税抜き3万円台から買えるWindows10搭載2in1タブレットノートPC『HP x360 11-ab100』をレビュー。

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日本HPが販売する最廉価クラスの3万円台タブレットノートPCはよくできています。

Windows10搭載かつタブレットとしても使える可変可能な機構を採用しているため、「価格なりに」という判断ではあるものの、学生やビジネスマンで致し方なくノートPCを購入したいがどうせなら流行りのノートPCが欲しいという方のニーズにこたえてくれます。

今回メーカーから実機をお借りしましたので『HP x360 11-ab100』のレビューを記載していきたいと思います、

HP x360 11-ab100の特徴

オフィス互換セットがお買い得3万円台からの2in1タブレットノートPC

タブレットやスマートフォンの利用がメインとなる層が増えるにつれ「パソコンって何に使うんだっけ?」と首をかしげる人も多いのでしょう。

特に低価格のノートPCの使い道ってなんだろう?と僕もたびたび考えることがあります。周囲の情報を見渡せば、iPadなどのタブレットには『タブレットスタンドが便利』という文言を見かけることがたびたびあります。

「あ、そういえばWindows搭載のタブレットPCならタブレットスタンド不要だな」とHP x360 11-ab100と感じました。

例えば動画を視聴したいからタブレットを買いたいという人は、YouTubeを見るだけなら税抜き3万円台で購入できるWindowsPC1台とMicrosoft Officeを購入すれば、iPadなどのタブレットを購入するよりも利便性が高いシーンもあるでしょう。

HP x360 11-ab100はオフィス互換ソフトが付属で30,000円台を実現する低価格ノートPCです。

個人的にはOffice365(Microsoftに月額or年額課金)を使って最新のOfficeが使う方が利便性が高いと感じているため、どうしてもお金を払いたくない人におすすめ。

Celeron N4000搭載2コア4スレッド

Celeronといえば、「煮ても焼いても食えぬCPU」として「パソコン詳しいオジサン」たちから評価がなかなか上がらないCPUの名前です。

確かに、動画の編集や画像編集をCeleronにやらせようと思うと膨大な時間が必要になるため、僕も胸を張っておすすめとは言い難いのですが、「時間をかければできないことはない」といった部分もあるので、お金をかけずにノートPCが欲しい人の選択肢となります。

ドン・キホーテなどで展開されるAtomシリーズよりは高性能であるため、格安ノートPCを求めるギリギリケチっちゃいけない部分をクリアしているノートPCとしても評価はできます。

本体重量1.4kgで持ち運びが可能である

本体重量を計測したところ1.4kgでした。

持ち運びに向く重量をクリアしているため、学生やビジネスマンでパソコンが必要な方にとっての選択肢となります。

重量持ち運びのしやすさ
700g~1kg
1kg~1.5kg
1.5kg~2.0kg
2.0kg以上×

※個人的な意見です。

HP x360シリーズ|とにかく安いおすすめ

  • 画面サイズ:11.6インチ
  • CPU:Celelon N4000
  • メモリ:4GB
  • SSD:64GB~
  • グラフィックボード非搭載
  • 価格:3万円台~
公式サイトで確認

外観・デザイン

スノーホワイトカワーはHPの高級機である『Spectre』や『ENVY』と比較するとポップな印象を持ちます。

写真では確認しづらいのですが、ヘアライン加工が施され肌触りはざらざらとした感触です。白であるから汚れや指紋が目立ちません。

低価格帯のノートPCのデザインとしては秀逸だと思います。コストをかけずにオシャレになるのが一番大変ですから。

キーボード側は白と黒のメリハリのある配色です。ノートPC全体のコンセプトがはっきりしているため、部屋のインテリアに清潔感を求めている人に合うと思います。

底面部は丸みを帯びています。『形』は全体的にフラットな印象を受けますね。

本体サイズはA4クリアファイルよりも小さく、持ち運びに適しています。

最も熱い部分で2cm、旧型のMacbookAirと同様の厚さということです。

格安ノートPCではありますが、デザインや厚さにこだわって作られていると思います。

インターフェース

右側面

SDカードスロット、USB2.0、USB3.1 Gen1、HDMI、電源

左側面

電源ボタン、ケンジントンロック、USB2.0、ヘッドフォン出力、音量調整

 

となっています。SDカードスロットを装備しているので、写真の取り込みが楽にできます。また、最近本体を薄型化するために左側面部に電源ボタンを配置しているノートPCが増えており、HP x360 11-ab100も左側に電源ボタンが配置されていました。

液晶ディスプレイ

HP x360 11-ab100の弱点は、液晶ディスプレイだと思います。

まず、筐体のわりに液晶ディスプレイが小さい。プレゼン用で使う場合はスマートとは言い難いです。また、動画視聴でも最近狭額縁デザインが主流であり、スマートフォンなどもフチがないタイプのものが格安モデルでも増えてきています。

そういった点ではデザイン押しのHPも格安モデルにおいてはコレが限界というったところでしょうか。(3万円台だからね)

グレア液晶なので反射が目立ちます。事務用と割り切って使う場合保護シートなどを利用した方が良いと思います。

正面から見たときはそれほど気にならないのですが、斜めから見るとかなりシャギーが入ったような画になります。

i1Display Proにてガンマ補正を再現。青が強くばらばらでした。

液晶ディスプレイの見え方を感覚で表すと「10年前の格安タブレットの液晶」に似ています。

映像物を確認するためには使えますが、クリエイティブな作業には向きません。

キーボード・タッチパッドについて

意外かもしれませんが、キーボードの打鍵感はかなり良いです。

液晶ディスプレイで犠牲にしたコストをキーボードに回しているのだとしたら格安ノートPCとしてしっかり設計されていと思います。

特に、キーボードは打鍵感がしっかりと感じられ強めに押し込んでもボディ本体がたわまない。

3万円台のノートPCでキーボードがショボいノートPCが数多くあるなかで、使えるキーボードだと思います。文章を打ったりするのに向いていると思います。

幅が狭いところが難ですが、タッチパッドの滑りが良いので操作性がそこまで不快というわけでもありません。

ベンチマーク結果

CINEBENCH R15

CINEBENCH R15のベンチマークスコア※
Core i7 8565U(HP Spectre x360)
570
Core i7 8550U(B507H)
504
Core i5 8250U(Pavilion cs0000)
422
Celeron N4000(レビュー機
135
Celeron 3865U(S320)
137

過去、僕が計測したデータです。

CPUのパフォーマンスを計測するCINEBENCH R15では、Core i5の半分以下の性能です。

PCMARK10

総合的なパフォーマンスを測るPCMARK10では1610。

画像処理系が弱く、画像編集などを目的として購入してはいけません。

SSDの読込速度

サムスン製のSSDは低価格ノートPCに搭載されているモデルとしては高速で立ち上がりなどで不満を持つことはありませんでした。

起動速度の検証結果

電源ボタンを押してからWindowsのホーム画面が表示されるまでの時間を手動で計測しました。

1回目2回目3回目平均
20.22秒22.42秒22.4321秒69

 

動画のレンダリング、RAW現像による実性能の確認

プロ用編集ソフトで動画をYouTube用に書き出し

プロ用動画編集ソフト『Vegas Pro15』を用いて実際にYouTubeにアップロードした元データを使ってレンダリング=書き出しを行い、その速度を検証します。

ハードウェアCPU単体QSV
Core i7 8565U(Spectre x360 13)30分31秒12分58秒
Core i7 8550U(B400H)※32分46秒15分41秒
Core i5 8250U(Pavilion cs0000)30分07秒13分55秒
Celeron N4100(B507E1時間4分分52秒27分39秒
Celeron N4000(レビュー機)1時間55分32秒1時間13分56秒

Celeron N4000の上にはCeleron N4100という4コアモデルがありますが、性能的にはダブルスコアです。予算をワンランク挙げれば上位モデルの購入もできますから、2in1PCにこだわらないのであれば、Celeron N4100を搭載したマシンを選んだ用が良いかもしれません。

RAW現像(写真編集)

Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ12分49秒でした。

スペック書き出しにかかった時間
Core i7 8565U メモリ16GB(Spectre x360 13)2分41秒
Core i7 8550U,メモリ8GB(B400H4分17秒
Core i5 8250Uメモリ8GB(Pavilion cs4分52秒
Celeron N4100,メモリ4GB(B507E)12分49秒
Celeron N4000 メモリ4GB(レビュー機)17分56秒

“性能にお金を払う”ことの大切さを教えてくれる結果です。

RAW現像は、CPUパフォーマンスやメモリが処理速度の差になりますが、3万円のHP x360 11-ab100と9万円の HP Pavlion CSでは3倍時間が違います。

動画変換中のPCの温度

表面温度は39.4℃で非常に安定していると思います。

ファンレス仕様ながら、内部温度も79℃と安定しています。

うるさいノートPCは嫌だという方にもおすすめできそうです。

評価とまとめ:妥協すべき部分が明確な低価格ノートPC

このパソコン買った方がいいですか?

という人がいたら、まぁお金ないならいいんじゃない?って感じのノートPCです。オシャレで高性能なタブレットノートPCが欲しいなら、上位モデルのENVY13 x360の方がはるかに満足度高そうですし、「いやも少しお金出すからもうちょい性能が欲しい!」という方にはPavilion cuやPavilion csをおすすめしたい。

ドン・キホーテの2万円PC買うくらいならHP x360 11-ab100を買おう

液晶ディスプレイの品質は決して高くないですが、キーボードは良いし、本体の厚さにもこだわってる。

個人的にHP x360 11-ab100は「パソコン買わなきゃいけないから用意するんだけど、別に高性能なものいらないしMicrosoft Office使えればなんでもいいや」という人でドン・キホーテの2万円PCを買っちゃいそうな人ににおすすめできるモデルなんですよね。

 

HP x360シリーズ|とにかく安いおすすめ

  • 画面サイズ:11.6インチ
  • CPU:Celelon N4000
  • メモリ:4GB
  • SSD:64GB~
  • グラフィックボード非搭載
  • 価格:3万円台~
公式サイトで確認

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