Surface Go 2は10.5型のコンパクトなディスプレイを採用したタブレット型ノートPCでサブPC的な使い方を想定したユーザーにおすすめの製品だ。
日本マイクロソフトより検証機を借りたので検証結果を記載していく。
スペック
Surface Go 2 スペック | |
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モニター |
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CPU |
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iGPU |
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メモリ |
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SSD |
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サイズ(幅×奥行×厚さ) | 幅約245mm×奥行き約175mm×高さ約8mm |
バッテリー持続時間 | – |
充電タイプ | Surface Connetor/USB-C |
重量 | 約0.54kg |
保証 | 1年間ハードウェア保証 |
日本マイクロソフトはSurface用の延長保証のMicrosoft Complete補償プランを追加で購入すると最大4年の延長保証として利用できる。
このMicrosoft Complete補償プランは偶発的な損傷に対する補償つきなので、外で頻繁にPCを使うユーザーなら選んでおきたい。また、この補償があるからSurfaceを選択する人も多いため、検討材料にしてほしい。
Surface Go 2
公式サイトで確認なお、価格や仕様は変更となる恐れがあるため必ず公式ページにて確認を。
Suraface Go 2の特徴
Surface Go 2は最上位モデルのみCore m3+LTEモジュールを搭載しているが、今回の検証機はIntel Pentium Gold Processor 4425Y/メモリ8GB/SSD128GBの構成。
タブレットサイズのWindows PC
Surface Go 2はタブレットで主流の10.5型サイズを採用しているため、一般的に売れ筋とされる、13.3型や15.6型と比較すると非常にコンパクトだ。
実際に13.3型のMacBook Airやスマートフォンと比較した画像。Surface Go 2は非常に小さい。重量は本体のみで500g程度なので持ち運びのしやすさはモバイルノートPC屈指で、常にPCを持ち運びたい人には非常におすすめできる。
別売りのタイプカバーキーボードでデタッチャブル型ノートPCとして利用可能
Surface Go 2は人気のSurface Pro 7シリーズの廉価グレートで同じくSurface Go タイプ カバーキーボードを採用している。本体サイズが10.5型とコンパクトなため、キーボードも全体的に小さい点が少し気になったが、UMPCシリーズ(超小型ノートPC)と比較するとSurface Go 2用のタイプカバーキーボードは比較的タイピングしやすいと思う。
タイプカバーキーボードはアルカンターラ素材を採用押しているため、汚れが付着しづらい上、質感が高い点が特徴だ。
今回借りられたタイプカバーキーボードはカラーがアイスブルーでSurface Go 2に装着した際の外観がフォーマルな印象で、ビジネスシーンで映えると感じた。
この、タイプカバーキーボードはSurface Go 2と接続し、開閉時にスリープ/解除の機能も併せ持つ。できれば一緒に揃えたい。(高い)
ハードウェアの性能は控えめでクラウドストレージ、外付けストレージの使いこなしは必須
Surface Go 2に搭載されているプロセッサはIntel Pentium Gold 4425YでLTEモデルにはCore m3が搭載される。どちらも2コア4スレッドの低消費電力CPUだが、性能は「Celeron Uシリーズよりも若干性能が高い」といった程度で、2021年現在はでお世辞にも高性能は言い難い。
スマートフォンに搭載されるプロセッサが高性能化し、ウェブサイトやアプリケーションの要求スペックが高くなっている上、Surface Go 2はメモリやストレージのカスタマイズも限定的であることから、MicrosoftOfficeなど事務的な作業やプログラミングなどで利用するためのPCとして検討するのが良いだろう。
ただ、USB-CポートやSurface Connectポートを搭載しているため、外付けのメモリなどを利用すればストレージの問題は簡単に解決できそうだ。
このほかMicrosoftのOnedriveなどクラウドストレージを前提とした使い方が求められるタブレットPCだと思う。
Surface Go 2
公式サイトで確認なお、価格や仕様は変更となる恐れがあるため必ず公式ページにて確認を。
デザインや使い勝手について
Surface Go 2はプラチナカラーに塗装されたマグネシウム合金を採用している。これはSurface ProシリーズやSurface Laptopシリーズ、Surface Bookシリーズにも共通するカラーリングで、定評のあるデザイン。
背面のキックスタンドはデザインもさることながら開閉角度の自由度が高く、利便性が高い。
最大開閉時には、写真のように映像視聴に最適だ。
別売りのタイプカバーキーボードを付けると、ノートPCとして利用できるのが非常に魅力的。
インターフェースについて
- 3.5 mm ヘッドフォン ジャック
- USB-Cポート
- Surface Connectポート
- MicroSDXC カードリーダー
Surface Go 2のUSB-Cは充電にも対応。手持ちの計測器では約30Wほどで給電されていた。
専用の電源は24Wで、非常にコンパクト。
モニターについて
Surface Go 2は10.5型のグレアタイプのパネルを採用しているため、光りの反射、映り込みが気になるかもしれない。個人的には映像視聴用として利用するならありだと思う。
トーンカーブ・色域
キャリブレーションツールでトーンカーブを計測したところ画像のような結果に。Surface Go 2はBOE製のパネルを採用し、計測器では最大輝度が370cdオーバーだったため、かなり明るいための調整と思われる。工場出荷時で十分使いやすい色味だと感じた。
色域はsRGBカバー率が99.0%、対比では105%と非常に広い色域を有する。
ウェブデザインや制作物の確認するのにちょうどよい。
性能について
Cinebench R20
Cinebench R20はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り
Cinebench R20の総合スコア | |
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Ryzen 9 5900HX | |
Core i9 10980HK | |
Ryzen 9 4900HS | |
Core i7 10875H | |
Ryzen 7 4800H | |
Ryzen 5 4600H(TUF Gaming) | |
Ryzen 5 4600H | |
Core i7 10750H | |
Core i7 11370H | |
m-Book K700 Core i7 9750H | |
HP ENVY X360 13 Ryzen 7 4700U | |
HP ENVY x360 15Ryzen 5 4500U | |
Core i5 10300H | |
Core i7 1065G7 | |
ThinkPad E14 Gen 2(AMD) | |
Prestige 15 Core i7 10710U | |
mouse X5 (Core i7 10510UI) | |
ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U) | |
ThinkPad X390(Core i7 8565U) | |
Core i5 1035G1 | |
Pentium Gold Processor 4425Y |
マルチスレッド性能は353ptsで、格安モバイルノートPCなどに採用されるCeleron Uシリーズに近いスコアだ。
PC内部のハードウェアが好きという方にはなじみぶかいかもしれないが、性能はかなり低い。PCMARK 10でも言及しているが、性能においてはMicrosoftOfficeや互換ソフト・ビデオ会議ソフトを動作させる程度にとどめる必要がある。それ以上の作業ははもっさりとした印象。
PCMARK 10
FutureMarkが提供するPCMARK 10は、MicrosoftOfficeのWord、Excelに類する互換ソフトウェアや、ビデオ通話会議ソフト、画像編集ソフトのバッジファイルを実際に動作させ、どの程度の快適性があるかをスコア化。提供元はおおむね4000点以上あれば快適としている。
結果は総合スコアが1806でMicrosoftOffice互換ソフトやビデオ会議ソフトなどの利用は比較的快適だが、画像編集などのクリエイティブタスクは厳しいという結果に。
これにともない、動画編集やRAW現像ソフトの書きだしは今回は割愛。
Surface Go 2の評価とまとめ
良い点
- 気軽に使える10.5型
- Surfaceシリーズらしいハイクオリティデザイン
- インターフェースがタブレットPCとしては豊富
- ファンレス設計でどこでもストレスフリー
気になる点
- 性能がノート用のCeleronシリーズと同等
- 価格が高め
Chromebookとの二択になるならこっちがいいかも。
Surface Go 2は高い質感やデザイン性に定評があるSurface Proシリーズと同様、本体の作りがよくできていて、とてもオシャレなタブレットPCだと感じた。
10.5型の絶妙なサイズもあいまって、タイプカバーキーボードタイピングのしやすさをぎりぎり残している点も非常にすばらしい。これ以上小さいとタイピングは絶対にしづらいし、そもそもこの大きさでも打ちづらさを感じる人はいるだろう。
例えば「子どものプログラミング用に」「ビジネス用のサブPC用に」といった用途にはハマる製品。
気になる点は、低価格ノートPCでおなじみのCeleron Uシリーズよりも気持ち性能が高い程度で市場の中で見るとしたから数えたほうが早い、といった点で、性能に期待できない上に、価格が税込みで85,580円と昨今の低価格ノートPCよりも3万円ほど高価であること。
Surfaceシリーズの強みは、Microsoft謹製という付加価値ではあるものの、パフォーマンスの低さからくる割高感を覆すほどのパワーはないと思っていて、コストパフォーマンスは低いと感じた。
Surface Go 2
公式サイトで確認なお、価格や仕様は変更となる恐れがあるため必ず公式ページにて確認を。