DELL G7シリーズは、ミドルクラスのGTX1660TiからRTX2060までの構成から選べるゲーミングノートPCです。
特徴としては、他社よりも安く購入できる点で、デルの強みが活かされたノートPCです。
メーカーから検証機を借りて検証した結果と僕の感想を記載します。
Dell G7 17の特徴
最小構成は14万円台から
デルの強みは低価格でコストパフォーマンスが高いことですが、Gシリーズは特にその印象が強いです。
G7シリーズで言えば、GTX1660Tiを搭載しつつ、スタートが14万円台からと他の追随を許さない圧倒的な低価格を実現しています。(一般的なゲーミングノートPCよりも2万円以上は安い)
セール時は上記よりさらに15%以上割引されることもあり、とにかく低価格でゲーミングノートPCを購入したいという人にはデルをおすすめしたい。
クリエイティブな用途にも使えるおちついたデザイン
GシリーズはG7に限らず、ゴテゴテとしたゲーミングPCのイメージを払しょくするべく、フラットなデザインとメタル仕上げを採用しています。
パフォーマンスとデザインを追求したモデルなので、動画編集や写真編集などクリエイティブな用途にも対応可能な万能型の据え置きPCとなっています。
ラインアップとおすすめ構成
New Dell G7 17 | ||
---|---|---|
プレミアムGTX1660Ti | プラチナGTX1660Ti | プラチナRTX2060 |
モニター | ||
17.3型フルHD(1920×1080ドット) | 17.3型フルHD(1920×1080ドット) | 17.3型フルHD(1920×1080ドット) |
CPU | ||
Core i5 9300H | Core i7 9750H | |
GPU | ||
GTX1660Ti | RTX2060 | |
8GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | ||
512GB(SSD) | 256GB(SSD) | 256GB(SSD) |
– | 1TB(HDD) | 1TB(HDD) |
最小構成のモデルでは、メモリが8GBでSSDが512GBとやや中途半端な構成です。カスタマイズも可能ですが、価格を考えると、最初からプラチナモデル選択したほうが賢いと思います。
もちろん、自分で増設できるという方はベースモデルとして、プレミアムGTX1660Tiのモデルを購入してもいいと思います。(G7シリーズはHDDの増設などデルの公式通販ではカスタマイズして購入はできません。)
Dell G7 17
検証機のスペック
検証機 | Dell G7 17 プラチナ(GTX1660Ti) |
---|---|
モニター | 17.3型FHD(1920×1080ドット)ノングレア |
CPU | Intel Core i7 9750H |
GPU | Nvidia GeForce GTX1660Ti |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 256GB(NVMe)+1TB(HDD) |
映像出力端子 | Thunderbolt 3×1/HDMI×1/MiniDisplayPort |
インターフェース | 2-in-1 SD/MicroMediaカード スロット/USB 3.1×2 USB3.1Type-C×1 |
無線通信機能 | 802.11ac +Killer ワイヤレス 1550 2×2 AC & Bluetooth 5.0 |
サイズ | 404×295.8×25mm |
保証期間 | 購入時から1年間引き取り修理 |
スペックはゲーミングノートPCで人気の構成です。Dell G7 17はThunderbolt 3を標準で搭載していまして、外部出力を検討されている方におすすめのモデルだと思います。
フォートナイト・PUBG中級ゲームタイトルの快適性
フォートナイトシーズン2の平均フレームレート | |
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フルHD(1920×1080ドット) | |
エピック(最高画質) | |
高画質 | |
中画質 |
人気ゲームタイトル『Fortnite』はエピック画質で101fpsでした。G7 17に搭載されているモニターは一般的な60hzのモニターですので、モニターパフォーマンスを活かしきれます。
専用のゲーミングモニターを接続する場合、144hzであれば高画質、240hzであれば、中画質程度まで画質調整を行えばオーケーです。
PUBGではウルトラで89fpsでした。メモリが16GBということもあって、フレームレートが安定していました。
が、安定的に高フレームレートを維持したいのであれば中画質を選択しておくとよいでしょう。
ファイナルファンタジー15|重量級ゲームタイトルの快適性
ファイナルファンタジー15のスコア | |
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フルHD(1920×1080ドット) | |
軽量品質 | |
標準品質 | |
高品質 |
ファイナルファンタジー15は、PCゲームの重量級タイトルをどの程度快適に遊べるかの指標として使われるタイトルです。
標準品質で”快適”クラスです。GTX1660Tiモデルの中ではスコアがあまり伸びていないような印象です。
Dell G7 17のゲーム性能まとめ
GTX1660Ti搭載の他のゲーミングノートPCと比較して同程度の快適性でした。中級クラスのゲームタイトルから重量級のゲームタイトルをカバーできるミドルクラスの性能を保持しています。
低価格でゲーミングノートPCを検討されているのであればDell G7 17でいいと思います。
今回の検証で、自分のプレーしたいゲームの内容がなかった場合はデルの公式ページで確認できる可能性があります。
Dell G7 17
デザインについて
Dell G7 17はゲーミングノートPCとして紹介されていますが、全体的にフラットなデザインをしており、暑苦しさのないすっきりとしたノートPCです。
ゴテゴテしたゲーミングノートPCは苦手なんだけどという方もこのデザインであれば受け入れやすいと思います。
ヒンジ部に『G7』の刻印があります。
カラーはグレーで、汚れは目立ちにくいと思います。樹脂素材ですが、背面から見ると重厚感があります。
キーボード側も同様に、シンプルなデザインで昨今のいかついゲーミングノートPCといった感じはありません。クリエイティブな作業を行いたい方にもピッタリだと思います。
底面です。吸気穴がやや小さい感じがしました。つくりは天面同様に非常にシンプルです。
Dell G7 17はミドルクラスGPUを搭載するノートPCでゲームのプレイはもちろんですが、動画編集や写真編集など、クリエイティブな作業を専門的に使いたい方にとって非常に扱いやすいデザインだと思います。
液晶モニターについて
ナローベゼルデザインを採用したモニターですが、最新のゲーミングノートPCでは画面占有率が90%以上のモデルもあるため、そこまでレアというわけではありません。が、やはり低価格なのにこのクオリティのノートPCは素直にすごいと思います。
パネルはノングレアタイプのIPSパネルで光の映り込みは少ないです。
色域・ガンマカーブ
液晶モニターのガンマカーブです。青が強くでてました、明るさやモノが自然に見えるように調整されていたのかもしれません。
Dell G7 17モニターの色域 | |
---|---|
sRGBカバー率 | 93.2% |
最大300nitsというノートPCとしては比較的明るいモニターで、色の再現度も高いです。ゲーム用途でももちろん使えますが、クリエイティブな作業に向いています。
キーボード・タッチパッドについて
フルサイズスケールタイプのキーボードです。キー配置でおかしな点はありませんが、『Backspaceキー』と『¥』が極端に近いため、ミスタイプを誘発します。あと、エンターキーがめちゃ細い。
筐体がしっかりしているのでたわみなどは感じられませんが、キーストロークは1.5mmでかなり柔らかめなキータッチです。
かなり好みが分かれるキーボードだと思います。ゲームをプレイする場合は別途ゲーミングキーボードを購入したほうがいいと思います。
タッチパッドは、独立ボタンではありませんが、左クリック、右クリックに分かれています。操作性は極めて標準的で不満は特にありませんでした。
インターフェース
Dell G7 17の各種ポート類は、左右、奥側にバランスよく配置されています。
右側面
- SDカードスロット
- USB 3.1
左側面
- USB-3.1 Type-C(Thunderbolt 3)
- USB 3.1 (Gen1)
- ヘッドフォンジャック
奥側面
- ケンジントンロック
- DCジャック
- HDMI
- USB 3.1(SuperSpeed)
- Minidisplay
- LAN端子
といった構成。
ミドルクラスの”ゲーミングノートPC”にThunderbolt 3が搭載されていることは珍しく、Dell G7 17がゲーム用途だけのために販売されているわけでないことがわかります。
ベンチマーク結果
Cinebench R20
Cinebench R20の総合スコア | |
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Legion Y540 17 Core i7 9750H | |
m-Book K700 Core i7 9750H | |
Dell G7 17 | |
Prestige 15 Core i7 10710U |
CPUのレンダリングスピードを計測するCinebench R20では、2249ptsという結果でした。17.3型としては低いスコアです。
FF15
冒頭でも記載しましたが、重量級タイトルが動かせるかの指標となるFF15のベンチマークテストでは、標準品質で快適クラスです。
ファイナルファンタジー15を1時間連続駆動させた際のPC内部の温度です。
CPUは100℃ではりつきでした。CPUパフォーマンスが出せていない原因は排熱でした。サーマルスロットリングが発生し、4.5GhzまでCPUクロックをあげられていません。
動画編集など、クリエイティブな作業であれば、最大パフォーマンスを維持し続ける時間は少なくても問題はないのですが、ゲームのプレイでは致命的です。
PC用のクーラーを同時購入する。PCの周囲に物を置かないなど、工夫しないとパソコンの寿命が大幅に縮まる可能性があります。
SSD・HDD
メインストレージはhynixのNVMeSSDでした。起動ドライブとして利用するのであれば全く問題ないと思います。
Alienwareなどでは高品質のSamsung製を搭載していると思われますが、まぁゲームをプレイするならこれでもいいかな程度のもの。
HDDは東芝製の一般的なデータ保存用に使われるHDDが搭載されていました。読込速度や書込み速度は極めて標準的です。
PCの表面温度・排気音
ファイナルファンタジー15を動かしているときのPCの表面温度です。ゲーミングノートPCとして、ユーザーフレンドリーとは言えない温度です。
低温やけどの危険性もあります、個人的にはDell G7 17を使うのであれば外付けのキーボード必須です。
全体的に熱を逃がしきれていないと思います。
ピーク時の排気音
17.3型の排気音としては静かでストレスは少なめです。とはいえ、本体がめちゃくちゃホットになるので多少うるさくなってもいいので、冷却性能をあげてほしいところですね。
Dell G7 17の評価とまとめ
良かった点
- とにかく価格が安い
- モニターの色域は広い
- デザインがシンプルで使いやすい
気になった点
- PC本体の熱
- CPUパフォーマンスを出し切れていない
低価格が売りのクリエイター向けPCとしてなら最高かも
キーボードに触れれないほど熱くなってしまう、PC本体を何とかしなければ、「価格が安いのが魅力で買ったのはいいけれど、全く満足できない」という評価になってしまうと思われます。
ゲームをプレイするためにDell G7 17の購入を検討されている方は、前述した通りノートPC用のクーラーを使ったり、スタンドを使って空洞を作るなど、工夫をすればパフォーマンスは何とかなると思うので、あとは専用のキーボードやマウスを別途購入することをお勧めしたいです。
なにより、Dell G7 17他メーカーより2-3万円安いのが魅力なので、専用のアクセサリを購入してもよいと思います。ゲーム用で考えているのであれば、いずれゲーミングキーボードやマウスは必ず購入の候補に挙がるはずなので…
また、動画編集などクリエイティブな作業でこのPCを欲している方も上記に注意しましょう。
フルHDの動画編集が快適に行える程度の性能を持つミドルクラスのGPUを搭載したノートPCのなかでは間違いなく最安値クラスなのでお買い得だとは思いますよ。
Dell G7 17
なお、価格や仕様は記事執筆時のもので変更となる可能性がありますので、必ず公式ページでご確認のほどよろしくお願いします。