ROG DELTA(デルタ)はASUSのROGブランドから発売されているハイレゾ対応のゲーミングヘッドセットです。
ゲーミングヘッドセットでありながらもQUAD DAC(クアッドダック)を搭載しているため、ハイレゾ音源の音楽や、映画などを高音質で楽しむことにも向いています。
今回はメーカーに実機をお借りしたのでレビューしていきます。
結論から書くと、ハイレゾ再生用のヘッドフォンとしても使えるし、ゲーミングヘッドセットとしても使えて万能なのでコスパがめちゃくちゃ良いです。
ROG DELTAの特徴
ESS QUAD DAC搭載の高音質ヘッドフォン
DAC(Digital to Analog Converter)はデジタルデータである音源をアナログ(実際の音)に変換する重要な役割をもっています。簡単に言えばDACが優秀=音が綺麗という図式です。ノートパソコンやスマホにももちろんDACは搭載されていますが、簡易的なモノ。高音質を手にするためには専用のDACが必要です。
最近ですと、USB-DACを利用することで手軽に高音質出力できようになってきましたが、USB-DACはスペースをとるからあまり利用したくない、あるいは持ち運び時に不便だ。と思う方も多いのではないでしょうか。
ROG DELTAに搭載されるESS 9218はQUAD DAC(4つのチップセットで変換、出力を行う)は低音から超高音域まで音質を損なうことなく忠実に再現できます。
USB Type-Cで様々な機器に対応
従来の3.5mmヘッドフォンジャックではなく、USB-Type Cを搭載することでパソコン以外にも、スマートフォン、ゲーム機などに対応。
これにより、どの端末にも接続できるため、わざわざほかのヘッドフォンを購入する必要がありません。
というわけで、ROG DELTAはデバイスを選ばず手軽に高音質で音を聞くことができるゲーミングヘッドセットです。
音質
ビット数24bit,サンプリング周波数96khzのいわゆる標準的なハイレゾ音源で聞き比べ
実際に、ROG DELTAの音質を確かめるために、ハイレゾ音源を僕のハイレゾ環境(TEAC S-300NEOとpioneerのネットワークレシーバーHM82)で聞き比べてみます。
ともに、”ハイレゾ入門機”としてはリーズナブルな価格ですが、合わせると8万円以上しました。
余談ですが、オーディオ大好きな人からすれば、ネットワークレシーバーに搭載されているアンプ、DACはお飾りでそれぞれ独立したものを購入すべきだという指南があるのですが、うん十万もかけていられないのでこれにおちついています。
再生したのは、山崎まさよしさんの『One more time One more chance』。ビット数24bit,サンプリング周波数96khzのいわゆる標準的なハイレゾ音源です。
5回ほど往復した後気づいたことは、ROG DELTAの音質がかなり”フラット”に調整されているなということ。
ハイレゾを楽しむならバーチャルサラウンドで
「いや、イコライザーをFlatにすれば当たり前だろ?」って思うかもしれませんが、いろんな用途で使う場合、フラットを選択したおいた方がいいと思ってる人ってたくさんいると思うんです。
接続した当初は『communication』になっていましたし…
ROG DELTAは再現できる音の幅が広いゆえにイコライザを使うとかなりメリハリがでます。
なので、ソフトウェア『ARMQURY Ⅱ』で調整しないと、せっかくの音質なのにポテンシャルを活かしきれず、もったいないです。しっかりと調整しましょう。
Musicに変えたところ、楽器の音の伸びがよくなり、ライブ音源そのままのリアルな音質を再現してくれました。
おそらく、イコライザ―の「バーチャルサラウンド」が効くことによってはじめて本領発揮してくれるタイプのヘッドセットだとおもいます。
パソコンで利用する場合、『ARMQURY Ⅱ』で調整を施すと、ゲームだけでなく、映画や、音楽まんべんなく楽します。
ちなみに、リアルタイムの僕の感想は下記の通り。
ROG DeltaのQUAD DACの音質が良すぎてやばい…
山崎まさよしの「One more time One more chance 」をハイレゾ音源で聞き比べ僕のハイレゾ環境(TEACスピーカー+Pioneerレシーバー=8万)の半額以下で同等の音質を実現してる
ヘッドセットとスピーカーという違いはあるけど、コスパが異常 pic.twitter.com/ISNdrayyVT
— うっしー@ 💻ブロガー (@usshi_na_life) 2019年2月27日
音質はゲーミングヘッドセットの中でも最高クラスです。
デザインや着け心地
ハウジングデザイン
ROG Deltaはハウジングデザインにデルタ(三角形)を採用しており、シャープなつくりが印象的です。
イヤーパッド
イヤーパッドはメッシュ・レザーの2タイプが標準で付属しています。簡単に取り外し可能なので、蒸れや汚れ、質感などで自分の好みに変更可能です。
イヤーパッドは特殊なD字型を採用していますが、肉厚でクッション性が高いため、付け辛いといったこともなく疲れにくくなっています。
スライダー/アジャスター
スライダーはメモリがついており、5段階で調整できます。僕は頭の大きさは普通だと思いますが、スライダーを使わずともちょうどよかったです。おそらく外国の方向けに長めに設計されているのでしょう。
操作ボタン
AURA SYNCのオン・オフ切り替えとボリュームコントロールで非常にシンプル
ドライバーユニット
人間の耳にフィットするようあえて傾けられた(エルゴノミクスデザイン)ドライバーユニットです。
QUAD DACを搭載しているだけあってか、本体が分厚い。
重量
1万円越えのゲーミングヘッドセットしては標準的な重量ですが、持ち運び可能なヘッドフォンとして考えると重たい部類に入ります。
付属品・ケーブル
- 取り扱い説明書
- ヘッドフォン本体(USBの長さ1.5m)
- イヤーカップ(メッシュ)
- 単方向マイク
- USB A変換ケーブル(2m)
となっています。
特徴的なのは、ケーブル類全てにゴールドメッキが施されている点、
ケーブル類にゴールドメッキを施した場合、長い期間使った場合でも劣化しにくく、音質を保ち続けられます。また、ケーブルは太目のモノで、製品の耐久性は高いと思います。
マイク
単方向マイクは形状を変えることができ、自分の好きなポジションをいつでも再現できます。
折れてしまう心配もありませんし、着脱可能な点が非常に便利。
ASUS ROGライティングについて
ASUSの AURA SYNCに対応しているため、先ほど紹介したユーティリティソフト『ARMOURY Ⅱ』にてお好みカラーに変更することが可能です。
ちなみに、設定したカラーや”発光パターン”はヘッドフォン本体に記憶されているらしく、スマホに接続した場合、引き継がれます。
評価とまとめ
メリット
- 超高音質で1万円程度のヘッドフォンよりも音質かなり良い
- ヘッドセット全体のデザインが良い
- ゴールドメッキ・ケーブルの耐久性が高い
- (音質が良いヘッドフォンとしては)価格が安い
- USB-Type-C搭載でAndroidスマホ用としても使える
デメリット
- 分厚い
- やや重い
- Bluetoothは非対応
ゲーミングヘッドセットとしての音質は最高クラスでしょう。ただ、ドライバーユニットがやや厚いのと頭に重さ感じる点もあったため、そこがデメリットかなと。あとはBluetooth非対応なので無線利用したい場合は、Fusionシリーズを選びましょう。
持ち運びなどで不便を感じることもあるかもしれませんが、長く使えて音質の良いゲーミングヘッドセットを求めているのであれば、ROG DELTAをおすすめします。