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ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS RTX3080搭載ハイスペックゲーミングノートPC

2021年のASUS ROG Zephyrus G15 はAMD Ryzen 5000番台のCPUとNVIDIA GeForce RTX3000番台を搭載したゲーミングノートPCのシリーズだ。

今回紹介するASUS ROG Zephyrus G15 GA503QSはRyzen 9 5900HSとRTX3080を搭載しゲーミングノートPCのなかでは最上位に位置する。

メーカーより実機を借りられたので検証結果および使い勝手をレビューしていく。

スペック

ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS
モニター
  • 15.6型(2560×1440ドット)
CPU
  • AMD Ryzen 9 5900HS
dGPU
  • NVIDIA GeForce  RTX3080
メモリ
  • 32GB
SSD
  • 1TB (NVMe)
サイズ(幅×奥行×厚さ)幅約355mm×奥行き約246mm×高さ約19.9-
バッテリー持続時間約11.6時間
無線通信規格Wi-Fi6/Bluetooth V5.1対応
充電タイプDCジャック
重量約1.99kg
保証12か月間のインターナショナル保証

インターフェース規格など仕様詳細はASUS製品ページから閲覧可能です。

ASUSの製品は購入後、あんしん保証および3年の延長保証あんしん保証プレミアムに加入可能です。

日本国内のメーカー保証以上に手厚い保証なので、ハードに使うゲーミングノートPCを購入検討されている方はあんしん保証も検討するとよいでしょう。

特徴

8コア16スレッドのRyzen 9 5900HS搭載

AMD Ryzen 9 5900HSはZen3アーキテクチャの8コア16スレッドCPUだ。TDPは35Wでブースト時の周波数は最大で4.6Ghzまで引き上げられている。弊サイトではすでにデスクトップ版のZen3アーキテクチャCPUのレビューを掲載しているが、動作周波数の安定度が非常に高く、驚かされた。

NVIDIA GeForce RTX3080搭載

 

また、GPUは最高クラスのチップが採用されている。NVIDIAGeForce RTX3080は8nmプロセスで製造された最新のGPUで、既存のRTX2000番台よりも高効率、高性能化を果たしている。AAA級のゲームタイトルを高画質で快適にプレイ、人気のバトルロイヤルゲームで高いFPSを維持するなど、ゲーマーのためのPCといえる。

最大グラフィックスパワーは100Wで、ROG Strix Scarシリーズなど上位グレードのモデルよりも控えめに設定されている。

とはいえ、ゲームのプレイだけでなく、3DCG生成や動画編集などの重たいクリエイティブタスクを実行するのにも適しているだろう。

165Hz/WQHD解像度の高リフレッシュレートゲーミングモニターを採用

ROG Zephyrus G15 GA503QSは165Hzの高リフレッシュレートモニターを採用している。リフレッシュレートは1秒間当たりの画面の書換戒能回数をさし、この数値が高ければ高いほどFPSやバトルロイヤルゲームで有利をとれる。勝つためのモニターだ。

加えて、クリエイティブな作業にも対応可能な2560×1440ドットの高解像度のパネルを採用しているため、性能だけでなく搭載パーツもゲーム・クリエイティブ両対応となっているのが最大の魅力

ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS

公式サイトで確認

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

性能について

ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QSの性能について紹介。定番のベンチマークソフトやメジャーなゲームタイトルのフレームレートを測定した結果を掲載。

計測時の設定は「Turbo」でパフォーマンスを最も高く維持できるようにしている。

Cinebench R20

Cinebench R20はCPUのパフォーマンスのみでコンピューターグラフィックを生成し、CPUの性能を測定するベンチマークソフト。点数が高ければ高いほど高性能とされているが、実際のソフトウェアを動作させた際の実性能と差が開く可能性があるが結果下記の通り

 

Cinebench R20の総合スコア

Ryzen 9 5900HX
5177pts
Ryzen 9 5900HS
5093pts
Ryzen 9 5900HS(ROG Flow X13)
4657pts
Core i9 10980HK
4132pts
Ryzen 9 4900HS
4040pts 
Core i7 10875H
4037pts
Ryzen 5 4600H
3143pts
Core i7 10750H
3053pts
Core i7 11370H(レビュー機)
2755pts
m-Book K700 Core i7 9750H
2643pts
HP ENVY X360 13 Ryzen 7 4700U
2437pts
HP ENVY x360 15Ryzen 5 4500U
2270pts
Core i5 10300H
1941pts
ThinkPad E14 Gen 2(AMD)
1604pts
Prestige 15 Core i7 10710U
1587pts
mouse X5 (Core i7 10510UI)
1534pts
ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U)
1333pts
ThinkPad X390(Core i7 8565U)
1245pts

マルチスレッド性能は5093ptsで現行モデルトップクラスの性能。オーバークロック済みのRyzen 9 5900HXより若干不利だったが、筐体サイズも関係してくるため、15.6型のノーPCとしては最高クラスの性能といっていいだろう。

Cinebench R23

 

Cinebench R23の総合スコア

Ryzen 9 5900HX
13306pts
Ryzen 9 5900HS
13146pts
M1
7372pts
Core i7 11370H
7135pts 

最新のCinebench R23(Minimum Test Duration OFF)では8コア16スレッドの強さを感じ取れた。マルチスレッド性能はとにかく圧倒的で、既存のノートPC用チップの中で最も高性能といえる。

 

Cinebench R23のシングルスレッドスコア

Core i7 11370H
1520pts 
M1
1482pts
Ryzen 9 5900HS
1479pts
Core i7 1165G7
1448pts
Ryzen 9 5900HX
1430pts

 

Cinebench R23には今回のように1度で性能を測定する方法と動画で紹介しているようにストレステストを含んだ測定方法があるため、スコアの上ぶれ下ぶれが発生する。

クリエイティブタスクの快適性に直結するシングルスレッド性能は1479ptsで、他社チップと比較して若干不利といった結果。とはいえ、実行性能上ほとんど差を感じることはないだろう。

ゲーム性能

フォートナイト

フォートナイトは、実際にソロでプレイを5分程度行い、その平均フレームレートを計測。(スカイダイブ時は非計測 プレイ内容を完全再現できないのであくまで参考程度の指標としてとらえてください。

画質はプリセットの「最高画質」「高画質」「中画質」を選択。

フォートナイトシーズン2の平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
エピック(最高画質)
142fps
高画質
176fps
中画質
227fps

最高画質では平均142fpsで描画可能。中画質プリセットは3D描写を100%に設定。すると平均フレームレートは227fpsという結果に。

RTX3080はフォートナイトではデスクトップPCに搭載されるRTX2070Superクラスの性能を発揮している。

ApexLegends

ApexLegendsのトレーニングモード/射撃演習場/デュオプレイで5分ほどマップを周回、フレームリミッターを解除し、垂直同期をオフにして、最高画質にて計測

Apex Legendsの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
トレーニングモード
183fps
射撃演習場
168fps
デュオプレイ(実戦)
165fps

実戦では平均で165fpsほどで描画可能。最低フレームレートは133fpsで非常に快適だ。

画質調整を施せば平均200fpsほどで描画可能だが、常時240fpsは厳しめ

サイバーパンク2077

トリプルA級のビッグタイトルサイバーパンク2077ではフルHD解像度でレイトレーシングウルトラ/ウルトラにて計測。DLSSはバランス。

サイバーパンク2077の平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
ウルトラレイトレ有DLSSバランス
62fps
ウルトラレイトレなしDLSSバランス
105fps

画質ウルトラレイトレ有では62fpsで快適水準。プレイは可能で、レイトレーシングをオフにすれば平均105fps前後までフレームレートが向上した。

ROG Zephyrus G15 GA503QSであればフルHD解像度ならすべてのゲームを高画質で快適にプレイできるといっていいだろう。

シャドウ・オブ・ザ・トゥームレイダー

シャドウ・オブ・ザ・トゥームレイダーのベンチマーク機能を使って、最高画質、高画質、中画質のプリセットを計測。

選択画質は「最高画質」「高画質」「中画質」。

のMHWの平均フレームレート
フルHD(1920×1080ドット)
最高画質
94fps
高画質
101ps
中画質
102fps

シャドウオブザトゥームレイダーもPCゲームの中では重量級だが、最高画質で94fpsという結果に。最高画質でプレイしても非常に快適にプレイできることが分かった。

ゲーム性能まとめ

RTX3080を搭載したROG Zephyrus G15 GA503QSは、高い性能を長い時間発揮できているようで、終始フレームレートが安定した印象だ。

また、数字から見てわかる通り、中級クラスのゲームタイトルは165fpsオーバーでプレイ可能なので、搭載されているパネルをフルHDの解像度に設定すれば、快適にプレイが可能。

スコアで比較するとROG Strix Scar 17G733QSと同等のスコアを出しているため、スリムに使いたいなら ROG Zephyrus G15 GA503QSがおすすめ。

Adobe Premiere Pro CC動画の書き出し速度検証

過去YouTubeにアップロード用に作成したプロジェクトの書き出し時間を測定しました。α7R4で撮影したフルHD動画をH264 YouTube1080Pプリセットで書き出し、その時間を検証するというもの。

Premiere ProCCは2021年4月23日時点の最新バージョンに更新、ハードウェアエンコーディングで実施しました。

  • XAVC S FHD24P(50Mbps)
  • 動画の長さ15分11秒
  • テロップ/カット編集/画像挿入あり
  • シーケンス設定は24fpsです。
機種24fpsの書出し時間
ROG Zephyrus G15 GA5031分51秒
ROG Strix SCAR 172分13秒
ASUS TUF DASH F152分22秒
HP ENVY 14-eb(電源接続時)2分53秒
HP ENVY 14-eb(バッテリー動作)2分56秒
ROG Flow X13(バッテリー動作時)3分10秒
MacBookAir (M1)(ハードウェア)4分24秒
mouse K55分5秒
XPS 13(9310)6分25秒
mouse X5-R710分29秒
MacBook Air (M1)(ソフトウェア)10分46秒
mouse X5-R511分22秒

弊ブログで毎度おなじみのYouTube動画の書出しでは、処理時間が1分51秒だった。

日がたつごとにソフトウェアの更新が入ることによって動画の書出し速度が有利になっている印象で、Ryzen 9 5900HSを搭載したモデルであればソフトウェアの相性問題をあまり感じない。

ノートPCのなかでもトップクラスのクリエティブ性能。

Lightroom Classic CCにてRAW現像時間を検証

Adobe Lightroom Classic CCにてα7Ⅱで撮影した24MPのRAWファイル100枚を一斉に書出し、その速度を検証しました。

LightroomClassic CC初期プリセットで画質を100に設定し、デスクトップへ書出し。結果は下記のとおりです。

機種書出し時間
ROG Strix SCAR 171分26秒
ROG Flow X131分32秒
ROG Zephrus G15 GA503QS1分40秒
ASUS TUF DASH F151分41秒
XPS 13(9310)1分37秒
HP ENVY 14-eb(電源接続時)1分44秒
mouse K51分53秒
mouse X5-R71分57秒
MacBook Air(M1)1分58秒
mouse X4-R53分8秒

RAW現像の速度は1分40秒で非常に高速。クリエティブなタスクはプラスマイナス10秒程度の誤差はでてしまうので、最速クラスの性能といっていいと思う。

クリエティブ性能まとめ

従来のインテルCPUを搭載したゲーミングノートPCよりもクリエイティブタスクの処理も非常に高速で、動画の書出し時間の短縮も見られたため、ソフトウェアの相性問題も解決しているような感じだ。

とはいえ、ROGシリーズはゲーミングブランドのPCであるため、搭載パーツの一つ一つが高価な点も影響しているように思う。

動画編集や、3DCGのレンダリングをメインで扱いたいと思うクリエイターにもおすすめできる性能だと感じる。

デザインや使い勝手について

2021年に発売されたROG Zephyrus G15 は従来モデルで枝分かれしていたG15,M15,S15を統合したような印象で、基本的なPC本体のデザインに高級感を持たせるような作りに変化した。

現在発売されているモデルはRTX3060搭載モデルからとなるが、エントリークラスのRTX3000番台が発売されれば、廉価グレードとして後々ラインアップは追加されそうだ。

天板のパンチホールや、天板下部の鏡面仕上げのフチは非常に高級感があり、従来のゲーミングノートPCよりも、カジュアルに使える。

性能は前述の通りハイエンドゲーミングノートPC級のパフォーマンスがあるため、持ち運びも可能なゲーミングノートPCを検討しているならば選択肢に入るだろう。

検証機はエクリプスグレーを採用しているが、白を基調としたムーンライトホワイトもカラーバリエーションで存在する。エクリプスグレーは名称の通りグレーで、落ち着いたカラーリング。

従来機との大きな違いは、キーボード部奥側の排気穴がやや厚めになった点だ。冷却性能はもちろんのこと埋め込まれたLEDが特徴的で、機能とデザインが向上。

開閉角度も広がり最大開閉角度は180℃ほど。

エルゴリフトヒンジは健在で、PC本体に傾きを与え、PCパーツの冷却効率と良好なタイピングポジションを提供してくれる。

ASUS ROGシリーズの良い点はそのままに、高級感と使い勝手をさらに向上させている。

モニターについて

モニターはノングレアタイプのパネルが採用されていえる。光の映り込みが少なく、視野角の広いモニターなので、標準的な作業で利用するのに最適。

トーンカーブと色域

キャリブレーションツールでトーンカーブを測定したところ上記のような形に。ROG Zephyrus G15は工場出荷時に色補正を行った上で出荷されるため、非常に自然な色合いで綺麗。

色域はシネマカラーのDCI-P3カバー率が96.6%。非常に広い色域を持つパネル。また、sRGBカバー率も100%でコンテンツクリエイト行うのに最適なパネルが搭載されていた。

キーボード・タッチパッドについて

キーボードはフルサイズスケールを採用。英字配列を日本語に直した外資系メーカー独特の配列。

ストロークは浅めだが、わずかにクリック感を感じられる打鍵感でよい。タッチパッドも本体ギリギリまで大きさをとっているため、マウスなしで作業を行いやすい。

インターフェース

左側

  • DCジャック
  • HDMI
  • RJ45(有線LAN)
  • USB-A(USB 3.2 Gen2)
  • USB-C(USB 3.2 Gen2)
  • USB-C(USB 3.2 Gen2)
  • オーディオコンボジャック

右側

  • USB-A(USB 3.2 Gen2)
  • microSDカード

ROG Zephyrus G15はUSB-Cを2つ採用することで、データ転送や映像出力に有利だ。半面、ROGブランドのゲーミングキーボードとの相性が悪くなった。

筆者はROG Strix Flareを検証用にしようしているが、ROG Strix Flareはバスパワー搭載(電源供給用のUSB端子が付属する)のキーボード。

ROG Zephyrus G15はUSB-Aのポートが隣り合っていないため、バスパワーに対応したゲーミングキーボードを接続することはできない。

ROGブランドの製品はゲーマー向けブランドだがROG Zephyrus G15はどちらかといえばクリエイター向けのノートPCとして設計されているのかもしれない。

PC内部の温度・ファンの動作音について

PC内部の表面温度について

CPU使用率を100%にできる「OCCT v8.1.1」にて1時間動作させた際のCPUの温度は最大が92℃だった。

これまでのインテルCPUから比べると、低い温度に抑えられていることが分かった。

 動作周波数は4.2Ghzが最大で常時4.1Ghz程度。サーマルスロットリングのような挙動は見られなかったため、ゲームを長時間プレイしたり動画編集などの重たい負荷をかえても安心して使える水準といえる。

PCの表面温度

OCCTを1時間動作させた際のPC表面をサーモグラフィで計測中心の温度が42.2℃とASUSとしては珍しく高めの温度になっていた。

しっかりと冷却しているがそれでもやや厳しい。個人的にゲームをプレイする専用で買うのであればROG Strix Scar 17のほうがおすすめだ。

ファンの駆動音について

ファンの動作音は「Turbo」時で51dbほどで、ゲーミングノートらしい大きい音が鳴る。ちょうどエアコンを全開動作させた際の音の大きさで騒音レベル。

サイレントモード時は38db程度でほとんど動作音がしないため、クリエイティブなタスク時はパフォーマンスモードなどを利用するとストレスなくできると思われる。

ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS評価とまとめ

良い点

  • シリーズ製品が統一化されわかりやすい型番に
  • シネマカラーに対応した高品質なゲーミングモニター
  • USB-C二つ搭載でデータ転送しやすい

気になる点

  • USB-Aがつらなっていない

7:3でクリエイティブを優先させたいゲーマーにおすすめのPC

スペックや冷却設計など、ゲーミングノートPCとしては最高クラスのPCだが、細かい部分でクリエイターに最適化されている箇所が多く、純粋にゲームを楽しみたいユーザーは上位モデルのROG Strix Scar 17を選択したほうが幸せになれるだろう。

とはいえ、WQHD解像度で165Hzのパネルは非常に魅力的だし、クリエイティブ、ゲームどちらもきびきび動作させたいなら非常に優秀なPCなので、持ち運びやクリエイティブなタスクもしっかり行いたいゲーマーにおすすめの1台。

ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QS

公式サイトで確認

価格や仕様は変更となる恐れがありますので、必ず公式ページでご確認ください。

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うっしー
うっしーhttps://usshi-na-life.com
静岡県出身。2014年にブログ「うっしーならいふ」を開設。 元家電量販店スタッの経験を活かし、PCのわかりやすい製品紹介記事を多数執筆。 2017年に「ウチヤマチカラ/うっしーならいふ」チャンネルとしてYouTubeでの活動も開始し、2022年11月現在でチャンネル登録者数は2万人を越える。
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