日本HPが発売するSpectreシリーズは、ラグジュアリーPCとして老若男女問わず愛されるPCです。エレガントなエメラルドカットが印象的で、シンプル+コンパクトのトレンドから高級感を上乗せしたノートPC。
日本HPの直販サイトHPDirectplusで最も人気とされるHP Spectre x360シリーズの最新モデルHP Spectre x360 14を発売前にお借りすることができたので、検証結果や感想を記載していきます。
スペック
今回検証機としてお借りしたモデルは、OLED搭載の最上モデルです。
HP Spectre X360 14パフォーマンスプラスモデル | |
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モニター |
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CPU |
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iGPU |
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メモリ |
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SSD |
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サイズ(幅×奥行×厚さ) | 幅約298mm×奥行き約220mm×高さ約16mm |
バッテリー持続時間 | 約11時間 |
無線通信規格 | Wi-Fi6/Bluetooth V5対応 |
充電タイプ | DCジャック |
重量 | 約1.28kg |
保証 | 1年間保証・引き取り修理 |
インターフェース規格など仕様詳細は日本HP製品ページのご購入/スペック/価格から閲覧可能です。
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HP Spectre x360 14
公式サイトで確認価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。
デザインや使い勝手について
YouTube動画でも紹介していますので是非ご覧ください。
天面
圧倒的な軽量性や耐久性を長所として販売するWindowsPCが多い中で、日本HPの販売するSpectreはとにかくデザインを重視したノートPCです。
昨今流行りのアルミ削り出し、無機質、シンプルといった構成に、HP独自の処理を施すことで完成されたデザインをしっかりと踏襲。
人気のHP ENVY x360 13とはまた違った趣向のデザイン。
アルミボディに深みのあるカラーとエメラルドカットで超おしゃれ
同シリーズで人気のあるカラー、ポセイドンブルーとエメラルドカットが施された側面が印象的。同社のプレミアムロゴも相まってとにかくオシャレなのがこのPCの特徴です。
もはや説明不要のこのデザインは他メーカーにない特別なもの、性能だけでなく、所有欲を満たしたい人は購入すべきでしょう。
底面
底面には、統一感のあるカラーのゴム足や吸気用の穴が搭載されています。デザイン性を重視しつつも高い性能を期待できます。
また、Spectre x360 14は底面も非常に完成度が高く、ネジの止め穴が見えづらいように設計されています。こうした試みはWindows機では非常に珍しいです。
側面のエメラルドカット
Spectreシリーズで最も印象的なのは側面のエメラルドカットでしょう。
「軽量性を犠牲にしてる」ともいえる独創的なデザインではあるのですが、実際にノートPCを手に持って歩くと光が良い具合に反射してノートPCの存在をアピールできます。このデザインこそがSpectreの真骨頂です。
ディスプレイについて
HP Spectre x360 14は有機ELを採用することで圧倒的に広い色域をディスプレイに搭載でき、視聴はもちろんコンテンツクリエイトに適したノートPCにしあがるというわけです。
ベゼルの幅はXPS13級か
2020年に登場したXPS 13 9310(筆者私物)と比較した際の写真です。今回厳密には測定していないのですが、肉眼で見る限りほぼ差はない。
HP Spectre x360 14は3K2KのOLEDディスプレイのパフォーマンスプラスモデルなので写真で見ても圧倒的な色再現性を確認できると思います。
HP Spectre x360 14のほうが画面サイズが大きいのですが、横幅もほとんど一緒で、縦の長さだけが違うような印象。ウェブサイトの閲覧やコンテンツクリエイションではHP Spectre x360 14のほうが有利かもしれません。
色域について
HP Spectre x360 14の色域 | |
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sRGBカバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 88.8%% |
DCI-P3カバー率 | 99.9% |
キャリブレーションツールにて計測したところウェブコンテンツの制作の基準となるsRGBカバー率は100%、シネマカラーといわれ映像制作者が求める色域、DCI-P3は99.9%と申し分ない再現性。
コンテンツの視聴はもちろんコンテンツクリエイトにも適したディスプレイです。
キーボードについて
検証機はUS配列でしたが、製品版は日本語配列になり右端のキー「Pg Upキー」などもなくなるとのことです。
打鍵感はやや浅めでクリック感があまりないタイプです。筆者はHP ENVY x360 13に慣れているため同じレイアウトを採用しているHP Spectre x360 13は非常に打ちやすいと感じました。
キーボードはボディの端から端まで設置され、ほとんど無駄のない作り。HP ENVY x360 13と比較すると一目瞭然です。これにより、13.5型ボディなのに13.3型のENVYよりも横幅を短くできるのです。
インターフェースについて
左側
- USB-A(3.2Gen2)
右側
- USB-C(Thunderbolt 4)×2
- オーディオコンボジャック
- microSDカードスロット
HP Spectre x360 14は最新のThuderbolt 4だけでなく、USB-Aもサポートしているため、既存のデバイスを使いやすい点が非常に素晴らしいと感じました。
他メーカーでは、こうした2-in-1PCや最新の薄型モバイルノートPCにUSB-Cのみといったモデルも珍しくなく、周辺機器の金額が高くなってしまう点がデメリットにもなりえるので非常にありがたい設計です。
重量
重量は1.288kgでした。13.5型はライバル機にSurface Laptop 3がありますが、Surface Laptop 3よりも軽量です。
HP Spectre x360 14は65W給電の電源アダプターが付属してきます。社外製のアダプターを利用することで荷物を減らせます。
ベンチマーク結果
今回の検証はパフォーマンスモードにて計測しています。
Cinebench R20
Cinebench R20の総合スコア | |
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Core i9 10980HK | |
Ryzen 9 4900HS | |
Ryzen 5 4600H | |
Core i7 10750H | |
m-Book K700 Core i7 9750H | |
Ryzen 7 4700U | |
HP ENVY x360 15Ryzen 5 4500U | |
Core i7 1165G7(XPS13最大PF) | |
Core i7 1165G7(レビュー機) | |
Core i5 10300H | |
Core i5 1135G7(Inspiron 14 5000) | |
ThinkPad E14 Gen 2(AMD) | |
Prestige 15 Core i7 10710U | |
mouse X5 (Core i7 10510UI) | |
ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U) | |
ThinkPad X390(Core i7 8565U) |
CPUのレンダリングスピードを計測するCinebench R20では、1963ptsでした。ライバル機のXPS 13 9310よりわずかに不利ですが、シングルコア性能は549ptsでほぼ同水準でした。
筆者はCore i7 1165G7搭載モデルをいくつかレビューしていますが、HP Spectre x360 14はまずまずの性能だと思います。最高性能を求めるというよりはユーザーに使いやすい感じの温度管理がされているのだと思います。
バッテリーの連続動作時間について
HP Spectre x360 14の連続動作時間について | |
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JEITA 2.0 | 約11時間 |
PCMark 8 | 5時間9分 |
PCMark 8「Work」において5時間9分のバッテリー連続動作時間を記録。このテストは比較的厳しい条件下で行われるものなので実駆動時間の目安は7時間から8時間程度です。
俗に1日使っても大丈夫といわれる水準でしょう。
また、前述の通りUSB-Cで充電できるため、高出力のモバイルバッテリーを別途用意しておくとバッテリー持ちを気にせず使えます。
基本的な性能について
Office互換、ビデオ会議、画像編集をテストするPCMARK 10ではすべてのスコアが快適水準を示していました。一般的な利用用途であればまず性能不足を感じないと思います。
クリエイティブ性能
Adobe Premiere Pro CC動画の書き出し速度検証
過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7Ⅱで撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。
Premiere ProCCは2020年11月21日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施しました。
シーケンスの設定はテレビなどで使われる一般的な30fpsに設定しそれぞれ書き出すというもの。想定は一般的なYouTubeへの動画アップロードです。
- XAVC S FHD60P(50Mbps)
- 動画の長さ7分34秒
- テロップ/カット編集/画像挿入あり
HP Spectre x360 14 | XPS 13(9310) | |
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30fpsで書出し時間 | 3分26秒 | 3分40秒 |
検証結果は上記の通り、AdobePremiere Pro CCを用いた動画編集においては、過去に計測したXPS 13よりもHP Spectre x360 14のほうがわずかに有利でした。
Lightroom Classic CCにてRAW現像時間を検証
Adobe Lightroom Classic CCにてα7Ⅱで撮影した24MPのRAWファイルを書出ししその速度を検証しました。
LightroomClassic CC初期プリセットで画質を100に設定
HP Spectre x360 14 | XPS 13(9310) | |
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書出し時間 | 1分46秒 | 1分40秒 |
HP Spectre x360 14のほうがわずか遅かったです。XPS 13(9310)はメモリの動作周波数が非常に高いものを搭載しているためでしょう。
両機とも同じCPUを搭載しパフォーマンスを発揮できているためクリエイティブ性能は互角と思っていいです。
ベンチマーク実行時の熱と音
表面温度
PC利用時の熱ですが、表面温度は計測できた温度が43℃程度。HP Spectre x360 14はサーマルコントロールが絶妙でギリギリ人間が低温やけどしないラインです。
そのうえ、温度が上昇する箇所はキーボードの上側なのでユーザーフレンドリーな排熱設計だと思います。
先ほどの動画編集のエンコードスピードがXPS 13よりも早かったのは、サーマルコントロールが優れているからかもしれません。
ファンの動作音
騒音計はPCから20cmほど話したところにおいて計測し、ファンの動作音はピーク時で48.6dbほどでした。
パフォーマンス時でこれなので比較的静かといってもいいです。パフォーマンスをコントロールすればほとんど動作音が聞こえないレベルまで調整は可能です。
HP Spectre x360 14の評価とまとめ
良い点
- とにかくオシャレ
- とにかくオシャレ
- とにかくオシャレ
- DCI-P3 99.9%カバーの高品質OLED
- パフォーマンスはモバイルノートPCで最高クラス
- USB-Aまで搭載してくれてありがとう
気になる点
- アルミ削りだしで指紋が目立つ
- キーボードとタッチパッドの操作性をもう一段あげてほしい
存在感を発揮する高性能モバイルノートPCが欲しい人におすすめ
軽量性や堅牢性など、他社に譲る箇所はあるものの、ある一定数の所有欲を完璧に満たしてしまうフォルム、カラーリング、カットがとにかく印象的で、「ちょっと重たい」などということはスッとどこかに消えてしまうほどに完成度が高い。
加えて、モバイルノートPC最高クラスの性能を持つXPS 13(9310)と互角以上のパフォーマンスを発揮し、HP Spectre x360 14は2020年現在において最高クラスのノートPCとして評価できる。
個人的に気になった点を挙げるとするならばキーボードのクリック感がほとんどないところやタッチパッドが高級機としては使いやすいけれど特別を感じなかった。もちろん操作性に不満は全くないんだけど、もう少し興奮させてほしかった。
エメラルドカットやカラーリングが派手で苦手という人もいるでしょうが、とにかく存在感を発揮するオシャレなノートPCが欲しいという方はHP Spectre x360 14一択でしょう。
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HP Spectre x360 14
公式サイトで確認価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。
初めてノートパソコンを買おうとしている高校3年生です。ENVY x360 15 と、spectre x360 14で迷っています。どちらがおすすめですか?ある程度ゲームができた方がいいです。
ゲームをプレイするならゲームタイトルにもよりますが、ゲーミングノートPCを購入したほうが良いと思います。
OMEN 15を検討してみてはいかがでしょう?