ホームPC周辺機器PC用モニター4Kとウルトラワイドモニターどっちがいいのか?僕が4Kモニターを選ばなかった理由を解説

4Kとウルトラワイドモニターどっちがいいのか?僕が4Kモニターを選ばなかった理由を解説

結局4Kとウルトラワイドモニターってどっちがいいんでしょうね?

個人的にはウルトラワイドモニターが最高だと思っているのですが、用途によっては、というか当たり前だけどユーザーによっては4Kのほうが優れていると感じる人もいるハズなので、あくまで僕個人の意見として、4Kとウルトラワイドモニターどっちがいいのか記載していく。

なお、今回検証機として採用したのは、僕が普段利用しているLGの34型ウルトラワイドモニター(3440×1440ドット)と提供されたBenQの32型4K(3840×2160ドット)モニターです。

4Kとウルトラワイドモニターそれぞれのメリット

アスペクト比(縦と横の比率)が16:9を超えた21:9とか32:9がウルトラワイドモニターの定義だと思うのですが、今回の記事で出てくるモニターは21:9です。

動画で見る

13分ほど語りました。参考になれば幸いです。

4Kモニターのメリット

  • 表示領域が広いフルHD4つ分の情報量
  • 30インチクラスのモニターは画素ピッチが狭く、文字が見やすい
  • 4Kコンテンツの視聴ができる

いずれも「フルHD(1920×1080ドット)やWQHD(2560×1440ドット)と比較して高解像度だから

という理由です。

ウルトラワイドモニターのメリット

  • ディスプレイ2個分あるいは3個分の情報を等倍で1枚に表示できる

文字で見てもなんとなくわかりづらいだろうから今回は僕が用意できた4Kモニターとウルトラワイドモニターの写真で比較していきます。

表示領域が広い

表示領域とは解像度のことなので画面のサイズ関係なく表示できる領域のことを指しているわけですから、ノートPCに搭載されている13.3型の4Kモニターであろうが、32型の4Kモニターであろうが表示領域は同じ。

といってもわかりづらいので視覚的に見てもらうと下記のとおりです。

4Kモニターの表示領域

4Kモニターで100%スケールでWindowsを表示すると、僕のプロフィール写真まで見えている。

ウルトラワイドモニター(UWQHD)の表示領域

UWQHDで100%スケール表示だとこのくらいです。ちょうどゲーミングPCのセール情報付近で着れてしまっているのがわかりますね。

※モニターをほぼ同じ距離において、フルサイズカメラの35mmで撮影しています。

4Kモニターは表示領域が広い

ウェブページは超横長に作られていることはほとんどなく、僕のブログサイトのように、左右は余白のように余ってしまうのです。

縦の情報量が多い分、画面スクロールせず情報量を取得するのは4Kモニターのほうが有利です。

画面分割はどちらでもできる

ウルトラワイドにしたら是非やってほしい、”画面分割”ですが、今回紹介しているウルトラワイドのように(3440×1440ドット)の半分横の解像度は1720ドット、で、フルHDとさして変わらないため、十分な大きさを保ったまま2画面に分割することが可能です。

4Kは100%スケールで文字が読みづらくなる。

まずサイズ感を理解してもらうために写真を見てもらいたい。

32型の4KモニターでWindowsを表示させようとするとタスクバーのアイコンは8mm程度になる。

“人によって”見やすいか、見辛いか、意見が分かれると思いますが、個人的に32型の4Kモニターで100%スケールで表示させた場合アイコンや文字が小さくなりすぎて実用性があるとは言えないと考えています。

32型程度の大きさのモニターでは4Kの優位性は薄れてしまう

Windowsには文字や画像を拡大表示させる機能、がありますので、モニター本体のサイズと解像度にあった表示スケールには”推奨”とされるわけです。

つまり、「ドットバイドット(等倍表示)では見辛いので、画面に表示できる情報量は少なくなりますが拡大しましょうね。」とOS側から言われてるのです。150%の拡大表示を行うと、ウルトラワイドモニターの等倍表示と概ね同じくらいの文字、アイコンサイズになります。

文字やアイコンが大きくなるということは1ページあたりに表示できるスペースが狭くなるため、ウェブページ閲覧時の4Kモニターを使う優位性がほぼなくなります。

縦に長いと疲れる

じゃあ、43型とかならオーケー?」と感じる人もいるかもしれませんが、モニターサイズが大きくなりすぎると設置スペースや距離が離れるため疲れてしまう。

人間の目は横には強いけれど、上下に弱いので顔を動かす必要性がでてくる。

自分の手を地面に水平にめいっぱい広げても恐らく左右の眼でとらえられているかもしれないけれど、上下で行った場合途中から視界から消えるでしょう。

つまり縦に長いと疲れる。

効率を重視して疲労をとるのはナンセンスなので僕は4Kにしなかったわけだ。

4Kモニターは画素ピッチが狭く文字や画像が綺麗に見える

スマホで文字や画像が綺麗に見えるのと同じで、画素ピッチが狭くppi(1インチあたりのピクセル数)が多いと画素がつまっており、綺麗に見えます。

34インチのUWQHDは標準的なPCモニターの解像度なのでウェブページの文字を1000%程度拡大しないとはっきりと差がわからない程度。

画素密度比較
4K(EW3280U)138ppi
UWQHD(34WL750-b)110ppi

画像と文字ははっきりくっきりしている必要性がない

ドット単位で写真の補正や修正を加えるクリエイターならまだしも、ブロガー/YouTuberという立場で、”文字がはっきりみえるから”という理由で4Kモニターは選びたくないと考えてしまいました。

UWQHDでもそうですが、フルHD以上の解像度をもつモニターで表示機能も求めると価格も比例して高くなっていきますので、ここは選択肢になりづらい。

映像美は確か

各メーカーが販売する4Kモニターはこれまで記載してきた通り、表示領域の確保や文字の見やすさだけでなく、”映像のきれいさ”を体感するための表示機能だったりする。

Netflixで4Kコンテンツが楽しめるようになり、HDR撮影されたものをPCやその他デバイスからモニターに出力して視聴する人も増えてきています。

映像視聴はUWQHDよりも4Kのほうが機能が充実しているため楽しめると思います。

コンテンツクリエイトにはどちらも有効

RAW現像 lightroom Classic

表示機能の無意味さはあくまでウェブページ上だけの話で、ドット単位で色を乗せる、補正をかけるといったクリエイティブ用途において高解像度であることは有利に働きます。

また、フォトグラファーが行うRAW現像など何百もの写真をライブラリから見つけ出すのは4Kモニターのほうが得意かもしれません。

4Kの場合

UWQHDの場合

上記はAdobe Lightroom Classic CCのそれぞれ等倍表示です。

同じ大きさで、アイコンや画像を見た時はUWQHDよりも4Kのほうが見やすいです。

僕の設定では4Kなら一枚に240枚、UWQHDは144枚でした。もちろん、サムネイルサイズを変更すれば表示枚数は増やせます。

特定のソフトウェアを利用する場合文字の大きさよりも、画像の見やすさ、ソートのしやすさ編集時の見やすさが重視されると思います。そうした意味で4Kはクリエイター向けといえるかもしれません。

動画編集 Premiere Pro

4Kの場合

プロジェクトファイルが4列で見えている、クリップを全部確認できる、エッセンシャルグラフィックス素材が16個見えている。

UWQHDの場合

UWQHDも、横の長さは4Kに迫るドットの多さなのでクリップ自体の長さはそこまで差がなく、編集のしやすさは4KもUWQHDも変わらないように感じました。

縦の解像度が4Kのほうが多いため、「プレビューが見やすい」というのはあるかもしれません。

初めから自分が行う作業が決まっている場合は4Kのほうが有利かも

ウェブページの閲覧のように、まだ見ぬ情報にアクセスするには文字の大きさや縦の長さが気になって、ウルトラワイドのほうが有利だ、と思うシーンが多いです。

クリエイティブなソフトウェアは配置がすでに分かっている状態で触ることが多く、「ピクセル(画素)と対話」あるいは、「クリップの編集」の場合それほどの差にはならないと思います。

また、動画編集時においては、4K撮影したものをフルHDにダウンスケールして高画質な情報をYouTubeにアップロードするクリエイターもいます。

企業用のPVやディテールにこだわった表現を行いたい場合、4Kモニターのほうがよいですね。

高解像度モニターのデメリット

価格が高い

どちらにも通ずることですが、高性能な表示機能を持つモニターは価格が高いです。

例えば、僕が利用しているLGのウルトラワイドモニターでも5万円以上します。

このモニタースペックはIPSパネルでsRGB程度の色域です。割と一般的な表示性能ですが、フルHDやWQHDと比較すると高額になりがち。

4Kモニターですと、sRGBカバー率99%のモニターは6-10万円程度、プロ仕様になると15万円~と予算がどんどん高くなっていきます。

PCの性能が必要

高解像度表示はそれだけでマシンパワーが必要となります。

僕の自作PCには消費電力がわかるモニターがついていま。4K解像度で作業した際の消費電力はフルHDと比較して通常時で1.5倍、ゲームプレイ時には倍になります。

高解像度モニターで作業効率を上げようとモニターだけ買っても、PCのパフォーマンスが低いためにかえって効率が悪くなる恐れがあります。(僕はUWQHDモニター導入時に自作PCのパーツを全部買いかえています。)

非力なノートPCで4KやUWQHDを使いたいと思うユーザーは多いと思うのですが、デスクトップPCが望ましいです。

だから僕はウルトラワイド

クリエイティブな用途において真価を発揮する4Kモニターを積極的に使いこなす自信がなく、そのうえ、sRGB以上の広色域でIPSパネルとなると10万円以上してしまうので、コストパフォーマンスが悪くなってしまう。

だから僕はウルトラワイドです。

おすすめのウルトラワイドモニター

Amazon.co.jp 限定のLG  34WL750-Bは、多機能というわけではないですが、sRGBを100%程度カバーするウェブコンテンツ制作向きのモニターとなっておりまして、導入コストはお手頃。

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うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
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