ASUSが販売するASUS Zenbook S13 OLEDをメーカーから借りられたので検証結果や使い勝手を紹介
スペック
ASUS Zenbook S13 OLED | |
---|---|
モニターメイン |
|
CPU |
|
iGPU |
|
メモリ |
|
SSD |
|
サイズ(幅×奥行×厚さ) | 幅約296.7mm×奥行き約210.55mm×高さ約15.3mm |
バッテリー | 67Wh |
無線通信規格 | Wi-Fi6/Bluetooth V5.1対応 |
充電タイプ | USB-C/65W |
重量 | 約1.1kg |
保証 | 1年間引き取り修理サービス・パーツ保証 |
特徴
動画で見る
AMD Ryzen 7 6800U搭載のモバイルノートPC
ASUS Zenbook S13 OLEDは最新のRyzen 7 6800Uを搭載。
Ryzen 7 6800UはPS5などにも採用されている RDNA-2アーキテクチャの内蔵GPUを搭載している。
しかしながら、GPU用のメモリ割り当てが512MBで性能は控えめ。ゲーム性能というよりはCPU性能と省電力をおすすめしたいモデル。
高解像度有機ELパネルを搭載
搭載されているパネルは2880×1800ドットの有機ELパネル。クリエイティブにも使えるパネルが採用されている。
10ビットカラーで描画される有機ELパネルは非常に綺麗でVESA Display HDRにも対応している。
メインモニターの色域は下記の通り
ASUS Zenbook S13 OLED(SDC4172)の色域 | |
---|---|
sRGBカバー率 | 100% |
DCI-P3カバー率 | 99.9% |
Adobe RGBカバー率 | 96.1% |
シネマカラーのDCI-P3カバー率99.9%を実現している。
またAdobe RGBカバー率96%で写真の補正でも使えるモニター。
重量1.1kgで持ち運びに最適
Zenbook S13 OLEDは実測値で1.09kgで持ち運びに最適。
Zenbook S13 OLED重量 | |
---|---|
PC本体 | 1.09kg |
ACアダプター | 0.18kg |
Zenbook S13 OLED
公式サイトで確認価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。
デザイン
ASUS Zenbook S13 OLEDはリファインドホワイトを採用。ASUSの記念ロゴが配置されており目を惹くデザイン。
非常に清潔感のあるデザインで老若男女とわず使えそうなデザインだ。
底面のゴム足も同様のカラーでまとめられているが、ヒンジ部分がシルバーで高級感もある。
ディスプレイはフラットになるまで開閉可能でプレゼンテーションなどにも使える設計。
ACアダプターはASUSオリジナルのコンパクトなものが付属。USB-Cケーブルは1m以上の長さで使い勝手がいい。
モニター
搭載されているモニターは前述の通り有機ELパネル。
メーカー公称で最大550nitのハイスペックモニター。
タッチパネルにも対応しているため、別売りのASUS Penに対応
キーボード・タッチパッド
搭載されているキーボードはASUSのエルゴセンスキーボードと言われるもので、キーストロークが1.4mmほどと薄型ではあるものの、キーの中央が窪んでいるため、指の引っかかりがよく打ちやすい。
キーピッチは19.05mmはでフルサイズスケールなのでデスクトップキーボードに慣れている人でも打鍵しやすいだろう。
デリートキーの左に電源ボタンと指紋認証のセンサーが搭載されており、ワンタッチでログインが可能。
タッチパッドはガラス製で押し込んだ時の反応するポイントやクリック感が気持ち良く操作性は非常に高い。
インターフェース
- USB-C(3.2 Gen2)
- USB-C(3.2 Gen2)
- USB-C(3.2 Gen2)
- オーディオジャック
カメラ性能
フルHD解像度に対応したウェブカメラを搭載しているため、カメラの性能は高い。
美白効果も入るため専用のウェブカメラなし、このノートPCだけでテレワークが可能な水準。
性能
Zenbook S13 OLEDのファンモード設定をパフォーマンスモードに設定して計測。
Cinebench R23
Cinebench R23はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り
Cinebench R23の総合スコア | |
---|---|
Core i7 12700H | |
Core i7 12700H | |
Core i7 12700H | |
Core i9 12900H | |
Ryzen 7 6800HS | |
Core i7 11800H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Core i7 12700H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 9 5900HS | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 76800U | |
Core i7 11800H | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7 1260P | |
Ryzen 7 6800Uレビュー機 | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5800U | |
M1 | |
Core i7 11370H |
最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では9484pts
シングルコア性能は1397ptsで性能はそこまで高くない。
UL Procyon Photo Editing ベンチマーク
UL Solutionsが提供する「UL Procyon Photo Edting ベンチマーク」はいわゆる写真編集のベンチマーク。Adobeの「Photoshop」「Lightroom Classic CC」を使用し、実際の写真編集のワークフローに沿ったバッチファイルを実行。
処理にかかった時間をスコア化することで相対的に評価が可能だ。
Photo Editing ベンチマーク | |
---|---|
Ryzen 7 6800HS/RTX3070Ti | |
Ryzen 7 6800U(Yoga 770) | |
Core i7 12700H | |
Core i7 1260P | |
Core i7 12700H | |
Core i7 1165G7 | |
Ryzen 7 6800Uレビュー機 |
Zenbook S13 OLED | |
Adobe Lightroom Classic CCのワークフロー | |
---|---|
読み込み | 4.012秒 |
プレビュー | 0.952秒 |
プリセット適用 | 0.504秒 |
エディットイメージ | 2.235秒 |
スマートプレビュー | 8.146秒 |
書き出し | 36.831秒 |
エンハンスディテール | 3.640秒 |
フェイスディテクト | 4.025秒 |
バッチプロセッシングスコア | 6692 |
Adobe Photoshop CCのワークフロー | |
画像読み込み | 0.572秒 |
フィルター適用 | 1.190秒 |
画像結合 | 1.496秒 |
データ保存 | 65.981秒 |
画像書き出し | 4.744秒 |
GPUフィルター | 19.284秒 |
イメージレタッチスコア | 5074 |
写真編集のワークフローでは、モバイルノートPCの中では不利な結果となった。
ファイナルファンタジー14ベンチマークテスト
ファイナルファンタジー14ベンチマーク | |
Zenbook S13 OLED | 5303 |
Yoga 770(AMD) | 5461 |
中級クラスのゲームタイトルファイナルファンタジー14ではフルHD解像度高品質(デスクトップPC)で動作させた際は「普通」で同じCPUを搭載しているLenovo Yoga 770に少しだけ不利と言った結果だった。
ビデオメモリの少なさは軽量級〜中量級クラスのゲームタイトルにおいては少ないのかもしれない。
PCMark 10バッテリーテスト
ASUS Zenbook S13 OLED バッテリーテスト | |
---|---|
PCMark10 ModernOffice(スタンダード) | 11時間35分 |
メーカー公称値では約19時間ほどとのことだったが、ベンチマーク上では最長で11時間35分ほどだった。
SSDの読み書き
クリスタルディスクマークの結果。搭載されていたSSDはサムスン製。PCI Gen4に対応しており大容量データの読み書きをしても速度の低下はなく、ハイクオリティなSSD。
PCの温度とファンの動作音について
ピーク時のCPU温度について
Cinebench R23の10minuteテスト実行時の挙動をHWInfoで計測した。
システム上サーマルスロットリングは発生しておらず、温度は常に80℃程度に抑えられていた。
PCの表面温度
Cinebench R23 10minuteテスト時のPCの表面温度を計測。
最も熱い箇所で39.8℃ほど。低温火傷の心配はないがそれなりに熱くなる。
ファンの動作音
パフォーマンスモード時で40.2dbほど。モバイルノートPCとして非常に静かな部類で室内の環境音の方が大きいほど。
Zenbook S13 OLEDの評価とまとめ
良い点
- ASUSの記念ロゴがかっこいい
- 1kg程度で軽量なので持ち運びしやすい
- OLEDパネルが高精細かつ広色域でクリエイティブにも対応可能
- カメラの画質がよい
- キーボードが打ちやすい
気になる点
- インターフェースが弱い
- Ryzen 7 6800Uとしてはピーク性能がマイルド
- 価格が高め
白い持ち運び用のノートPCを検討している人におすすめ
Zenbook S13 OLEDは最新のRyzen 7 6800Uを搭載しているもののビデオメモリが512MBに抑えられており、パフォーマンスよりも静粛性やロングランバッテリーを意識した作りになっている。
キーボードの打ちやすさやカメラなどビジネスワーク、テレワークで光るものを持っているノートPCでパフォーマンスというよりはモバイルで使って欲しい。キーの配列は従来のままなので癖はあるけれど、総合力で判断するならありなノートPCだと思う。
とはいえ価格が高いので積極的にお勧めすることはないが白くて軽い軽量モバイルノートPCを検討している人はチェックしてみてほしい。
Zenbook S13 OLED
公式サイトで確認価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。