HPが発売するChromebookのなかで最も性能の高いモデルが、HP Chromebook x360 14です。インテル系CPUのCore iファミリーを搭載しつつキーボードや外装にこだわったつくり。
本来Chromebookは低価格モデルが主流でしたが、予算を5万円まであげると、上質なChromebookを購入できるので、品質や性能にこだわりたい方にお勧めです。
今回はメーカーから借りた検証機の検証結果や僕の感想をお伝えいたします。
HP Chromebook x360 14の特徴
HP Chromebook x360 14は2in1コンバーチブル型のChromebookで、タブレットモード・テントモード・ノートブックモードに対応します。
動画で見る
実はChromebookをレビューするのが初だったので、動画にさせていただき基礎的な部分をまとめました。Adobeのlightroomを利用した写真のレタッチにも挑戦してみたので、ぜひチェックしてください。チャンネル登録もお待ちしております。
インテルのモバイル向け上位CPU Core i3 Core i5を搭載
Chromebookは低スペックのハードウェアでも快適に動作するChrome OSを搭載しておりまして、HP Chromebook x360 14は、その軽快に動作するOSにハイパフォーマンスなハードウェアを搭載しています。
Windows機で慣れ親しんだCore iシリーズのCPUは高パフォーマンスを発揮してくれるため、画像編集系のアプリケーションも苦もなく動作します。
キーボードが打ちやすい
HP Chromebook x360 14は通常のChromebookシリーズと比較して価格が高めに設定されている反面、キーボードやモニター品質が高いです。
スーペリアモデルとエグゼクティブモデルそれぞれに、US配列、JIS配列のキーボードが用意されています。(検証機はUS配列)
Chromebookはその価格や手軽さから、プログラマー、コーダーからすれば、ほぼ日本語を打たないでしょうから、US配列のほうがむしろ扱いやすいということもあるでしょう。
64GB eMMCでクリエイティブな作業も安心
Android用のアプリケーションに対応するChromeOSは、Google Playストアが発展するとさらに利便性が向上するというメリットがありまして、例えば、Androidはクリエイティブな作業が苦手とされておりまして、要因としては、iPadのような大型な液晶を搭載したハイパフォーマンスなデバイスがなかったからなのです。
HP Chromebook x360 14は64GBの物理ストレージを採用しているため、Android用のAdobe lightroomで編集した写真を内部ストレージに保存が可能です。(もちろんクラウド上にも保存可能)
質感の高いボディと快適な性能を兼ね備えたChromebookです。価格はその分高めですが、納得できる製品クオリティの高さです。
HP Chromebook x360 14
検証機のスペック
HP Chromebook x360 14 エグゼクティブモデル | |
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モニター | 14型(1920×1080ドット)IPSタッチ |
CPU | Intel Core i5 8250U |
iGPU | Intel UHD 620 graphics |
メモリ | 8GB(オンボード) |
SSD | 64GB(eMMC) |
インターフェース | USB3.1 Gen1 ×1、USB Type-C™ 3.1 Gen1 ×2、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1 |
フロントカメラ | 720p HDカメラ |
ワイヤレス機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac 、 Bluetooth 4.2 |
サイズ | 325×225×14mm |
重量 | 約1.6kg |
保証 | 購入時から1年間引き取り修理 |
なお、詳細は日本HP公式ページのスペックシート(PDF)からご覧いただけます。
日本HPでChromebookを購入するとGoogle Oneサービス(クラウドストレージ)が1年間100GBが無料で利用できる特典が付帯されます。Google OneはGoogleドライブの追加ドライブで、合計で100GB~30TB間でプランを選択肢て使用できます。
なお、標準でGoogleドライブは15GBまで無料で保存できます。
デザイン・外観について
HP Chromebook x360 14は白を基調としたデザインで、外装は日本HP独自のメタルシャーシを採用。天板からキーボード面まで豪華な仕様です。
天板はホワイトで、ヒンジ部のシルバーがアクセントなり、清潔感やスマートさを連想させる外観です。
大人気製品 ENVY x360 13にも採用されるセラミックホワイトカラーを採用しました。特殊な塗装技術で塗布されており、強度と耐久性の高さを保ちつつ完璧な白を再現しています。
一般的なChromebookはオール樹脂素材で構成されることが多いのですが、HPはアルミニウム製のメタルシャーシを採用しているとのことで、高級感があります。
ヒンジ部や排気口まで、ラグジュアリーブランドのSpectreさながらのつくりで、メーカーのこだわりを感じられます。性能を極限まで追い込んで使うようなシーンはChromebookにはあまりないかもしれませんが、安心感がありますね。
底面はシンプルにまとめられています。ゴム足と排気穴で、従来のHPのノートPCと同じような構成でした。
本体は実測値で1.592kgでした。AC合わせて1.864kgでした。
アルミニウム製素材を採用しているためか、14型にしては若干重たいです。持運びはできます。
液晶モニターについて
液晶モニターはIPSでグレアタイプのものです。映り込みはありますが、強烈な反射というわけではありませんでしたので、パネル品質は良好だと思います。
ナローベゼルデザイン採用でスタイリッシュな印象です。
色味の変化も少なめで視野角は広めだと思います。
HPのモニターは発色が鮮やかに見えるよう調整されることが多く、こちらも似たような印象です。とはいえ、他モデルよりも恐らくカラースペースは広いと思われます。写真編集や確認作業にも使える水準だと感じました。(検証していないのであくまで感想です)
キーボード・タッチパッド
今回の検証機はUS配列でした。キーストロークは1.4mmから1.5mm程度でHPで人気の高価格帯のノートPCSpectreと似たようなうち味でとても打鍵しやすかったです。
タッチパッドはスペースキーとAltキーを合わせた程度の幅を持っており、横に長いタイプです。非常に操作性の高いタッチパッドだと感じました。
Chromebookはマウス操作が可能な点が通常のAndroidと違う点でして、特になくても画面のタッチ操作だけでなんとかなってしまうのですが、操作性の高いタッチパッドを搭載していると書類作成や画像の編集時がはかどると思います。
インターフェースについて
Chromebookはシンプルなつくりではありますが、意外にもインターフェースが豊富です。
左側面
- USB-C
- オーディオジャック
- microSDカード
左手に電源ボタンがあります。押し間違いが発生しそうな気もしますが、かわいいデザインだと思います。
右側面
- 音量ボタン
- セキュリティロック
- USB-A
- USB-C
となっています。
HP Chromebook x360 14は本体の左右のUSB-Cから本体への充電が可能な点です。電源は45W出力のものが採用されていますので、市販の充電器などを用いて充電することも可能です。(純正品以外を使用すると保証の対象外になる恐れがありますので注意しましょう)
ベンチマーク結果
GeekBench 5
Geek Bench 5 | |
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マルチコア | |
Core i5 8250U(HPChromebook x36014) | |
Core i5 7Y54(HPChromebook x2) | |
Snapdragon 670(Pixel 3a) |
Chromebookは低スペックでも快適に動作するOSなので参考になるか微妙ですが、一応ハードウェアのパフォーマンスを測定しておきました。
定番のベンチマークソフト「GeekBench 5」では、最新のミドルクラススマートフォンに搭載されるSnapdragon 670の倍のスコアがでます。
インテルCPUはおそらくChromeOSに最適化されていないと思いますが、一般的なAndroid端末よりも非常に高性能であることがわかりました。
HP Chromebook x360 14の評価とまとめ
高性能Chromebook、1台はもっていてもいいかも
個人的な意見として、Google PlayStore(Androidアプリ)の拡充がChromebookの売れ行きを握っていると考えていまして、例えば、Adobelightroomのような人気のクリエイター向けアプリがAndroidアプリに広がればChromebookでそれを行えるわけですから、10万円以上の高いAndroidスマートフォンを買うよりも低価格で高性能なChromebookのほうが使い勝手がよく、性能を発揮できるということになります。
この模様は下記動画でも語っているので興味のある方はチェックしてみてください。
そして、HP Chromebook x360 14はインテルのCore i3あるいはCore i5を選択でき高性能に仕上がっているため、上記のような使い方に対応できる性能があります。今後、動画の編集アプリなどAndroidアプリ市場の成長でさらに使い勝手の良いデバイスになりそうです。
現状では、ブログ用途などでこだわった写真の編集をされたい方におすすめの1台です。