IdeaPad Slim 550 14 (AMD)レビュー Ryzen 3 5300Uから選べる高コスパノートPC

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Lenovoが販売するIdeaPad Slim 550 14は14型のモニターを搭載したノートPCで、10万円以下で購入できるということもあり、市場で人気。

AMD Ryzenプロセッサ、インテル Core プロセッサを搭載したモデルを選ぶことができるが、2021年現在ではAMDのRyzen プロセッサのパフォーマンスが高く市場評価も高いため皆がこぞって選んでいるような形だ。

今回、Ryzen 3モデルを購入したため検証結果や使い勝手を紹介。

スペック

購入モデルはRyzen 3 5300Uを搭載した最廉価グレード

IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)
モニター
  • 14型(1920×1080ドット)
CPU
  • AMD Ryzen 3 5300U プロセッサ
iGPU
  • AMD RadeonGraphics
メモリ
  • 8GB(オンボード)
SSD
  • 256GB(NVMe)
サイズ(幅×奥行×厚さ)幅約321mm×奥行き約211mm×高さ約17.9mm
バッテリー持続時間
充電タイプ65W ACアダプター
重量約1.45kg
保証標準保証・1年間の引き取り修理

 

特徴

Ryzen 3 5300Uから選択可能な高コスパノートPC

Lenovo IdeaPad Slim 550 14(AMD)は記事執筆時の2021年8月現在では、いまだRyzen 5 4500Uモデルが購入できるなど、Lenovoらしい製品ラインアップの多さが魅力となるが、最安モデルはRyzen 3 5300Uを搭載したモデルで5.8万円ほどで購入可能な点も忘れてはならない。

Ryzen 3 5300Uは4コア8スレッドのCPUでコア数やスレッド数はインテルのCore i5 1135G7プロセッサと同等。

ベンチマークスコアなども同等クラスとなるため、AMDのプロセッサを選ぶ際は1段階スペックを落としてもインテル機を選んだ場合と比較してパフォーマンスが高いのも魅力。

デルのInspironと比較するユーザーのためにコスパを考慮して紹介しておくとIdeaPad Slim 550 14は8GBメモリ選択時でも画像のとおりデュアルチャネル動作で、グラフィック性能が高い。

8GBモデルを選ぶのであればIdeaPad Slim 550 14のほうがコスパは高い。

シンプルなデザインでビジネス利用もしやすい

IdeaPad Slim 550 14はシルバーの筐体でLenovoロゴが左上に設置されているのみでビジネスシーンでも使えるシンプルなデザインを採用。

天板にアルミ素材を使っているためパッみの印象で安っぽさを感じさせないのが魅力。

使いやすいインターフェース

IdeaPad Slim 550 14はUSB-CはもちろんUSB-Aを2ポート、SDカードスロットまで搭載しているため、標準的に販売されている高級モデルよりも拡張性が高く誰にでも扱いやすい仕様になっている。

低価格、ハイパフォーマンスで拡張性も高いため市場で高く評価されているということだろう。

IdeaPas Slim 550 14(AMD)

公式サイトで確認

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

デザイン・外観について

IdeaPad Slim 550 14は天板側がシルバーでキーボード側はブラックとグレーのカラーで構成される。ビジネス向けなシンプルなデザインでこのデザインが苦手という人は少ないのではないだろうか。

前述のとおり、天板はシルバーでぱっとみ5万円台から購入できるノートPCとは思えないほどのクオリティを感じる。

LenovoのロゴもIdeaPadシリーズのときのものから変化を加えて使いやすいようデザインされているのが伝わってくる。

底面もキーボード側と同様にグレーでまとまっている。ゴム足がわかれて接着されており目立たない。底面も非常にシンプルなつくりだ。

モニターについて

14型のフルHDモニターは視野角ひろめのTNパネルで、標準的なモニターよりも明るいのが特徴。手元の計測器で輝度計測したところ313nitほどだった。

トーンカーブ・色域について

キャリブレーションツールで計測したトーンカーブはフラットで、低価格ノートPCとしては良いパネルを搭載しているといってもよさそう。

sRGBカバー率は実測値で67.2%ほどだった。ウェブの閲覧やMicrosoftOfficeの利用に適しており、クリエイティブには向かない標準的なモニターだ。

キーボードについて

キーボードはJIS配列だが、US配列を切り替えたものを採用している。外資系メーカーにはありがちだが、エンターキーやスペースキーをJIS配列に無理やり変更しているため、普段から国内メーカーのキーボードを利用している人にとっては違和感を感じるかもしれない。

ただし、低価格ノートPCとしては非常に打ちやすいキーボードでしっかりとした打鍵感がある。

また、樹脂素材ではあるが筐体がしっかりしているためたわみも少ない。

一方タッチパッドは低価格ノートPC品質といったところで浅いうち味が少し気になった。持ち運び用のマウスはあったほうがいいかもしれない。

インターフェースについて

  • DCジャック
  • USB-C
  • HDMI
  • ヘッドフォンジャック

  • SDカードスロット
  • USB-A×2

搭載されているUSB-CはUSB-PDに対応しUSB-C充電器を使えばノートPC本体に給電することも可能。そしてこのUSB-CはDPにも対応しているためUSB-Cケーブルから映像出力も可能だ。

 

性能について

Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り

 

Cinebench R23の総合スコア

Core i7 11800H
14111pts
Ryzen 9 5900HX
13306pts
Ryzen 7 5800H
12651pts
Ryzen 9 5900HS
12058pts
Ryzen 7 5800U
7889pts
M1
7372pts
Core i7 11370H
7135pts 
Ryzen 5 5500U
6727pts
Core i7 1165G7
6594pts 
Core i5 1135G7
5739pts
Ryzen 3 5300U(レビュー機)
5405pts
Ryzen 5 4500U
4463pts
Core i5 1135G7
4223pts

最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では5405pts。

モバイルノートPCのなかでは非常に高性能で、Surface Laptop 4に搭載されていたCore i5 1135G7プロセッサと同等クラスの性能を発揮できる。前述のとおり、Ryzen 3 5300UでもパフォーマンスはCore i5並みであり、AMDを選択するユーザーが増えるのもうなづける結果だ。

PCMark10

FutureMarkが提供するPCMARK 10は、MicrosoftOfficeのWord、Excelに類する互換ソフトウェアや、ビデオ通話会議ソフト、画像編集ソフトのバッジファイルを実際に動作させ、どの程度の快適性があるかをスコア化。提供元はおおむね4000点以上あれば快適としている。

結果は総合スコアが4715でMicrosoftOffice互換ソフトやビデオ会議ソフトは快適水準だった。動画編集は厳しいかもしれないが写真補正、画像編集の用途まではこなせるだろう。

FF14

FF14ベンチマーク結果ではデスクトップ品質で2440。

オンボードGPUとしてはかなり頑張っているほうだが、最新のゲームはハードウェアの性能に合わせてパフォーマンスをあげているため設定変更が必要となった。

SSDの読み書き

搭載SSDはウェスタンデジタルのNVMeSSDで標準的な利用においては十分な読み書き速度だった。ただし大容量のファイルを読み書きさせた際に書き込み速度が大幅に低下しているためクリエイティブな用途や連続的にデータ転送を行うと速度の低下を体感するかもしれない。

PCの表面温度・ファンの動作音

ファンの動作音について

ファイナルファンタジー14ベンチマーク実行時のファンの動作音はおおむね39.2dbほどだった。

市場評価ではファンがうるさいとの声が上がるが、おそらくファンの動作音が高い音でなるため耳障りだと感じる人が多いのだろう。実際の音の大きさはモバイルノートPCなみ。

ただし、Ryzen 5やRyzen 7だと発熱量も多くなるためこのかぎりではないのかもしれない。

PCの表面温度について

このときのPCの表面温度は35℃ほどで人肌程度の暑さだった。これであれば低温やけどの心配やマシンストレスにもならず長く使えると思われる。

Lenovo IdeaPad Slim 550 14(AMD)の評価とまとめ

良い点

  • Ryzen 3から選択可能で業界トップクラスのコストパフォーマンス
  • 豊富なインターフェースで初心者にも使いやすい
  • デザインはシンプルで使う場所を選ばない
  • 低価格ながらキーボードも打ちやすい
  • 8GBメモリもデュアルチャネル動作で性能が高い

気になる点

  • TNパネルとsRGBカバー率67%ほどなので競合のInspironのほうがモニターグレードはやや上
  • 14型で1.45kgの重量でちょっとだけ重い

14型ノートPCでコスパを求めるならコレ

IdeaPad Slim 550 14(AMD)はコストの削り方が抜群で、標準的な利用用途をターゲットにしたコスパ最高のノートPCだ。

標準的な利用用途とは、ウェブの閲覧やMicrosoftOfficeなどの利用+αの作業だが、低価格のRyzen 3モデルでも必要にして十分な性能があるため、5-7万円程度でノートPCの買い替えを検討されている人には非常におすすめできる。

反面、モニターがTNパネルかつ色域が標準的なことや、メモリがオンボードで増設ができない点などを考慮すると、画像編集などクリエイティブなタスクを専門的に行う人はスペックをよくみて購入を検討したほうが良いだろう。

低価格、ハイパフォーマンスで拡張性も高いため市場で高く評価されているということだろう。

IdeaPas Slim 550 14(AMD)

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価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

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