MicrosoftがWindows7の”延長”サポートを終了するのが、2020年1月14日ということで、買い替えを迷う人もいると思うので、延長サポートが終了した場合どうなるのか、Microsoft公式ページやセキュリティソフトを使っているトレンドマイクロ社のお知らせを熟読したので、これは!と思ったものをまとめていきたいと思います。
Microsoftのサポート終了
Microsoftのサポートには『メインストリームサポート』『延長サポート』『サービスパックサポート』があります。
サービスパックサポートは法人向けの有償のものとなっているため、個人が該当するのは『メインストリームサポート』と『延長サポート』です。
メインストリームサポート
実は既に終了しているメインストリームサポートが結構大切です。
例えば、使っているベンダーソフトに不具合が生じた際の『セキュリティ関連以外の修正プログラム作成の新規リクエスト』やMicrosoftOfficeやOSに関する質問が無料で行える『無償サポートライセンス、ライセンス プログラムおよび、その他の無償サポート』はすでに終了しています。
メインストリームサポート期間中のOSを使っていれば困ったらMicrosoftに電話すれば(電話料金はかかりますが)無償で答えられる範囲のサポートを享受できたのがなくなってしまったということ。
そして、今回問題となっているのは『セキュリティ更新プログラムサポート』が終了することです。
セキュリティ更新プログラムサポートが終了
Microsoftいわく、サポートが終了したPCを使い続けると以下の驚異にさらされて、たいへん危険だということでした。
- マルウェアへの感染 未知のウイルスによる被害
- フィッシング詐欺 なりすましの被害
- 個人情報 漏えいの危険性
直近のセキュリティ更新プログラムでは主に外部からの遠隔操作される可能性のある脆弱性に対応したといった情報が、ソースネクストが販売する・ウィルスセキュリティゼロのページにわかりやすく記載されていました。
- 脆弱性情報
遠隔操作して悪事を働くようなソフトウェアを通称・マルウェアと呼びます。
マルウェアへの感染、未知のウィルスによる被害
マルウェアとは悪意のあるソフトウェアの総称で、ウィルスやトロイの木馬といったものも含まれます。
詳細はセキュリティソフトメーカー・マカフィー公式メディアにて紹介されていたので詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてください。
- 悪意のあるソフトウェア「マルウェア」とは?ウイルスとの違いも解説
このページの中に、Windows7のサポートが終了したことによるマルウェア感染の可能性について記載項目がありました。
- メールに添付されたマルウェアプログラムが仕込まれたファイルを開いて感染する
- メールやソーシャルメディアにあるURLをクリックして不正サイトに飛ばされて感染する
- インターネット経由でマルウェア入りのファイルをダウンロードして感染する
- 放置された脆弱性やゼロデイの脆弱性、アプリケーションの脆弱性を突かれて感染する
- クラウドサービス利用時に不正アクセスされて感染する
- マルウェアに感染した外部メディアを経由して感染する
- セキュリティ上のリスクを抱えているファイル共有ソフトを介して感染する
放置された脆弱性とは、Microsoftがサポート終了してもなおWindows7のパソコンを使い続けることです。
マルウェアに感染した場合、パソコン内部のデータを抜き取られたり、パソコンが使えなくなるようロックされた上に、開放するために金銭の要求を行うこともあるらしくとても物騒です。
また、一見大丈夫そうに見えても乗っ取りによるサイバー犯罪の踏み台になる(身代わりで使われる)可能性も否めずマルウェアに感染してしまうと非常に面倒なことになりそうです。
ウィルスバスターを使えば2021年12月31日までWindows7が使える
マカフィーのサイトには対策としてOSを最新のものに保つ、セキュリティソフトを導入し常に最新版を保つことが挙げられていました
『ウィルスバスター』で有名なトレンドマイクロ社では、”Windows10入れ替えまでのOS移行期間“としてMicrosoftによるWindows7の延長サポート終了後も引き続き2021年12月31日までは、脆弱性の対策を続けるとのこと。
つまり、日ごろからウィルスバスターを利用しているユーザーはMicrosoftによるサポートは終了してしまうけれど、トレンドマイクロのサポートは提供されるということになります。
なお、ソースネクストが販売するウィルスセキュリティZEROはMicrosoftのサポート終了に伴い同社も終了。ノートンセキュリティは、Windows7に関してはまだ未発表ですが、Vistaのサポートが終了した際には、継続的に脆弱性対策を行っているようです。
サポートを継続するウィルスバスターもWindows7を使い続けることは推奨しておらず、Windows10へ移行した方が良いということなので、余裕を持って買い替えを行いたいところですね。
古いPCを使い続けると35万円損する
MicrosoftのNews Centerに掲載された情報によると
日本の中堅中小企業の85%のお客様が、購入から4年以上経過したPCを所有されており、PCの買替サイクルは5.4年で、他国の平均よりも約1年も長いことがわかりました。また、購入から4年以上経過したPCは、新しいPCよりも、故障して修理に出す頻度や、PCの起動などにかかる時間が多くなることから、年間129時間もの生産的な時間が奪われ、PC1台当たり 349,983円相当の損失があることも明らかになっています(いずれも出典:Techaisle 2018年8月)。出典-Windows 7 と Office 2010 から、最新のクラウド環境(Microsoft 365)への移行状況と移行支援施策を発表
とのこと。
上記統計情報は企業向けのデータですが、個人利用においても最新のパソコンを購入した方が時間のロスが少なく、メンテナンス費用も少なくります。
僕は年間100台程度のパソコンをレビューしていますが、確かに4年前のパソコンとは比べ物にならないくらい性能がアップしていることを実感しており、パソコン嫌いが多いVista世代の人やWindows7初期にパソコンを使っていた人たちにも、スマートフォンではなくPCの利用をおすすめできる快適性になっていると自信を持って言えます。
昨今、スマートフォンサービスの勃興により映画、読書、ショッピングをネットで完結する人の割合が増えていますが、パソコンを使った方が快適なのはいうまでもありません。
今こそPCを買い替える時期ではないでしょうか。
まとめ
- 最新のOSを使えばMicrosoftのサポートが無料で受けられる
- Windows7は2020年1月14日で延長サポートが終了する
- ウィルスバスターを使えば延長サポート終了後の2年後まで脆弱性対策を受けられる
- 脆弱性対策されていないパソコンを利用していると外部から遠隔操作による攻撃を受けたりマルウェア・ランサムウェアに感染する可能性が高まる
- 対策は最新のWindows10に入れ替えること・最新のセキュリティソフトを使うこと
- 古いパソコンのままだと損をする
データ移行や買い替えの手間が発生しますが、Microsoftも営利企業であるため仕方のないことです。安心安全のためのコストとして割り切って新しいパソコン・OSに買い替えすることをおすすめします。