ZenBook Duo 14 UX482EGは台湾メーカーASUSが販売する、二つのモニターを搭載したクリエイター向けのモバイルノートPCだ。
第11世代のインテルCore i7 1165G7プロセッサやNVIDIA GeForce MX450を採用し、1台でメイン・サブのような使い方が可能な先進的な使い方ができる。
今回メーカーより発売前にレンタルできたので、検証結果や使い勝手をレビューしていく。
スペック
検証機はCore i7 1165G7プロセッサ搭載モデルで、スペックは下記の通り
ASUS ZenBook Duo 14 UX482EG スペック | |
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モニター |
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CPU |
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iGPU |
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dGPU |
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メモリ |
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SSD |
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サイズ(幅×奥行×厚さ) | 幅約324mm×奥行き約222mm×高さ約17.3mm |
バッテリー持続時間 | 約10時間 |
充電タイプ | ACアダプター/USB-C |
重量 | 約1.6kg |
保証 | 12か月間のインターナショナル保証・購入日より12か月間のASUSあんしん保証 |
ンターフェース規格など仕様詳細はASUS製品ページから閲覧可能です。
ASUSの製品は購入後、あんしん保証および3年の延長保証あんしん保証プレミアムに加入可能。
日本国内のメーカー保証以上に手厚い保証なので、ハードに使うクリエイターノートPCを検討されている方はあんしん保証も検討するとよいだろう。
ASUS ノートパソコン ZenBook Duo 14 UX482EG(Core i5-1135G7/16GB・SSD 512GB/14インチ/MX450/1,920×1,080...
ASUS ZenBook UX482EGの特徴
進化したデュアルモニター
ZenBook Duoはモニターをキーボード側も配置したデュアルモニターを採用している点が特徴。
解像度はメインモニターが1920×1080ドット・サブモニターが1920×515ドット。
従来モデルより、キーボード側のモニターが盛り上がる仕組みで、メインモニターと合わせて広大な作業領域を手に入れることが可能。
縦の解像度を手に入れることによって、すべての作業が快適になるため、ノートPC+モバイルモニターでノートPCの利用をしていたユーザーはモバイルモニターが不要になる点がうれしいポイントだろう。
Thuderbolt 4を2つ搭載!つよつよインターフェースが魅力
ZenBook Duo 14はフルサイズのHDMIやThunderbolt 4に対応したUSB-Cを2つ搭載している。映像出力はもちろんのこと、頻繁にデータ転送を行うユーザーにとって非常に利便性の高い構成となっている。
専用のGPUを搭載し、クリエイターに必要なパフォーマンスはもちろん、モニターや外部機器との接続にも抜かりがなく、ノートPC携帯時に真価を発揮するクリエイターPCに仕上がっている。
ASUS ZenBook Duo 14 UX482EG
公式サイトで確認なお、価格や仕様は変更となる恐れがあるため必ず公式ページにて確認を。
デザインや使い勝手
ZenBook UX482EGはセレスティアブルーといわれるカラーを採用している。知性を感じる深みのある青で、ASUSお得意のスピンメタル加工と相まって上質なデザイン。
落ち着いたカラーリングではあるものの確かな存在感で、見るものを引き付ける高級感がそこにある。
キーボード側はナローベゼルデザインが非常にスタイリッシュ。
底面は高さを持たせるための設計がモニター側のエルゴリフトヒンジで行うためゴム足の高さが同じでスタイリッシュ。
下部にはスピーカーが設置されている。
キーボード・タッチパッドについて
キーボードはモニターが半分を占有することによって、非常に窮屈なポジショニングを要求される。
キーストロークは1.4mm程度の浅いタイプ。日本語配列で自然ではあるが窮屈なため打ちづらさを感じた。
とはいえ、クリエイター向けなのでキーボードがメインの利用用途ではなくモニターのタッチ操作をメインで利用することを想定した配列。
タッチパッドは右側に配置され、独立ボタンの操作性は好感触だった。
多少の不便さは感じつつも”新しいPC”に慣れていく気持ちが重要なのかもしれない。
モニター
ノングレアタイプのタッチパネルを採用したメインモニターとサブモニターはおそらく同じ色域のパネルが採用されている。そのため見え方や発色に変化がなく、上下で同じ色味を確認できる。
色域・トーンカーブ
メイン
サブ
メインモニター・サブモニターどちらもsRGBカバー率が96.8%で同一だった。プロファイル名を見る限り同一のパネルを採用していることがわかる。
上下で色味が変わることなく、作業を行うことができるため、外付けのモニターを利用するよりも正確な色を確認できる。
性能について
Cinebench R20
Cinebench R20はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り
Cinebench R20の総合スコア | |
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Ryzen 9 5900HX | |
Core i9 10980HK | |
Ryzen 9 4900HS | |
Core i7 10875H | |
Ryzen 7 4800H | |
Ryzen 5 4600H(TUF Gaming) | |
Ryzen 5 4600H | |
Core i7 10750H | |
Core i7 11370H | |
m-Book K700 Core i7 9750H | |
mouse K5 | |
HP ENVY X360 13 Ryzen 7 4700U | |
HP ENVY x360 15Ryzen 5 4500U | |
Core i7 1165G7(レビュー機) | |
Core i5 10300H | |
ThinkPad E14 Gen 2(AMD) | |
Prestige 15 Core i7 10710U | |
mouse X5 (Core i7 10510UI) | |
ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U) | |
ThinkPad X390(Core i7 8565U) |
マルチスレッド性能は1959ptsで、モバイルノートPCとしては控えめな結果。
デュアルモニターを搭載している分ベンチマークスコアに影響がでたのかもしれない。シングルスレッド性能は577ptsで非常に高いスコアだった。
Cinebench R23
Cinebench R23の総合スコア | |
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Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 9 5900HS | |
M1 | |
Core i7 11370H | |
Core i7 1165G7(レビュー機) |
最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では5179ptsで、最新の高性能ゲーミングノートPCと比較すると不利な結果になった。
Cinebench R23のシングルスレッドスコア | |
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Core i7 11370H | |
M1 | |
Core i7 1165G7(XPS 13) | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 9 5900HS | |
Ryzen 9 5900HX | |
Core i7 1165G7(レビュー機) |
Cinebench R23には今回のように1度で性能を測定する方法と動画で紹介しているようにストレステストを含んだ測定方法があるため、スコアの上ぶれ下ぶれが発生する。
クリエイティブタスクの快適性に直結するシングルスレッド性能は1469ptsで、ノートPC用としては最高クラスのシングルスレッド性能を発揮できる。
PCMARK10
FutureMarkが提供するPCMARK 10は、MicrosoftOfficeのWord、Excelに類する互換ソフトウェアや、ビデオ通話会議ソフト、画像編集ソフトのバッジファイルを実際に動作させ、どの程度の快適性があるかをスコア化。提供元はおおむね4000点以上あれば快適としている。
結果は総合スコアが5289でMicrosoftOffice互換ソフトやビデオ会議ソフト、画像編集などのクリエイティブタスクの利用は快適水準だった。
3D Mark Timespy
3D Mark Time Spy | |
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ROG Flow X13(R9 GTX1650) | |
ZenBook Duo14 |
3D Mark TimespyではGTX1650を搭載したROG Flow X13と1000ポイント差に。
GeForce MX450はGTX1650よりも省エネGPUで、動作時間は伸びると思われるが最大パフォーマンスは及ばない。
Adobe Premiere Pro CC動画の書き出し速度検証
過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7R4で撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。
Premiere ProCCは2021年3月20日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施しました。
- XAVC S FHD24P(50Mbps)
- 動画の長さ15分11秒
- テロップ/カット編集/画像挿入あり
- シーケンス設定は24fpsです。
機種 | 24fpsの書出し時間 |
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ROG Strix SCAR 17 | 2分13秒 |
ASUS TUF DASH F15 | 2分22秒 |
ROG Flow X13(バッテリー動作時) | 3分10秒 |
ZenBook Duo 14 UX482EG | 4分18秒 |
MacBookAir (M1)(ハードウェア) | 4分24秒 |
mouse K5 | 5分5秒 |
XPS 13(9310) | 6分25秒 |
mouse X5-R7 | 10分29秒 |
MacBook Air (M1)(ソフトウェア) | 10分46秒 |
mouse X5-R5 | 11分22秒 |
弊ブログで毎度おなじみのYouTube動画の書出しでは、処理時間が2分53秒だった。
シングルスレッド性能の高さとソフトウェアの相性があり、Ryzenを搭載したROG Flow X13よりもはやい速度で書きだすことができた。現状、14型のモバイルノートというくくりのなかでは最速クラスの書出し速度だろう。
Lightroom Classic CCにてRAW現像時間を検証
Adobe Lightroom Classic CCにてα7Ⅱで撮影した24MPのRAWファイル100枚を一斉に書出し、その速度を検証しました。
LightroomClassic CC初期プリセットで画質を100に設定し、デスクトップへ書出し。結果は下記のとおりです。
機種 | 書出し時間 |
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ROG Strix SCAR 17 | 1分26秒 |
ROG Flow X13 | 1分32秒 |
ASUS TUF DASH F15 | 1分41秒 |
XPS 13(9310) | 1分37秒 |
ZenBook Duo 14 UX482EG | 1分44秒 |
mouse K5 | 1分53秒 |
mouse X5-R7 | 1分57秒 |
MacBook Air(M1) | 1分58秒 |
mouse X4-R5 | 3分8秒 |
RAW現像においては最新のAMD Ryzen 5000番台に若干不利な結果だったが、ノートPC全体で見ると非常に高速であることにかわりはない。
14型以下のクリエイターモバイルノートPC群の中では上位に入り込むパフォーマンスの高さだ。
PCの内部の温度、ファンの動作音
CPU温度
OCCTv8.1.1は、CPU使用率を100%にできるソフトウェアで検証用などで用いられる。
CPUの最大温度は瞬間的に94℃まで上昇し、63℃程度で安定。
また、動作周波数は常時2.3hz程度まで低下したシーンがあった。クリエイティブなタスクにおいてそこまで気になることはないが、モニターを二つ搭載しているからか思うように冷却できていないような印象。
ASUS ZenBook Duo UX482EGの評価とまとめ
良い点
- sRGBカバー率97%のパネルを2つ搭載し作業性が良い
- Thuderbolt 4を2つ搭載し拡張性が高い
- タッチパネルのインターフェースが進化
気になった点
- 重量
- パフォーマンス
効率重視のクリエイターにおすすめ
絶対性能や一般的なノートPCとしての使い勝手ではなく、モバイルモニターを持ち運ばずとも広い作業領域をに入れられる点が非常に魅力的。
加えて高速のデータ転送のThuderbolt 4が2つ、フルサイズのHDMIが搭載されている14型PCはかなり貴重なので、効率重視のクリエイターにおすすめしたい1台だ。
一方、ハードウェアに対するコストパフォーマンスな点がいまひとつ。
ASUS ZenBook Duo 14 UX482EG
公式サイトで確認なお、価格や仕様は変更となる恐れがあるため必ず公式ページにて確認を。
ASUS ノートパソコン ZenBook Duo 14 UX482EG(Core i5-1135G7/16GB・SSD 512GB/14インチ/MX450/1,920×1,080...