示したグラフから予想するに、「4 Core PC laptop chip」はおそらくインテル 第11世代のCore i7 1165 G7(TDP45W)プロセッサやそのあたりのCPUと思われる。 Power Consumptionは直訳で消費電力だが、TDPで比較してそうなグラフ。「8 core PC laptop chip」はおそらくCore i9 11980HK(TDP65W)だろう。

グラフを見るにM1 ProおよびM1 Maxは30Wの出力で(おそらくCPUのみで計算している)1.7倍のインテルよりも優れているといっていた。このグラフを素直にCinebench R23のスコアに置き換えると、M1ProのCPUはマルチコア性能が20000pts付近で現行のデスクトップPCそれもRyzen 9 5900などと同等クラスの性能を発揮するモンスターノートPCということになる。

コアをモリモリにすることで最新のハイエンドデスクトップに迫るプロセッサを14型16型に搭載してきたということ。これは脅威だ。

M1 Proは売れ筋のゲーミングノートPC並み、M1 MaxのGPUはモバイル用RTX3080並みか

昨年発売されたM1チップ搭載PCをスルーしたクリエイターは多い。というのもクリエイティブタスクの処理を行う大部分はGPUでM1チップはGTX1050程度のパフォーマンスしか発揮できなかったからだ。

過去に行ったM1チップの動画の書出し速度の検証

過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7R4で撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。

Premiere ProCCは2021年2月3日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施。

  • XAVC S FHD24P(50Mbps)
  • 動画の長さ15分11秒
  • テロップ/カット編集/画像挿入あり
  • シーケンス設定は24fpsです。
  • M1チップはハードウェアエンコードがソフトウェアエンコードともに利用
  • M1チップの性能を最大限発揮できるパブリックベータ版を利用
機種24fpsの書出し時間
ASUS TUF DASH F152分22秒
XPS 13(9310)6分25秒
M1MacBook Air※ハードウェアエンコード4分24秒
M1MacBook Airソフトウェアエンコード10分46秒

※M1MacのみPremiere Proパブリックベータで書出し

M1MacBookAirはハードウェアエンコードを利用する際、プリセットを「高速一致のビットレート」に変更すればハードウェアエンコードが利用できるようになる。

過去のデータにはなるが、M1チップはPremiere Proのハードウェアエンコードにてインテルチップを搭載したXPS 13に差をつけて有利だったもののNVIDIAのGPUを搭載したモデルには勝てなかった。

M1 Proは最新の売れ筋ゲーミングノートPC級のパフォーマンスを30Wで実現

M1 Pro/M1 Maxはクリエイターのためのチップで、CPU同様、GPUもモリモリにすることでパフォーマンスを向上させた。クリエイターからすればこのアップグレードのほうが衝撃的で垂涎だったかもしれない。

M1 Proは30W(おそらくGPU単体の消費電力)で専用のGPUを搭載しているノートPCよりもパフォーマンスが出せるといっていた。おそらくGPUの最大消費電力をグラフに表しているが、該当するのは最新モデルだとGeForce RTX3060やRTX3070級のノートPCだろう。

筆者はRTX3070を搭載したノートPCを数台レビューしているが、4K動画の編集もこなせるほどパワフル。

M1 Proを搭載したMacBook Proはわずか30Wほどの出力で同等以上のパフォーマンスを発揮できるということだ。これは脅威だ。

M1 Maxは160Wグラフィックスに肉薄するパフォーマンスを60Wで実現

比較されているハイエンドグラフィックス搭載ノートPCは、グラフの伸び方から160Wほどの出力でおそらくモバイル用のRTX3080を搭載したマシンだろう。

このグラフでもM1 MaxチップはあくまでGPU単体の消費電力で掲載していると思われるが、わずか60Wほどの出力でモバイル用RTX3080に肉薄するパフォーマンスが発揮できるようだ。

ちなみに、モバイル用のRTX3080を数台レビューしているが、モバイル用のRTX3080はデスクトップPCのRTX2070SUPER並みのパフォーマンスが出せる。

ざっくりといってしまえばM1 Maxを搭載したMacBook ProはハイエンドデスクトップPC並みの性能をわずか100W程度の出力実現できるということ。これは脅威だ。

どのモデルを買うべきなのか

新しくラインアップに登場したのはMacBook Pro 14インチとMacBook Pro 16インチだ。

Applesiliconを搭載したMacは良くも悪くもクリエイター向けのアプリケーションを動作させるためのPCなので筆者の僕が分かる範囲で記載する。

写真、画像補正なら吊るしモデルをおすすめする

既に紹介している通りCPUの性能はハイエンドデスクトップ級で、メモリの帯域幅が増えているため、RAW現像やPhotoshopでのレタッチ、イラストは一番下のモデルでも十分快適だろう。前述の通り、M1 Proでも4K動画編集は行える程度の性能はあるはずで、あとは各種ソフトウェアがどの程度チップのパワーを引き出せるかで変わってくる。

コアが少ないものは半導体がうまく生成できなかったものが使われているが、減っているからといっても1つ1つのコアはしっかりと動作するため特に問題はない。

また、動画編集などで性能差を体感するためには、GPUが24コア以上あるものじゃないと体感的にはあまり変わらないと思われる。

ということで画像系のクリエイター・カジュアルに動画編集を楽しむクリエイターは吊るしモデル(メーカーページで売られているまま)の一番安いモデルを購入してもかなり快適なはずだ。

動画編集・カラーグレーディング・3DCGなら16インチのM1 Maxを

10bit RAW、8K動画や、3DCGのレンダリングを行うクリエイターは、ファイルを開くだけでも大量にメモリが使われる作業を頻発して行う。今回のM1 MaxはGPUそのもののパフォーマンスはもちろんだが、ビデオメモリとして利用できる領域が大幅に増えた点もクリエイターにとって垂涎。

おそらく重たい画像データを編集画面に乗せてもビクともしなくなるはずなのでぜひともフルスペックを検討していただきたい。

僕は14型MacBook Proを買いました

WindowsノートPCのなかでRTX3050TiやRTX3060を搭載したクリエイターノートPCにおそらく性能が近く比較しやすいというのはもちろんだけれど、Appleの発表した性能グラフを真に受けて本当に使えるのであれば検証してみたいと思って購入。

どの程度パフォーマンスが上がったか今から楽しみ。

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