DELL G15 5520はインテル第12世代CPUを搭載したゲーミングノートPCだ。
Dell G15シリーズはコストパフォーマンスの高さに定評のあるデルの中堅クラスのシリーズで、上位モデルのSE(スペシャルエディション)は天板がアルミシャーシに変更され、240Hzのリフレッシュレートをもつパネルを搭載するスペシャル仕様。さらに、インターフェースのUSB-Cは3.2Gen1からThunderbolt 4に変更されているためクリエイターが使っても満足可能な万能PCとして設計されている。
今回は筆者が購入したDELL G15 SE(5520)の性能、使い勝手を紹介していく。
スペック
今回の検証機はRTX3070Ti搭載の即納プラチナモデル
Dell G15 SE | |
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モニター |
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CPU |
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dGPU |
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メモリ |
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SSD |
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サイズ(幅×奥行×厚さ) | 幅約357.30mm×奥行き約272.11mm×高さ約24.9mm |
バッテリー | 86Wh |
無線通信規格 | Wi-Fi6/Bluetooth V5.2対応 |
充電タイプ | DCジャック |
重量 | 約2.6kg |
保証 | 1年間引き取り修理サービス・パーツ保証 |
特徴
動画で見る
インテル第12世代プロセッサ搭載でデスクトップPC顔負けのフレームレートに
Dell G15 SE はプロセッサにインテル第12世代プロセッサを搭載し、ゲーミングノートPCとしての完成度をさらに高めた。
デル製品は最上位モデル以外は作りや安っぽく排熱が弱点だったが、そもそも発熱が抑えられたプロセッサであれば全く問題ない。その上でパフォーマンスはミドルクラスのデスクトップPC以上の性能を発揮可能なので、ノートPCでも十分に重量級ゲームを快適にプレイ可能だ。
また、今回購入したRTX3070Tiモデルは最大グラフィックスパワーが140Wだった。
RTX3070Ti搭載モデルとしては高い出力が設定されており、パフォーマンスも非常に高い。
定番ベンチマークソフト3DMark Time Spyではグラフィックススコアが10547ポイントでデスクトップPCのRTX3060〜3060Ti程度の性能がある。
240Hz 400Nitのハイスペックゲーミングモニター搭載
Dell G15 SEはリフレッシュレートが240Hzかつモニターの明るさを示す輝度が400Nitほどある。ゲーミングノートPCに搭載されるものとしては最高クラスのグレードのパネルでシューター系のゲームタイトルとの相性が抜群だ。
人気のシューター系ゲームタイトルApex Legendsでは画質調整を施して平均200fpsオーバーも可能。搭載されているゲーミングモニターのパフォーマンスを活かしきれる性能がある。
SE(スペシャルエディション)ならではの高級感
スペシャルエディションのDell G15 は天板がアルミシャーシでできており、非常に高級感がある。
また、キーボード側下部にはLEDのライトが埋め込まれ、PCのソフトウェアで制御可能だ。筐体そのものはDell G15 Ryze Editionと同じような感じではあるが、パーツの構成を変えているため、非常に高級感のある仕上がりだ。
即納モデルあり、インテル第12世代の上位機を購入できるのはデルだけ?
Dell G15 SEはデルの国内倉庫の在庫を発送する「即納モデル」が存在しており、注文してからすぐに手元に届く。
2022年6月時点で、大手外資系メーカーインテル第12世代プロセッサとNVIDIAのGPUの組み合わせのゲーミングノートPCが買えるメーカーは希少ですぐに欲しいとなるとDell G15 SEが最有力だ。
Dell G15 SE
公式サイトで確認価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。
性能について
検証機は前述の通り、Core i7 12700H/RTX3070Ti(140W)/メモリ16GB/SSD1TBの構成で計測。
Cinebench R23
Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り
Cinebench R23の総合スコア | |
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Core i7 12700H(レビュー機) | |
Core i9 12900H | |
Core i7 11800H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 9 5900HS | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7 11800H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5800U | |
M1 | |
Core i7 11370H | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7 1165G7 | |
Core i7 1165G7 | |
Ryzen 5 4500U | |
Core i5 1135G7 |
最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では16052pts。
インテル第12世代プロセッサはインテルの第11世代デスクトップPC並みのパフォーマンスがあるようで、マルチスレッド性能やシングルスレッド性能が非常に高い。ゲーム系のベンチマークやクリエイティブワークでも高いパフォーマンスを発揮可能だ。
ノートPCの中ではもちろんトップクラスの性能。
3DMark Time Spy
同じくFutreMarkが提供する3D Mark TimeSpyはゲーム系のベンチマースソフトウェア。グラフィックスコアが相対的にどんなGPUより優れていてデスクトップPCだとどれくらいなのかということがわかるもの。
総合スコアは10627ポイントで、注目のポイントはGPUスコア、一般的なデスクトップPCのRTX3060〜RTX3060Tiクラスの性能がある。CPU、GPU共にデスクトップ級である。
SSDの読み書き
搭載されていた512GBのウェスタンデジタル製のSSD。大容量データの書き込み時に速度の低下があった、やはり、デルのゲーミングノートPC最上位ブランドAlienwareとはパーツで差別化をおこなっているようだ。
とはいえ、ランダムアクセスも高速で一般的に、「遅い」と感じるはずはないので特に問題はない。
ゲーム性能
ApexLegends
Apex Legendsの平均フレームレート | |
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フルHD(1920×1080ドット) | |
射撃訓練上(高画質) | |
射撃訓練上(低画質) |
人気のシューター系ゲームタイトル「Apex Legeds」では解像度をフルHDに設定し、高画質、低画質でフレームレートを測定。
高画質時、射撃訓練場では平均で160fpsを記録。
画質調整を行えば、平均で233fpsも出せる。実際のゲームのプレイでは165〜200fpsがターゲットとなり、モニターのパフォーマンスは十分に発揮可能だ。
シャドウオブザトゥームレイダー
重量級ゲームタイトルシャドウオブザトゥームレイダーはWQHD解像度で高画質、DLSSクオリティで計測。
平均フレームレートは114fpsで余裕の動作。
サイバーパンク2077
トリプルA級のビッグタイトルサイバーパンク2077ではWQHD,フルHD解像度でウルトラにて計測。DLSSはバランス
サイバーパンク2077の平均フレームレート | |
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ウルトラ画質(フルHD) | |
ウルトラ(WQHD) |
ウルトラ画質に設定してNVIDIAのテクノロジーDLSSを設定項目でバランスにするとWQHD解像度でも平均で67fpsで描画できた。
サイバーパンク2077は超重量級のゲームタイトルなのでこのゲームタイトルでここまで快適にゲームをプレイできれば全てのゲームを快適にプレイ可能と言っていいだろう。
Adobe Premiere Pro CC動画の書き出し速度検証
過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7R4で撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。
Premiere ProCCは2022年5月30日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施しました。
- XAVC S FHD24P(50Mbps)
- 動画の長さ15分11秒
- テロップ/カット編集/画像挿入あり
- シーケンス設定は24fps
機種 | 24fpsの書出し時間 |
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Dell G15 SE(レビュー機) | 1分35秒 |
HP Pavilion Gaming (AMD) | 2分12秒 |
ROG Strix SCAR 17 | 2分13秒 |
ASUS TUF DASH F15 | 2分22秒 |
Dell G15 Ryzen Edition | 2分51秒 |
HP ENVY 14-eb(電源接続時) | 2分53秒 |
HP ENVY 14-eb(バッテリー動作) | 2分56秒 |
ROG Flow X13(バッテリー動作時) | 3分10秒 |
MacBookAir (M1)(ハードウェア) | 4分24秒 |
mouse K5 | 5分5秒 |
XPS 13(9310) | 6分25秒 |
ASUS ZenBook 14 Ultralight UX435 | 6分36秒 |
Yoga Slim 750iCarbon | 7分34秒 |
mouse X5-R7 | 10分29秒 |
MacBook Air (M1)(ソフトウェア) | 10分46秒 |
mouse X5-R5 | 11分22秒 |
Yoga 650(AMD) | 12分39秒 |
Inspiron 14 5415 | 27分03秒 |
弊ブログで毎度おなじみのYouTube動画の書出しでは、処理時間が1分35秒だった。
もちろん過去最速値で、デスクトップPCと比較しても遜色のないパフォーマンスを発揮。動画編集においてもインテルCPUの強さが現れている。
Lightroom Classic CCにてRAW現像時間を検証
Adobe Lightroom Classic CCにてα7Ⅱで撮影した24MPのRAWファイル100枚を一斉に書出し、その速度を検証しました。
LightroomClassic CC初期プリセットで画質を100に設定し、デスクトップへ書出し。結果は下記のとおり。
機種 | 書出し時間 |
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Dell G15 SE(レビュー機) | 57秒 |
ROG Strix SCAR 17 | 1分26秒 |
HP Paivlion Gaming 15(AMD) | 1分27秒 |
ROG Flow X13 | 1分32秒 |
ASUS TUF DASH F15 | 1分41秒 |
XPS 13(9310) | 1分37秒 |
HP ENVY 14-eb(電源接続時) | 1分44秒 |
mouse K5 | 1分53秒 |
mouse X5-R7 | 1分57秒 |
ASUS ZenBook 14 Ultralight UX435 | 1分58秒 |
MacBook Air(M1) | 1分58秒 |
Dell G15 Ryzen Edition | 2分12秒 |
Yoga 650 | 2分57秒 |
Yoga Slim 750i Carbon | 2分57秒 |
mouse X4-R5 | 3分8秒 |
Inspiron 14 54515 | 5分53秒 |
こちらももちろん最速。
1分切りはノートPCにおいて初で非常に高速になっている。
デザイン
Dell G15 SEのオブディシアンブラックは天板、キーボード、底面全てがブラックで作られており、高級感のある作り。
スペシャルエディションは天板がアルミシャーシでできているため通常モデルよりも所有欲を満たせるデザインだと感じた。
ライティングをしなければ、ゲーミングPC感もう擦れるため、クリエイティブワークで使いたい人にもおすすめしやすい。
裏蓋は黒のネジで止められており、統一感があってかっこいい。
精密ドライバーがあれば裏蓋を開閉するのは比較的簡単だ。
SSDはショートサイズのモノが採用されており、2280規格のものに変更すれば本来のパフォーマンスが発揮できそうな感じもあるが、メーカー保証対象外になるため行う場合はそのつもりで。
そして、残念ながら今回は右側のSSDスロットは実装されていなかった。
電源は240WのACを採用。
モニターついて
Dell G15 SEに搭載されているモニターは240Hzのリフレッシュレートを持つゲーミングモニター
リフレッシュレートが高ければ高いほど、1秒間に映し出される画の枚数が増え滑らかに見えるようになり、競技性の高いゲームにおいては敵を視認しやすくなるなどの効果があるためゲームのプレイ時に有利になるとされている。
Dell G15 SEはパフォーマンスが高いため240Hzのモニターの恩恵を受けられる。
色域
sRGBカバー率は実測値で100%。シネマカラーのDCI-P3は96.7%。
明るさは実測値で最大406Nitほどありメーカー公称通りだった。ビジネス、ゲーム、クリエイティブ全てに対応可能なモニター。
インターフェース
左側
- 有線LAN
- ヘッドフォンジャック
右側
- USB-A×2
奥側
- USB-C
- USB-A
- HDMI
- DCジャック
Dell G15 SEは背面側にもインターフェースを搭載している。通常モデルとは異なりUSB-CはThunderbolt 4に対応している。
キーボード・タッチパッド
Dell G15 SEはキーボード側も黒で統一されており、シンプルにまとまっている。
キーボードの配列はUS配列を日本語に切り替えたような形で、キーボードに関しては通常モデルと変わらない。タッチパッドも同様だ。
インターフェースや各パーツは高品質であるがゆえに少し勿体無い気がした。
PCの温度やファンの動作音について
パフォーマンスモードにて計測
PC内部の温度について
CPU使用率を100%にできるソフトウェアを使い、後負荷時の挙動を確認。CPUの最大値は94℃まで上昇。各種ベンチマークの結果を見るとパフォーマンスは問題ないと思われる。
PCの表面温度
最大負荷時のPCの表面温度は最も熱い箇所で41.2℃。キーボードの奥側なので、触りにいかなければ問題はない。
キーボード側は人の体温程度なのでほんのり温かさがある程度だ。
ファンの動作音
この時のファンの動作おんは41.2dbほど。数年前のモバイルノートPC並みの静粛性がある。
Dell G15 SE 5521の評価とまとめ
良い点
- インテル第12世代プロセッサ搭載+高出力のRTX3070Tiで非常に高いパフォーマンス
- 搭載モニターのクオリティが高い
- Thunderbolt 4搭載で拡張性が高い
- アルミ天板採用で高級感がある
- ファンの動作音がゲーミングノートの中では静か
気になる点
- SSDのスロットが一つ潰されている
- キーボード・タッチパッドは従来モデルと同じ
クリエイティブにも使えるデスクトップ級パフォーマンス
Dell G15 SEは1世代前のミドルハイクラスのデスクトップPC並みのパフォーマンスがある。ゲームにおいてもクリエイティブにおいても有効だろう。また、性能だけでなく、各パーツのクオリティも高く、このまま買ってすぐに動画編集に使えちゃうような完成度の高さが魅力だ。
残念な点は、キーボードやタッチパッドが標準モデルと変わらない点だろう。ここまでしっかり作り込んであるのであれば、キーボードとタッチパッドにも力を入れて欲しかった。とはいえG15シリーズはデルの中では中堅クラスのゲーミングノートPCの位置付けで販売されているため、出来過ぎも良くないのかもしれない。
冷却性能も申し分なく、パフォーマンスがかなり高いため、インテル第12世代CPUを搭載したミドルハイ〜ハイエンドのノートPCを検討されている方にはおすすめできるモデルだ。
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