LUV MACHINES iG700シリーズといえば、価格.comプロダクトアワードを受賞したこともあるマウスコンピューターの大人気デスクトップシリーズです。
特徴はコンパクトなミニタワー型でありながら性能が高いといった点につきます。
今回マウスコンピューターから実機をお借りしたのでレビューしていきたいと思います。
LUV MACHINES iG700の特徴
動画で確認する
10分弱で音声解説付きです。
低価格からGPU搭載モデルを選べる
LUV MACHINES iG700シリーズ最大の特徴はマウスコンピューターの武器でもあるコストパフォーマンスに特化した低価格・そこそこ性能でパソコンを購入できるといった点です。
最廉価モデルでは、Core i3 8100+GTX1050を選べるなど必要最低限の構成で購入できます。ゆえに人気が高いのです。
ミニタワーだから省スペースで設置可能
隣に見える青いスーツケースは100リットルクラスのものですが、如何にパソコンが小柄かわかるでしょう。
「安くて高性能ならデスクトップPCが良い」と考えていてもデスクトップを置くとなるとそれなりのスペースは必要です。でもこのサイズ感なら首を縦に振りやすいのではないでしょうか。
デスクトップ種類 | 重量目安 | 設置のしやすさ |
スリムタワー | 5~7Kg程度 | ◎ |
ミニタワー | 7~9kg程度 | 〇 |
ミドルタワー | 10kg程度 | ▲ |
フルタワー | 10kg以上 | × |
本体重量は10kg以下ですので、女性でも簡単に設置できます。
ミニタワーデスクトップPCはコンパクトかつ、今ではハイパワーにすることもできるため、省スペースで高性能なパソコンが欲しいという方におすすめ。
ラインナップ
LUV MACHINESのミニタワーシリーズは、IGおよびIHがありますが、グラフィックボードを搭載しているのが、IG、非搭載がIHといった区分けがあります。
また、マザーボードが最新のZ390チップセットを搭載しているモデルに関しては下記のIG810シリーズのレビュー記事をご覧ください。
LUV MACHINES iG700ラインナップとおすすめ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
型番 | CPU | GPU | メモリ | SSD | HDD | 価格 |
IG700BN | Core i3 8100 | GTX1050 | 8GB | – | 1000GB | 79,800 |
IG700S2N | Core i5 9400F | GTX1050 | 8GB | – | 1000GB | 82,800 |
IG700XN | Core i7 8700 | GTX1050 | 8GB | – | 1000GB | 109,800 |
IG700XN-SH2 | Core i7 8700 | GTX1050 | 8GB | 240GB | 2000GB | 124,800 |
IG700S3N-SH2 | Core i5 9400F | RTX2060 | 8GB | 240GB | 1000GB | 129,800 |
IG700X4N-SH2 | Core i7 8700 | RTX2060 | 16GB | 240GB | 1000GB | 159,800 |
ベースモデルとしては、IG700S3N-SH2がおすすめです。最新のCore i5 9400FとRTX2060の組み合わせは2019年現在の鉄板構成ですので、迷った方はこのモデルをカスタマイズすることをおすすめします。
また、ゲームをそれほどプレイはしないけれど、マルチモニター環境を構築したり、画像編集や動画編集にチャレンジしてみたいというかたは、価格.comプロダクトアワード受賞記録のある、IG700XN-SH2がおすすめです。
なお、今回は最上位モデルのIG700X4N-SH2をレビューいたします。
IG700X4N-SH2のスペック
OS | Windows 10 Home 64ビット |
---|---|
マザーボード | Asrock B360M |
CPU | Core i7 8700 |
メモリー | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | SSD:240GB(SATA)+HDD1TB |
グラフィックス | GeForce RTX 2060 6GB |
光学ドライブ | -(オプションで追加可能) |
通信機能 | 1000Base-T対応有線LAN |
インターフェース | USB2.0×4/USB3.1×4/ラインイン、ラインアウト、ヘッドフォン、マイク入力、S/PDIF/Displayport×2,HDMI×1 |
セキュリティ | マカフィーリブセーフ60日版 |
電源 | 500W 80PLUS BRONZE |
サイズ/重量 | 幅170mm×奥行403mm×高さ360mm |
保証 | 1年間無償保証・24時間×365日電話サポート |
RTX2060の性能
動画の書き出し時間
プロ向け動画編集ソフトVegas Pro 15にて5分程度に編集されたテロップ、アニメーションありの実際にYouTubeに僕が投稿した元データの書き出しスピードを計測します。(インターネットHD1080p 59fps)
すると下記のような結果になりました。
CPU単体
CPU+GPU(NVENC)
CPU | CPU単体処理 | NVENC(GPUエンコード) |
Core i7 7820X+GTX1060 | 10分24秒 | 8分00秒 |
Core i7 8700K+RTX2080 | 11分7秒 | 6分56秒 |
Core i7 9700K+GTX1080 | 11分10秒 | 6分33秒 |
Core i7 8700+RTX2060 | 12分15秒 | 7分22秒 |
Core i7 9700K+GTX1050 | 12分24秒 | 7分56秒 |
Ryzen7 2700X+GTX1060 | 11分40秒 | 8分44秒 |
特に見てほしいのは僕の自作PC(Ryzen 7 2700X+GTX1060)の記録を1分以上短縮に成功しているという点。
動画のレンダリングに関しては、GTX1060とRTX2060では確かな性能差を確認できました。
“コスパ”で語るなら、Core i7 9700K+GTX1080よりも良いと思います。
RAW現像
Adobe Lightroom Classicにて、α7Ⅱで撮影したRAWファイル(1枚あたり24Mb)を100枚JPEGに書き出しするスピードを計測したところ1分43秒でした。
スペック | 書き出しにかかった時間 |
Core i7 9700K メモリ32GB | 1分24秒 |
Core i7 9700K メモリ16GB | 1分26秒 |
Core i7 8700 メモリ16GB | 1分43秒 |
スペックはレビュー記事にリンクされています。
RAW現像はとくにCPUパフォーマンスとメモリを要求するので、RAW現像に特化するPCを購入したい方は、最新のCPUを搭載したモデルを選んだ方が良いでしょう。
FF15
FHD(1920×1080ドット) | 軽量品質 | 12979 | 非常に快適 |
---|---|---|---|
標準品質 | 10172 | とても快適 | |
高品質 | 7743 | 快適 | |
WQHD(2560×1440ドット) | 軽量品質 | 9355 | とても快適 |
標準品質 | 6910 | 快適 | |
高品質 | 5678 | やや快適 | |
4K(3840×2160ドット) | 軽量品質 | 5277 | やや快適 |
標準品質 | 3753 | 普通 | |
高品質 | 3222 | 普通 | |
DLSS | 3822 | 普通 |
といった結果に。
個人的にはDLSS(ディープラーニングスーパーサンプリング)に期待していたのですが、RTX2060では本領発揮できないみたいです。10%程度の向上に収まりました。
過去、FF15の標準品質で計測した結果です。
「重量級のゲームをプレイしたいならRTX2060を選びましょう」というのは、1世代前のGTX1080同等クラスの性能がでているからですね。
CPUの性能
Cinebench R20
Cinebench R15
CINEBENCH R15のベンチマークスコア※ | |
---|---|
Core i7 9700K | |
Core i7 8700K | |
Core i7 8700(レビュー機) | |
Core i5 8400 | |
Ryzen 7 2700X(自作) | |
Ryen 5 2600 |
上記は過去計測した結果です。簡易的なCPUクーラーを搭載していましたが、CPUの性能を出し切れているため高性能なデスクトップPCだといえます。
搭載SSDとHDD
SATA接続のSSDでKINGSTON製の標準的なものが搭載されていました。特段早いわけでもないですが、標準的なスピードです。
マウスコンピュータ―としては珍しく!?ウェスタンデジタルの青(高回転HDD)を搭載していました。
ゲームデータ保存用や動画編集データ保存用としてもおすすめできる高速HDDです。
本体詳細・拡張性
コンパクトにまとまったミニタワーデスクトップPCです。
本体フロント部のLEDライトは青く光ります。そこまで派手ではありません。
CPUはクーラーマスターの標準的なモデルを採用しています。
また、本体のマザーボードにはmicroATX・ASRock製のB360Mが採用されていました。
B360チップセットは、SATA接続が6つです。グラフィックボードを外すと上記画像のように出現します。
また、M.2SSDも1つ搭載可能です。
B360チップセットはM.2SSDをメインとして使い、SATAはデータ保存用のHDDを増設していくのが僕のおすすめです。
シャドウベイの空きは多くありませんが、NVMe接続をすることで個別にHDDの追加も可能です。
最近では、8TBの大容量HDDも安くなってきましたから、拡張性がそこまで高くなくても大量のデータを取り扱えるパソコンを安価に構成することが可能です。
グラフィックボードはリファレンスモデル
RTX2060はリファレンスモデル(外排気)が採用されていました。比較的コンパクトにまとめることができるのでいいと思います。
耐久性
FF15を4K画質にてベンチマークソフトを動かし、その内部温度を計測しました。
CPU
Core i7 8700はやはり優秀で、そこまで熱を発散せずにパフォーマンスをひねり出すことができます。マザーボードのVRM付近も44.9℃付近と非常に安定していました。
GPU
RTX2060をフルパワーで駆動させると、本体の内部温度は73℃付近まで上昇。本体温度は74.8℃でやや高めといった結果に。
まだまだこの数値なら許容範囲だと個人的には思います。
気になった点としては、ファンの回転数がピークになった時、振動でケースとグラフィックボード出力部が当たって、カリカリといった音が鳴っていたことです。(GPUに指を添えたらならなくなりました。グラボはとっても熱いのでさわっちゃだめですw)
ネジを締めなおすなどの工夫が必要になるかも…
ちなみに、2053RPM付近でも”ファンの音”は気になりません。
ケース内部の温度
LUV MACHINESシリーズを含めマウスコンピューターのパソコンは、フロントあるいはサイドから冷たい空気を取り込み、お尻から熱い空気を排熱するエアフローです。
ですから、フロント部は全く熱くありませんので、足元においても安心です。
評価とまとめクリエイター・ゲーマーでも使える高スペックマシン
メリット
B360チップセットのマザーボードで大丈夫?いえ、むしろちょうどよいです。
オーバークロックに対応していないものの、CPUの基本性能が高いため、Core i5 9400FやCore i7 8700を搭載しているモデルであれば、「B360でむしろちょうどよいのでは?」といった感想です。
「高性能そうだ」と思っていただけるような数値は見て取れましたし、Core i7 8700ってマジで優秀なんだなと再確認できました。
RTX2060の性能について
FHD(1920×1080ドット)解像度でゲームをプレイするならLUV MACHINES iG700X4N-SH2で十分プレイ可能です。
また、動画の編集においても、全世代のGTX1070と同等以上のパフォーマンスが確認できたので、コストパフォーマンスは高いと思います。
LUV MACHINES iG700X4N-SH2はDAIVやG-Tuneと比較してもコスパが高い
DAIVの『DAIV-DGZ530S3-SH2-VR』やG-Tune『NEXTGEAR-MICRO im610SA3-SP』など、RTX2060搭載モデルが選択できますが、IG700X4N-SH2にも高速HDDも採用していることが確認できたため、コスパならIG700シリーズかなと個人的に思います。(DAIVはZ390で拡張性の高さは魅力)
デメリット
は、先ほども記載したカリカリ音。簡単に対策できるので大きな問題ではありませんが…
なお、価格や仕様はブログ執筆時のものです、たまに安くなっていたりします。必ず公式ページで確認をお願いします。
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