日本HPが販売するHP Spectre x360 16-fをメーカーからレンタルできたので使い勝手やベンチマーク結果を掲載。
スペック
HP Spectre x360 16-f | |
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モニター |
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CPU |
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dGPU |
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メモリ |
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SSD |
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サイズ(幅×奥行×厚さ) | – |
バッテリー | 最大約9時間 |
無線通信規格 | Wi-Fi6E/Bluetooth V5.3対応 |
充電タイプ | DCジャック/USB-C |
重量 | 約1.96kg |
保証 | 1年間引き取り修理サービス・パーツ保証 |
特徴
動画で見る
最新のIntel GPUを搭載したクリエイターノートPC
新しいHP Spectre x360 16-fはインテルが開発するIntel Arc GPUを搭載したクリエイターノートPCで創作活動を中心に行うクリエイターに必要な性能を備える。
Intel Arc A370MはDX12に対応した3DMark Time Spyでグラフィックスコアが3291ポイントだったこのスコアはNVIDIAのGPU RTX3050の45W出力と比較すると若干不利といった結果。
ゲーム向け、としてはやや頼りないものの、フルHDの動画編集やイラスト制作には十分な性能で価格が許せるのであればmクリエイターノートPCとしては問題のない性能。
とはいえ、「パフォーマンスモデル」がCore i7 12700H(Core i7 1260Pよりもベンチマークでは有利)を搭載しているため、コストパフォーマンスを重視するならパフォーマンスモデルを選択した方が良いかもしれない。
高画質の5MPのウェブカメラを搭載
HP Spectre x360 16-fに搭載されている500万画素のIR CAMERAはノートPCに搭載されるものの中でもトップクラスに高画質。そもそもの画素数がフルHDの2倍以上なので非常に綺麗に撮影できる。
また美肌機能も搭載されており、化粧をしてないアラサーおじさんのお肌も綺麗に撮影してくれるため、身だしなみを過度に整えなくても大丈夫。
スタイラスペンとケース標準で付属する2-in-1PC
HP Spectre x360 14-efはタブレットPCのように使える、2-in-1コンバーチブルノートPC。
プレゼンテーションや動画の視聴に最適。
今回付属するアクティブペンはPC本体とマグネットでくっつく方式でPC本体購入時に同梱される。
HP Spectre x360 16-f
公式サイトで確認価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。
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デザイン
HP Spectre x360 16-fは16型のノートPCで16:10のアスペクト比を採用しているため、表示領域の広いモニターを有している。
PC本体はリサイクルアルミニウムを本体の主要素材として採用したメタルボディデザイン。
カラーはアッシュブラックで非常に高級感のある作り。個人的に好きなのはオーナメントになっているシルバーの箇所で、この部分があることによって他のPCよりも高級感が増している。
底面も同様のカラーでまとめられているため統一感がある。
ネジはT5のトルクスドライバーを利用すれば裏蓋を外すことができる。
重量
HP Spectre x360 16-fの重量 | |
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本体 | 1.95kg |
充電器 | 0.45kg |
モニター
搭載されているパネルは有機ELで最大400nitの明るさ。色域は下記。
色域
HP Spectre x360 14-efの色域 | |
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sRGBカバー率 | 100% |
DCI-P3カバー率 | 99.9% |
Adobe RGBカバー率 | 94.4% |
キーボード・タッチパッド
HP Spectre x360 16-fはフルサイズスケールのキーボードを採用。指紋認証のセンサーとカメラのセンサーがキーボードの中に設置されている。
うち味はキーストロークが浅め、クリック感がわずかにあるためタイピングがしやすい。筐体が頑丈なのでたわみもない。
タッチパッドはかなり大きめのものが採用されており、肌触りが柔らかく滑りがいいので操作性は高い。
カメラシャッターはオレンジがカメラオフで無点灯がカメラオン。
カメラが有効になっているか無効になっているかはカメラを見ればわかる。ソフトウェアでも確認可能。
HP Spectre x360 16-fは指紋認証センサーと顔認証に対応しているため、どちらかでロック解除可能。
インターフェース
左側
- オーディオジャック
- HDMI
- USB-A
カバーを使うことによってボディ本体を薄型化しつつUSB-Aポートを搭載している。
右側
- micro-SDカードスロット
- USB-C
- DCジャック
- USB-C
搭載されているUSB-CはThunderbolt 4を搭載している。
性能について
Cinebench R23
Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り
Cinebench R23の総合スコア | |
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Core i7 12700H | |
Core i7 12700H | |
Core i7 12700H | |
Core i9 12900H | |
Ryzen 7 6800HS | |
Core i7 11800H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Core i7 12700H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 9 5900HS | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 76800U | |
Core i7 11800H | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7 1260P(レビュー機) | |
Core i7 1260P(XPS 13 Plus) | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i7 1255U | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5625U | |
M1 | |
Core i7 11370H |
最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では10976pts
16型の筐体を採用しているため、同じCPUを搭載しているXPS 13 Plusよりもスコアが伸びた。
また、シングルコア性能も非常に高くクリエイティブタスクの処理が快適に行える水準。
PCMark 10
Microsoft Office互換ソフトや画像編集ソフトのバッチファイルを動作させてスコアを算出するPCMark10ではスコアが6202でMicrosoft Office、テレワークビデオ編集は快適レベル
PCMark 10 バッテリーテスト
PCMark 10 バッテリーテスト | |
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Modern Office | 9時間11分 |
PCMark 10に採用されているバッテリーテストではmodern Officeで9時間11分。
SSDの読み書き
クリスタルディスクマークの結果。搭載されていたSSDはウェスタンデジタル製。PCIe Gen 4に対応し、大容量データの読み書きでも速度落ちがほとんどない。
Adobe Premiere Pro CC動画の書き出し速度検証
過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7R4で撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。
Premiere ProCCは2022年10月10日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施しました。
- XAVC S FHD24P(50Mbps)
- 動画の長さ15分11秒
- テロップ/カット編集/画像挿入あり
- シーケンス設定は24fps
- YouTube 1080P、ハードウェアエンコーディングで書出
機種 | 24fpsの書出し時間 |
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HP Spectre x360 16-f | 4分2秒 |
Yoga 770(AMD) | 4分46秒 |
M1MacBook Air | 4分42秒 |
HP Spcetre x360 14-ef | 5分12秒 |
HP Spectre x360 16-fは動画の書き出し性能においても前述した3DMark Time Spyで出たスコア通りでRTX3050よりも微不利で、モバイルノートPCやスタンダードノートPCと比較するとやや有利といった感じ。
UL Procyon Photo Editing ベンチマーク
UL Solutionsが提供する「UL Procyon Photo Edting ベンチマーク」はいわゆる写真編集のベンチマーク。Adobeの「Photoshop」「Lightroom Classic CC」を使用し、実際の写真編集のワークフローに沿ったバッチファイルを実行。
処理にかかった時間をスコア化することで相対的に評価が可能だ。
Photo Editing ベンチマーク | |
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Ryzen 7 6800HS/RTX3070Ti | |
Ryzen 7 6800U | |
Core i7 1260P/Intel Arc A370M | |
Core i7 1260P | |
Core i7 1165G7 | |
Core i7 1255U |
HP Spectre x360 16-f | |
Adobe Lightroom Classic CCのワークフロー | |
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読み込み | 3.099秒 |
プレビュー | 0.563秒 |
プリセット適用 | 0.438秒 |
エディットイメージ | 2.174秒 |
スマートプレビュー | 5.430秒 |
書き出し | 32.971秒 |
エンハンスディテール | 4.299秒 |
フェイスディテクト | 4.021秒 |
バッチプロセッシングスコア | 7877 |
Adobe Photoshop CCのワークフロー | |
画像読み込み | 0.653秒 |
フィルター適用 | 1.071秒 |
画像結合 | 0.984秒 |
データ保存 | 54.356秒 |
画像書き出し | 4.316秒 |
GPUフィルター | 15.017秒 |
イメージレタッチスコア | 5926 |
写真編集のワークフローでは、フォトショップのワークフローにおいてスコアが伸びなかった。この辺りはGPUの最適化によってまだ早くなりそうではある。
UL Procyon Video Editing ベンチマーク
同じくUL Solutionsが提供する「UL Procyon Video Edting ベンチマーク」はAdobe Premiere Proを利用し、H264/H265でそれぞれファイルを書き出しし、処理にかかった時間をスコア化するというもの。
素材データは用意されたものでプロジェクトファイルの全体の長さは1分程度のものだ。素材データは4Kで1080P/4Kにエンコードを行い処理時間からスコアを算出できる。相対的に評価しやすいベンチマークソフトだ。
HP Spectre x360 16-f | |
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YouTube 1080P (1/2) | 737秒 |
YouTube 1080P(2/2) | 99秒 |
4K UHD(1/2) | 3748秒 |
4K UHD(2/2) | 199秒 |
Video Editing Score | 3230 |
こちらのベンチマーク結果も概ね他のベンチマークソフトの結果と同様、RTX3050搭載機よりも微不利といった感じだ。
Lightroom Classic CCにてRAW現像時間を検証
Adobe Lightroom Classic CCにてα7Ⅱで撮影した24MPのRAWファイル100枚を一斉に書出し、その速度を検証しました。
LightroomClassic CC初期プリセットで画質を100に設定し、デスクトップへ書出し。結果は下記のとおり。
機種 | 書出し時間 |
---|---|
Lenovo Yoga 770(AMD) | 1分09秒 |
HP Spectre x360 14-ef | 1分12秒 |
HP Spectre x360 16-f | 1分14秒 |
M1 MacBook Air | 1分29秒 |
13.5型のHP Spectre よりも微不利といった結果だが、誤差の範囲内。
PCの温度とファンの動作音について
ピーク時のCPU温度について
Cinebench R23の10minuteテスト実行時の挙動をHWInfoで計測した。
CPUはサーマルスロットリングが発生しておらず、安定したパフォーマンスを発揮可能。
PCの表面温度
Cinebench R23 10minuteテスト時のPCの表面温度を計測。
最も熱い箇所で33.6℃ほど。キーボード側の温度も低く保たれているため、タブレットモードで使用した際にも安心できる。
ファンの動作音
パフォーマンスモード時で43.1dbほど。ファンが回転している音はもちろん聞こえるがクリエイターノートPCとしては低い水準。
ビジネスワークでファンノイズをさらに低減したい場合は「HP Command Center」から変更可能。
HP Spectre x360 16-fの評価とまとめ
良い点
- 16型クラスで最も高級感があるPC
- 500万画素のウェブカメラの画質はノートPCの中でもトップクラス
- 温度管理、ファンノイズ低減共に従来モデルよりも向上している
- 指紋認証と顔認証を選んで使える
- 標準でWindows 11 Pro搭載なのでMicrosoftアカウントの作成不要
気になる点
- Intel Arc A370Mのパフォーマンスが低い
- 価格が高い
1台で全てをこなしたいならコレ
ゲーマー向けではないため、GPUの性能の評価はやや厳しめといった感じで行っている。
HP Spectre x360 16-fはIntel Arc搭載モデルは30万円を超える。と、なるとRTX3060を搭載したENVYシリーズの方がコストパフォーマンスは高いだろう。
パフォーマンスは発揮できているし、温度も管理できているため完成度には文句はない。また、デザインもWindows機の中ではトップクラスに美しい。HP Spectre x360 16-fは2-in-1コンバーチブルであることをどこまで購入者が評価できるかで満足度の変わるノートPCだと思う。
あるいは、強めのセールで価格が20万円台前半になったら強くお勧めしたい機種だ。
HP Spectre x360 16-ef
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